怨讐星域Ⅰ ノアズ・アーク (ハヤカワ文庫 JA カ 2-14)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 265
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150311926

感想・レビュー・書評

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  • 正直なところあまりタイトルは好きではないのですが内容はそんなこととは関係なく面白い。SFです。二つの話が同時に楽しめるようなお得感もあります。

  • どの世界でも生きるために何ができるのか。
    続き楽しみです。

  • 三部作なので物語の感想は全て読んでからとして。様々な視点と時間軸と人々の関係性が絡み合って飽きさせず読みやすい。そしてSFの中に熱い人情がある。血が通ってるなぁ。そしてちょっと懐かしい日本のSF作品を感じさせる。続き早く読みたい。

  • 太陽フレアによる地球滅亡の危機が到来した。人類はどのように対処するのか。対処方法としては2つ。秘密裏に選ばれたごく一部の人々が宇宙船で新しい地球に移住する。テクノロジーの進歩によるテレポーテーション技術による新しい地球への移住(ジャンプ)。

    よくある設定だとは思うが、宇宙船に乗船できるのは人類のごくごく一部。裏で脱出計画が遂行されるのも当たり前。一般人に宇宙船のことが漏洩されたことが知られると、当然のことながら残された人々は地球を脱出した人に対して怒りの感情を抱く。面白いのは、宇宙船が新しい地球に到着するのは数世代後の子孫になる一方で、テレポーテーションでジャンプした人々は瞬時に移住できること。しかも人数制限はない。ほとんどの人がテレポーテーションで一足先に移住した。宇宙船で脱出した人々への怒りを胸に抱いて。

    星新一のショートショートにあるストーリーだが、こちらはもっとリアリティーを伴う。一瞬で移住できても、道具や資源がないので、原始時代の生活を余儀なくされる。人を襲う異星の生物もいて楽園のようにはならない。一方で宇宙船でも世代交代させる仕組みなどで問題は起こる。真剣に他の惑星に移住するとなると問題になりそうなことがどんどん起こる。宇宙に新天地を!というのは聞こえがいいが、実際にはどのような移動手段でも大変そうだなと思わされる。

    地球滅亡を前に、人類はどのような行動がとれるのか、宇宙船で脱出するのか、テレポーテーション(ジャンプ)を使うのか、地球に残るのか。どの選択肢が正解なのか、深く読むといろいろなことを考えさせられる。本書はまだまだ続くので、続篇も読んでいきたい。

  • 最後のイニシャルGケーキはトラウマになるんや、先生!!

  • 普通に面白かった~!!アニメになれば見たいなと思う。転送装置とか太陽がフレア化して地球が滅びるとか、地球に残った人たちのこととか、ワタシの好きなエンターテイメントがたっぷり味わえた。最後のGが出てくるところでマジでさむいぼたちましたけど(笑) 2巻読むのが楽しみです。

  • 印象に残ったセリフは、『どぎゃんかなる!』
    地球から遥か遠い惑星で、負けてはならじと口にする熊本弁が映える! 感動するが、なぜか、笑えるのがいい。

  • 宇宙版「恩讐の彼方に」でしょうか(怨讐違い?)。不幸な経緯でそれぞれ約束の地を目指すこととなった人類の歴史がゆったりと語られます。社会実験的な側面は、まさしくSFの本質のように思われます。楽をしているような方(宇宙船)も、以外に大変だったりするのが、新鮮でした。題名から、「サラマンダー殲滅」(大傑作)のようなエンターテイメントを想像したのですが、良い意味で裏切られました。

  • はあ、面白い(溜息)。夢中になって読んだ。

    太陽のフレア化が活発になり、数年後に滅ぶことが必至となった地球にて、新天地を目指す世代間宇宙船に乗った人々と、ジャンプにより見知らぬ惑星で新しい生活を始めた人々と、地球に残った人々の、それぞれの年代記。梶尾真治の本領発揮とばかり感情を思いっきり揺さぶられる物語は流石。今はまだ彼らは出会っていないけれど、いつか合流して交流できればいいと思う。

    気がつくと我が身に当てはめながら読んでいた。もしこの物語にあるようなことが起こったら、私は絶対知らないところなんて行きたくない。ジャンプした先が岩の中かもしれない、空中かもしれない、原始的な生活の中で見知らぬ生き物に殺される恐怖をひしひしと感じながら生活しなきゃいけないかもしれない。故郷には戻れない。家族もいない。母国語が通じるのは集落の数人だけ。そんなこんな生活はいやだ。

    1巻で印象に残ったのは、大統領の娘の恋の話と、鬼の集落の交流の話。きれいにオチすぎているといえばその通りだけど、こんな過酷な環境の物語なんだもの。美しいものを見られなくってどうするの。

    人類滅亡もの大好き。買って良かった、読んで良かった。どの話も面白くて捨て話が一つもない。続刊も読む!

  • 3部作の1
    レビューは3巻目に



    「ノアズ・アークの連中に裁きと、地獄の苦しみを与えるためです」

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著者プロフィール

熊本県生まれ。「美亜へ贈る真珠」でデビュー。代表作に『地球はプレイン・ヨーグルト』『怨讐星域』「あしびきデイドリーム」(星雲賞)『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞)『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞)、そして映画化した『黄泉がえり』や、舞台・映画化した『クロノス・ジョウンターの伝説』など。

「2022年 『未来のおもいで 白鳥山奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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