帝国宇宙軍1-領宙侵犯- (ハヤカワ文庫 JA サ 13-1)

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312732

感想・レビュー・書評

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  • 腰帯にこうある。「新シリーズ初巻にして最終巻」。まさに次巻に着手する前に、死去。享年52歳。
    『征途』を除き、シリーズが完結した事がない、という点で、主に架空戦記の読み手に有名だった作者であるけれども、みんな期待していたと思う。(生きている間に)いつかは次が出るのでは、と。
    しかし、その望みは全て虚しくなりました。
    本シリーズは、星間航法のある意味欠陥により、地球からはなれたどこか遠くの宙域に飛ばされてしまった地球人の後裔が、いくつかの星間国家を築いているという設定。
    そのなかでも主要な「帝国」と、小さくて勢力は弱いが狡猾な「ヘレネス統一体」の、いささか乱暴な政治戦からスタートする。
    ヘレネスによる、ある無人星系の詐取、そして、その宙域で一触即発の事件が発生、さらにそこから近い別の無人星系における謀略のスタート。
    これに、天城少佐はどう対処するのか?
    自分でも知らず知らずのうちに「英雄」に祭り上げられてしまった主人公の闘いが今始まる……というところで、本巻は終わっている。
    日本と韓国がモデルなのかな、と思われるこの関係にどきどきわくわくしながら読んでいると、ここでの途絶。
    あまりにも残念だ。
    幸い、ハヤカワ文庫では今までにも、『GUIN SAGA』や『銀河乞食軍団』を別の作家に書き続けさせるというような試みを行っている。
    是非本作についても、別の作家に書き継がせてもらえないだろうか。たとえば、横山信義あたり、どうでしょう?

  • ハイゲートの向こうで、見えないはずの石を見せられた感じだ。 #大サトー 
    あと、解説文を書いている毎日新聞社の人、読んでててっきり『虚栄の掟』に出てきた編集者のモデルの人なのかと思ったら、付き合いはもっと新しい様なので、違う様だ。
    (でも、文章から受ける印象はまさに重なっている)

  • 作者が書き途中で亡くなられているので未完の作品です。
    ですので佐藤大輔ファンのアイテム的な意味合いが強いかと思われます。
    作品自体は面白いのですけど、ここから!という時点で終ってますので(汗

    この小説を書き継ぐ、というよりこの世界を二次創作される方が出ることを期待しています

  • 銀英伝の大向こうをはる世界観に、現代の国際情勢も少し絡め、先を読むのが楽しみな作品。

    いや、筆者が200歳まで生きられたとしても完結しないだろうことはわかってるけど、こんな風に感想を書いてみたくなった。ハードル高いけど、グインサーガで前例も出来たし、誰か書き継がないかね。皇国の守護者も一緒に。

  • 「初刊にして最終巻」て、悲しすぎるやろー。

    楽しみにしてた録画番組の後半が撮れてなかった、みたいな。
    いや、それどころではない深刻具合だ。

    解説にもあるように、せめて3巻あたりまでは刊行してほしかった・・・。

    魅力的な登場人物があっちこっちに散見されて、さあこれからという段階なのに。もったいない。

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著者プロフィール

佐藤大輔
1964年4月、石川県生まれ。ゲームデザイナーを経て作家となる。戦略シミュレーション小説に独自の世界を切り開き、ミリタリーSFなどでも活躍。著書に『征途』、「レッドサンブラッククロス」シリーズ、「皇国の守護者」シリーズ、「地球連邦の興亡」シリーズ、「エルフと戦車と僕の毎日」シリーズ、『帝国宇宙軍』など多数、コミック原作に「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」ほかがある。2017年3月、死去。

「2023年 『凶鳥〈フッケバイン〉/黙示の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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