世界受容 (ハヤカワ文庫 NV ウ 22-3 サザーン・リーチ 3)
- 早川書房 (2015年1月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150413279
作品紹介・あらすじ
突如、拡大・浸食を再開した〈エリアX〉。変容していく世界で人類はなすすべもなく……
感想・レビュー・書評
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皆最後は未知なる世界に飛び込んで行ってしまった。未知なる光に飛び込んで行ったコントロール、どうなったか分からない外の世界に戻ろうと歩き出すグレイシアとゴースト・バード。
グレイシアは家族があり戻る世界があるけれど生物学者の進化したコピーのゴースト・バードはどこに戻るのか・・。
なんとも理解し難い終わり方をしてしまった
色々と解説が欲しい・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
明かされないままの謎は、読者の想像、解釈に委ねられているという印象を受けました。いろいろ考えながら読み進める、面白い読書体験でした。
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Netflixで映像化されたので見たけどなんか結局何もわからないままで消化不良感が半端ない
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シリーズ一冊目、二冊目を読んだので、読まざるを得なかったが、長過ぎる。終盤は多少苦痛。オチは期待しないこと。
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サザーン・リーチ三部作の第三作、完結となります。
エリアXに抗いようのなくなった登場人物、〝コントロール〟〝生物学者(ゴースト・バード)〟〝グレイス〟に加えて、過去の重要人物〝前局長グロリア〟〝灯台守ソール〟など…多彩な人物に焦点が当てられおり、特定の主人公は存在しません。
又、時間も散在しており、過去・現在・未来がそれぞれ干渉し合う形で本書は構成されています。
第一作から本書まで読了しました。
エリアXやサザーン・リーチ等組織の存在意義、各人の思惑や真実が語られぬまま、物語は終わってしまいました。
個人的には、作品として不完全な印象を受ける一冊となりました。
もしも続編が作られるならば、補完を期待します。 -
面白いんだけど、結局わからずのまま終わるんかい。何も解決しない、何もわからないまま。ソールに起きたあれが何なのか。しかし明らかにしてしまえば物語は陳腐になってしまうかなあ。
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「全滅領域」「監視機構」に続く三作目。ゴーストバード、全局長、コントロール等視点が入れ替わって語られるが、前作のようにえんえんと精神不安定な視点で語られるよりは読みやすい。すっきり全てが分かるような終わり方ではないが、ところどころ理解できる心情があったり、独特な語り口に引き込まれるし、一気読みだった。世界を受容することについて綴られる手紙が印象深い。
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〈サザーン・リーチ〉3部作の第3部……ということで完結編。
第2部を読み終えたあと、どういうオチをつけるのかと色々考えてから読み進めていたが、概ね予想通りだった。まぁ、このネタならこういうオチをつけるしか無いよなぁ、という感じ。
第1部、第2部とは異なり、視点と時系列が入れ替わり、語り手も各々異なるのはミステリでよくある構成で、既刊での謎はここで概ね解決される。が、全て解決したのかと言われるとそれはちょっと違っていて、読後感は逆に不穏。そういったところが『バラードっぽい』『ディストピアSFに通じる』という評価の一因になっているのかな。ただ、ラスト自体は割合に希望があるんじゃなかろうか。そういう意味ではバラードとは一線を画している。