- Amazon.co.jp ・本 (495ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150503680
感想・レビュー・書評
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「ストーリー・ウォーズ」からのジョーゼフ・キャンベル。世界共通の神話母型があり「スターウォーズ」はそれに則っている、と知っているつもりだったが、ちゃんと書籍で読んだのは初めてでした。いま自分にとって必要な時に必要な本、というか必要な読書体験だったような気がしています。次は「千の顔を持つ英雄」に行くしかないかも。人が成長するためにどんな旅に飛び込まなくてはならないのか?巡り合わなければならないのか?とても沁みてくるものを感じます。聴き手のビル・モイヤーズも素晴らしい知性の持ち主で見事にキャンベルのビジョンを引き出しているのですが、微妙に自分だったらここ聴きたいのに!みたいな流れもあって、自分が直接インタビューしたい!みたいな大それたこと考えたりしました。さてさて、今年12月公開のディズニーのスターウォーズはどんな神話を世界に提示するのでしょうか?
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スターウォーズもこのキャンベルの神話のストーリーから生まれている。すべてのストーリーの元型を求めた著者が、スカイウォーターランチというスターウォーズの聖地でおこなった対談。興味深い話が多い。
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5/4-
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どうして世界にはこんなにも神話があるのか? どうして、これほどに形を変えて、類似した神話が存在するのか? そのようなありふれた疑問に対して、比較神話学の『ひ』の字も知らない素人にも興奮と驚きをもたらしてくれる示唆に満ちた一冊。数年ごとに繰り返し読んでいけば、また新たな発見があるだろう。
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世界の捉え方が変わる種類の名著。たとえば、
アダムとエバは対立観念を知ることで追放された。つまり超越者とは対立観念では認識することができないものであって、一の世界においてしか感知できないもの。我々が言葉や感覚で捉え認識することすらできないもの。
訳本が書店で見つからないのが難点 -
神話を題材にしつつ、筆者は生きることそのものを祝福している。P99〜のインディアン部族の首長の言葉があまりに美しく、英語本と日本語本を交互に何度も読んだ。
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神話は、奥深い!
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とても影響を受けた本の一つだ。
「自分の至福を求めよ」
まずはその至福を探している。 -
単行本で読んだやつの再読。これ読むと『スター・ウォーズ』を見たくなるが、どんな映画や小説もその気になって鑑賞すると、骨子は神話的要素で成り立っている。
これはライター業にも有効だなぁ。 -
人々はよく、われわれは生きることの意味を探っていると言いますが、人間がほんとうに探求しているのは、たぶん生命の意味ではありません。人間がほんとうに求めているのは、<いま生きているという経験>だと思います。
純粋に物理的な次元における生活体験が、自己の最も内面的な存在ないし実体に共鳴をもたらすことによって、生きている無上の喜びを実感する、それを求めているのです。
もし人生の途中でなにが案内標識の役をしているか、それがわからないければ自分で作り上げるしかありません。ところが、もし神話というテーマが自分をとらえた場合は、こうした伝統のあれこれのおかげで、言い換えれば、人生を豊かにし、活性化してくれるような深みのある情報のおかげで、もうそれを手放したくないと思うものです。
(第一章 神話と現代の世界より)
神話は詩です、隠喩ですよ。神話は究極の真理の一歩手前にあるとよく言われますが、うまい表現だと思います。究極のものは言葉にはできない、だから一歩手前なんです、究極は言葉を超えている。イメージを超えている。その生成の輪の、意識を取り囲む外輪を超えている。神話は精神をその外輪の外へと、知ることはできるがしかし語ることはできない世界へと、放り投げるのです。・・・そういう経験とともに、ということはその神秘とあなた自身の神秘を知りつつ人生を生きるのは、大事なことです。それは人生に新たな輝きを、調和を、大きさを、与えてくれる。神話的にものを考えることは、あなたがこの「涙の谷」において避けられない悲嘆や困苦と、折り合いをつけて生きるのを助けてくれます。あなたの人生のマイナスメンだとかマイナスの時期だと思われるもののなかに、プラスの価値を認めることを神話から学ぶのです。大きな問題は、あなたが自分の冒険に心からイエスといえるかどうかです。
(第五章 英雄の冒険)
神話とは、人間の夢。もっといえば、世界の夢である。人間の肉体という器は古来より全く変化していない。したがって、神話は原初的な人間の生のモチーフとして、決して色褪せるということが起こらないのである。