悪童たち 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
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本棚登録 : 223
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151846519

作品紹介・あらすじ

完全犯罪の現場を目撃した子供たちは、殺人犯を強請ろうと画策するが……中国で大ヒットしたドラマ化原作。華文サスペンスの傑作

感想・レビュー・書評

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  • ある娘婿が義父母を事故に見せかけて殺害するところから始まる。場所は人気の少ない景勝地。離れたところに知らない子供たちが3人いたが、まるで気付かれた様子はない。妻は不審に思うが事故として処理される。接点のなかったもの達が次第に繋がり、新たな事件が起こっていく。

    上巻では各人物たちの性格や生活環境などが次第に分かってくる。全て点だったものが徐々に線になっていく。しかし、まだまだ波乱が待っているのは間違いなさそう。辛い過去を持つものにもほんの少し幸福な未来を想像させるところで上巻は終わっているが、犯してしまったことを思えば叶わぬ希望になってしまうのではないか?さて、下巻でどのような結末を迎える?

  • 中国ミステリー。
    義父母を完全犯罪に仕立てて殺した数学教師。けれど養護施設から逃亡した兄妹と家に泊めてあげる優等生に殺害現場を目撃される。それに加え子供たちが殺人を犯すと言うミステリー。翻訳の方の表現がわかりやすく可愛らしい文。

  • まず翻訳が素晴らしい、最後まで名前に読みを振ってくれてるから読みにくさが全くない。
    そして中国が舞台だけど、設定に中国文化がそんなに出てこないから、途中で調べたり、どういうことか分かりにくいってこともないからストレスがない。

    序盤立て続けに小さい悪事が連続で起きて、それがこの小説内では悪事を上手くする方が勝つという身も蓋もない宣言になってる。
    騙されたり、人の悪意に気づかない方が悪くて
    それで殺されても仕方ないみたいな世界観。
    めちゃくちゃ面白い。
    途中のプープーが読んでた本が、この後の展開を予期させるのもいい。
    主人公がサイコパスになっていくのかな!
    楽しい!

  • 中国でドラマ化され、今度日中合同で映画化との記事を見て読み始めた。
    完全犯罪を目指す数学教師とそれを目撃した3人の子供たち。
    そこに子供たちの起こす事件も絡んでくる。
    下巻に期待。

  • 前半部は、野島伸司脚本のドラマ(特に90年代前半辺りの)を、華文作家が中国風にアレンジしたような感じでしたが、後半部は思いっきり「ハンニバル·ライジングinチャイナ」でした

  • 気弱で孤独な中学生のもとに、孤児院から脱走した昔の友人が訪ねて来る。出掛けた先で偶然にも殺人の証拠を掴んでしまい、それが運命を大きく変えていく。
    中華ミステリは初めてだけど、一部の登場人物たちの他者に対する攻撃性の高さや口の悪さにちょっと衝撃。これは違和感のない中国の日常なのか?そんなところも気になりながら下巻へ読み進めます。

  • 中国のミステリー。貧しいが成績優秀で孤独な中学生の男子を訪ねて来た小学時代の「友達」と呼べる子とその妹ぶん。偶然カメラに写っていた殺人事件。事件はこれだけじゃない、これでもかと言う程の出来事にハラハラし通しだった。

  • あー面白い

  • 事件を目撃してしまった子供達vs殺人犯という単純な構図からどんどんはみ出て物語が進んでいくので、まだ上巻しか読んでいない状態で続きがとても気になる。 一方、子供達の置かれた環境があまりに可哀想で、どんなに辛いだろうと思ったらそっちのほうがきになってしまって読むのが辛かった。かなりキツイ罵り言葉も出てくるし、楽しく謎を追いかけていくというよりは読むごとに後味が悪くなる感覚が残るので、気持ちの元気な時に読む方がいいかもしれない。

  • 2022/04/08

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著者プロフィール

紫金陳:
中国の名門大学の一つ、浙江大学卒業。二〇〇七年にデビュー。十数作品の小説を発表している人気作家。代表作の「官僚謀殺」及び「推理の王」シリーズは、人々の琴線に触れるストーリー展開に加え、社会問題に深く鋭く切り込み、周到な謀殺計画とその遂行をスリリングに描いた作品で、独特なスタイルのミステリーになっている。現在、多くの作品が映像化されている。

「2023年 『知能犯の時空トリック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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