赤い小人 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

著者 : ミシェル・トゥルニェ 榊原晃三 村上香住子

• 早川書房

感想・レビュー・書評

[sugiiさんの感想 · 2021年11月4日]

2021.10.30 図書館

筒井康隆が私小説ジャックポッド内で誉めていたので借りてみた。

やっぱり昔の海外文学すきだ。
言い回しも、情景も端的さも！

特に今回は短編集だったから、なるだけ無駄が省かれているような、説明省略な感じの文章がすごくよかった。

古くて独特な言い回しとか、もちろん読みにくいことはあるけれど、それ以上にすんなり入ってくる。

全編非日常な世界観でありながら(アダムとイブ、食人鬼など)、哲学的内容でもある。

スッキリしない終わりが沢山あるけど、なるほどなーと腑に落ちて違う意味ではスッキリしたりする。

すごくよかった！
図書館で借りたけど、手元に置いて何度も読み返したい1冊だった。
いつか買お。