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- Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152090980
感想・レビュー・書評
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主人公ネッド・タルボットはブックメーカーという競馬の賭け屋。
祖父から受け継いだ仕事で、アスコットにもいい売り場を占めている。
個人営業だが、アシスタントのルカが有能で、コンピュータの扱いはほとんど任せている。
賭け率がどんどん変わるので、いぜんは芸術といわれたやりとりも、現在はコンピュータでかなりの部分が制御され、大損はしないようになっているという。
ところが出走直前に5分間ネットがダウン。最初は偶然の事故と思われるが…?
ネッドに両親はなく、祖父母に育てられたが、ある日売り場に現れた男が父だと名乗り、しかもその夕暮れ何者かに襲われて目の前で刺されてしまう。
交通事故で死んだときかされていた自分の親はどういう人間だったのか?1歳の自分を捨てたとは。しだいに明らかになる真実。そして身に迫る脅迫。
愛し合って結婚した妻ソフィは10年も躁鬱病で入退院を繰り返している。
今は5ヶ月の入院中だが…
妻の両親に結婚を反対され、結婚後も悪く言われるのが発病の要因らしい。両親以外の家族とは仲良くしているソフィ。家族とは何かちょっと考えさせられます。
忍耐強い主人公がやがて孤独な戦いを挑み、フランシスらしい要素を揃えてあります。嫌われ者の賭け屋の実情も面白い。
やや説明部分が多くなっていて、面白く引き込まれそうな所をもっと強く書いたほうが傑作になったのでは。
結末の読後感はとてもいいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示