- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152091017
作品紹介・あらすじ
世界中の数学者を魅了してきたフェルマーの最終定理の簡潔な証明に挑むスリランカの大学生ランジット-その波乱万丈の人生と、人類をはるかにしのぐ超知性をもった異星人の驚くべき計画を、壮大なスケールで描く長篇。2008年3月に惜しまれつつ世を去ったアーサー・C・クラークの遺作である本書は、クラークがアメリカSF界の巨匠フレデリック・ポールと初めて共作した長篇小説としても話題となった。
感想・レビュー・書評
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フェルマーの最終定理がテーマということで、もう少し数学的な内容を期待していましたが、その意味ではちょっと期待外れでした。しかし近未来を描いたSF作品としては、それなりに面白かったです。
物語はランジットが証明に成功した中盤以降よりも、前半の方が面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
クラークのおなじみのアイデアをポールが書いた。異星人も出てくるけれど、SFという感じではない(センスオブワンダーを感じない。ネタが使い古しだから?)。スリランカ愛も含めてクラークの生の感情がでているような感じなんだよね。
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久し振りにアーサー・C・クラークを読んだ。遺作で、フレデリック・ポールとの共著。今までのいろんなアイデアが盛り込まれた楽しく読めるSFという感じ。明るい未来志向です。他のも読み返してみようかな。
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SFとして、作品として酷評されるほど悪くない出来だと思う。広がりがちなスケールの大きさを一人の人間の人生を通して、絞込み書き綴っているのだから。
それがアーサー・C・クラークとフレデリック・ポールという名前によって期待が作品の質を上回ってしまったというだけで、作品としては普通に良い。本当は、僕たちがまだ出会っていない生物が、わかりやすく宇宙で起きている未来を語り継ぐ、もしくは数万年後に頂点に立った人類が、アーサー・C・クラークにだけ果てしない先の未来を告げ、彼らが僕たち一般人にもわかりやすく伝えためにこの本を最後に書いたのではないかと考えれば、またそれもSFになりうるんじゃないか。
本当のようで本当ではない、嘘のようで嘘ではない、たくさんの虚像の中に数少ない真実があれば、もうそれは何が本当で何が嘘なのか見分けがつかなくなる。
人の想像性のみでできたSFの世界の概念を覆すようなSF的SFだと思うとまた、それはそれで面白いような気がするのだ。 -
なかなか
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話が下らん(−_−#)
原爆の影響が宇宙生命の注意を惹き、人類を滅亡を意図した異星人が…太陽フレアのほうが破壊的だし、汚いと思うが都合よく忘れて、誰かの人生をこと細かく解説しながら話は進む。
半分も真面目に読める人はいないと思う。98%を読み飛ばし、最後の数ページで十分です。
「駄」が付くほどの作品です。 -
楽しみにしていた新刊。しかしながら、少し残念なクラークの遺作だった。
宇宙エレベーター、ヨットレースの近未来。クラークの世界だ。まずここまでが長い。そして、ここから異星人とのファーストコンタクトが始まる。後半も後半、残りわずかになってからのストーリーである。
ランデブーのようなストーリー。ここをもっと長く書いてほしかった。異星人の地球植民、肉体を捨ててヴァーチャル空間への移行・・・この辺はラスト2,3ページである。ここがテーマではないんだろうが、この辺をクラークの色で書いてほしかった。 残念だ。 -
アーサー・C・クラークの遺作