ゲームの王国 下

著者 :
  • 早川書房
3.71
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本棚登録 : 541
感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152097019

感想・レビュー・書評

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  • ドギャーン!ガラガラガッシャーン!

    下巻のあらすじを簡単にまとめてみました(伝わるか!)

    もうすごいのよ!
    SF、下巻はもう冒頭からSFよ
    表紙からしてちがうもんね、上巻はなんかこうルポルタージュ的な感じだったけど、下巻は表紙からしてSFチック
    あ、そうか冒頭からじゃなくて表紙からSFもうSFだったんだな

    上巻は下巻よりページ数多かったんですが、まるまる全部プロローグに使って来やがった!って感じです
    本編より長いプロローグって、おい!

    読んでる最中から凄い気になってことは、カンボジアって最初にきたのか、後から来たのかってことです

    カンボジアって国の特異な状況を解決するためにゲームの王国という設定を思いついたのか、ゲームの王国を表現する舞台としてカンボジアが適していたのか

    答えは…「わかりません」です
    当たり前ですがわかりません
    小川哲さんに聞けば分かるのかもしれないけど、わからなくていいのだ
    考えるのが楽しいのだ!
    パスカルは言った「人参はカンガルーの餌である」(それはオーストラリアの動物園の飼育員が言ったやつ)

    とりあえず「ゲームの王国」は正解ではなかったっぽい

    • 1Q84O1さん
      押忍!
      もっと感覚を研ぎ澄まします!
      ドギャーン!
      おっ…
      ガラガラガッシャーン!
      おおっ…
      何か感じていましたぁ〜
      押忍!
      もっと感覚を研ぎ澄まします!
      ドギャーン!
      おっ…
      ガラガラガッシャーン!
      おおっ…
      何か感じていましたぁ〜
      2023/04/05
    • ひまわりめろんさん
      そうでしょうそうでしょう
      人は時に無意識に感じ取っていたものにつまらない常識や固定観念で蓋をしてしまうものなんですよ
      ブルース・リーも言って...
      そうでしょうそうでしょう
      人は時に無意識に感じ取っていたものにつまらない常識や固定観念で蓋をしてしまうものなんですよ
      ブルース・リーも言ってます「Don't think.Feel!」
      2023/04/06
    • 1Q84O1さん
      はい!師匠!
      考えるな!感じろ!ですねw
      はい!師匠!
      考えるな!感じろ!ですねw
      2023/04/06
  • 2023/9/15 読了。

    『地図と拳』で直木賞を受賞したと知って、手にした本。

    なんというか、、、すごい。
    始まりからは全く想像のつかないストーリー展開で、何度も驚かされ、世界に引き込まれた。

    アジアを舞台にしたミステリかと思ったら、カンボジアの民主化に向かう歴史物語に。かと思えば、脳科学や政治哲学、ゲーム開発と、展開の広がりと奥深さに感嘆。

    知的好奇心をくすぐられまくる一作だと思います。
    残虐さに辛さを覚えながらも、面白かった。

    高校時代、地理選択だったため、日本史も世界史も中学校レベルの知識で止まっている自分には、勉強にもなりました。

    この著者なら、他の作品も読んでみたい、そう思える作品でした。

  • 読みました。続きが気になってしまって。
    設定も興味深かった。ポル・ポト、カンボジア、紐解いてみたいけどハードルが高すぎた題材を、テンポよく謎をちりばめながら道案内してもらってた。さながら、遠心力に頼ったアトラクション、まさにゲーム、な感じであった。

  • 久々にメッチャクチャ面白かった!虐殺器官や三体読んだときの気分!! 何人もの登場人物が体験する”異次元に知力が高すぎて周りにアホと認知されてしまう”現象、絶対に作者さんの実感伴っていそう。凡人なんでラスト筆頭に(いまいちピンとこなかった…)色々読み取りきれていない所もあるんだろうけど、それでも時々爆笑しつつ、ワクワク読んだ。

  • 10年前に「虐殺器官」を読んだ時に似た衝撃。そうかもうあれから10年もたつのか。あれこれ調べたらどうも作者さんは自分と年齢も近いよう。というか伊藤計劃さんが逝去した年齢にも近くなっているのか。時の流れ、巡り合わせ、そんなものきっとないだろうに何故か感傷的になるな。
    当時国際政治を学んでいた学生だった自分は、自分がそこで学んだ知識がエンターテイメントとして成立するということに感動したのだよな。同じ知識を持っているのに、自分では想像だにできない物語を創造する人がいる。すごい人がいるもんだと。
    この小説も似た衝撃があった。カンボジア、開発、ポル・ポト、政治、汚職、NPO、ルール、ゲーム。同じ断片を持っていても、こんな物語が生まれるなんて思いもよらない。楽しい読書体験でした。

  • 上巻にはSF要素がなかったので「なんでハヤカワ?」と思っていたが、下巻が冒頭から2023年で始まっていたので納得。ここからはSF。ソリヤがポル・ポトを倒した未来。ムイタックは大学教授になり、脳の研究をしていた。読み終わって泣いた。ああ、終わらないでと思って気づいたら泣いていた。ただ楽しいゲームをしたかっただけの二人が、大きな流れに遠くまで押し流されてしまって、最後にやっと楽しいゲームにたどり着いた。私の中では今年一番の本になると思う。

  • すごい。これは文学にしかできない感動だ。上巻がマジックレアリスムで下巻がメタフィクションだった。ったく私好みじゃないか。

  • 「君とゲームをもう一度やりたい。それが人生で1番楽しい時だった。」
    そんなムイタックとソリヤの想いが伝わってきた終わり方だった。あっけなさを感じる人もいると思うが、僕はあれで良かったんだと思う。
    複雑な関係性ながらも、それを乗り越える読み応え。
    現実をゲームのように変えようとするソリヤと、ゲームで現実を変えようとするムイタック。2人の天才の純な想いを国家という歴史を動かすスケール感がたまらない。
    伊藤計劃以後、やっと出てきた期待の作者だと思います。

  • とりあえず、作者が天才だということだけはわかった。

  • 下巻では未来を舞台に、新たな登場人物を加え、大人になった2人の運命が語られます。かたや政治の世界で成り上がり、かたや、脳波の研究者となります。2人の運命は重なっていき、最後には終結を迎えます。下巻の内容の全てを理解できたわけではないと思うのですが、上巻で濃厚であったスーパーナチュラルな要素が未来の科学と融合し、なんとも言えない複雑な様相を見せる所が魅力的です。

著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年『ユートロニカのこちら側』で、「ハヤカワSFコンテスト大賞」を受賞し、デビュー。17年『ゲームの王国』で、「山本周五郎賞」「日本SF大賞」を受賞。22年『君のクイズ』で、「日本推理作家協会賞」長編および連作短編集部門を受賞。23年『地図と拳』で、「直木賞」を受賞する。

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