- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152099389
作品紹介・あらすじ
現代。ソレーヌは、困窮した女性が避難できる施設のボランティア。百年前。ブランシュは、その施設創設のため奔走する。背景の異なる人との連帯に苦労しつつ、手をとりあうソレーヌ。理解と資金を得ていくブランシュ。だが、2人の前に最後の壁が立ちはだかる
感想・レビュー・書評
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読んでいるうちに、ブランシュやソレーヌまでにはなれなくても、困窮した女性を助ける人になりたいと思った。日本にも困窮している女性がいて、そのことを知っているのに、何もしないというのは違うような気がするから。ささやかでも自分のできることを考え、実行したい。
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みつあみ、私たちの教室につづく今作。
どれが好きかな?と思ったけど、どの作品もすき。何故なら、どの作品も主人公、とりまく女性たちの苦悩、体験、生き様、選択した生きる道、選択するまでの葛藤や出会い、自分と向き合わなければならない環境があったりして、、
くるしい描写もあるが最後に一筋の光が見えて、その光はキラキラしてるというよりも、透き通った光であり、空気。
そして 繋がり が強い、どの作品も。
独りのようで一人じゃないって、思える優しい感触がある。
それを感じられるラストがどれもあって、希望なんだ。私はこの作風は好きである。
いつか日本を舞台に、作ってほしいな。 -
まるで映画を見てるみたい、と思ったら作者は女優さんで脚本書いて監督もする才女でした。
100年前の弱者救済のために生きるブランシュと、彼女を人として尊重するパートナーのアルパン。(実在の人物)救世軍の彼ら彼女らの一途な働きにより作られた女性会館。
100年後、その女性会館で挫折したエリート弁護士のソレーヌの物語が、ブランシュの物語と交互に進行します。
鬱になったソレーヌが、代書のボランティアを通じて周りも彼女も変わっていくのは、読みながら癒やされ励まされます。
移民問題がリアルに描かれていて、フランスならではと。 -
簡潔な文で映像が浮かぶ。女性を、というのがやや鼻につくけど、自己再生と周りの人を助ける、というテーマを一気に読ませるスートリー仕立てはなかなかです。
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SL 2023.3.16-2023.3.18
パリの女性会館はおろか、救世軍のこともほとんど知らなかった。100年前から社会から排除された女性たちに屋根を与えようとして奮闘した人たちがいた。それは現在に続く闘い。そしてこれからも終わることのない闘いだということがある意味哀しい。
自分にできること、あるはずだけどできていないことに恥入るばかり。 -
世界の女性の生きづらさを、改めて考えさせられる本だった。いつの時代も強く闘う女性達の姿に、勇気とパワーで満たされた。受け継がれる正義感。
読み終えた後、暖かい感情が全身を駆けめぐり、しばらく涙が止まらなかった。
強い勇気をもらえる一冊。ずっと持っていたい本。 -
知らない世界を教えてもらった。
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50241623 -
三つ編みより小説っぽい感じ。
読みやすさは三つ編み、考えさせられるのはこちら。
女性の生きにくさを考えさせられるが、この人の書くお話より事実に興味が湧いた。知らねば。と思わされる本。この本事態は星二つ。 -
現在のパリで困難を抱える女性が身を寄せる女性会館の様子と、100年前のパリで会館設立に尽力する様子を交互に描く一作。
抱える困難は違っても、連帯できる。時代や立場が隔たっていても手を差し伸べる勇気は、変わらない。