- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152101853
作品紹介・あらすじ
オスマン帝国末期。ペストが流行し始めたミンゲル島で、皇帝が派遣した疫学者が何者かに殺されてしまう。殺人事件の謎を解き、ペスト流行を食い止めるため、皇帝の姪婿である医師が派遣されるが――。架空の島を舞台にペスト禍での人間模様を描き出す傑作長篇
感想・レビュー・書評
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トルコ文学:オルハン・パムク『ペストの夜』で訴えられる―ファシズムのナショナリズムそして凡庸な卑劣さ | 日本語で読む中東メディア 新着ニュース (2021年11月10日付)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/r/News20220322_163559.html
ペストの夜 上 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン
https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015269/pc_detail/ -
コロナ禍の四年を過ごした現代とあまりにも似ている
物語は複雑だが面白く、特にサーミー総督の苦悩とむなしさひとりの人間としての愚かさにも共感できる
オスマン帝国末期の東地中海の小さな島でおこるペストの猛威と検疫医の殺人事件
下巻が楽しみだ -
時は、オスマン帝国滅亡前夜の1901年。 舞台は、東地中海に浮かぶ架空の都市ミンゲル島。 中国からインドを経て蔓延するペスト禍を抑え込むため、皇帝アプデュルハミト二世の命で派遣された疫学者ら一行のペスト撲滅の熾烈な闘いと、不穏な政情下で蠢く権力闘争と殺人事件が絡みあって展開する歴史長編小説。 本書は、トルコ人初のノ-ベル文学賞を受賞(2006年)したオルハン・パムク氏が疫病と人間社会を描いた、カミュの『ペスト』と並ぶ衝撃の啓発書。
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ミステリー的要素を含んだ歴史小説で、オスマン帝国末期のペスト禍の架空の島が舞台。
ペスト禍における民衆の心情の変化、為政者の葛藤などが描かれていて興味深い。自分が存在していなかった時代・地域の光景を思い描きながら物語の世界に浸ろうとするのも束の間…、非日常である疫病対策だけにとどまらず、島の持っている独特な事情―複数の民族・宗教・言語―に政治的、経済的な要素が絡んで物語はより一層複雑化する。正直、コロナ禍での『非日常』を経験していなかったら、作者が物語中に疫病対策に割いたページを読み飛ばし、筋だけを追う読みに終始していたと思う。
今後、どんな展開を見せてくれるのか、どんな感情の変化をもたらしてくれるのか、下巻に進むのが楽しみ。上巻を読み終え、時代や地域を超えて、現代の私たちが抱える問題をもあぶりだしてくれる読み応えのある作品という印象。 -
ミンゲル島のリアルさ、架空の島と思えない。感想は下巻で。
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ダル
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感想は下巻で。
https://goetheweb.jp/lifestyle/more/20230112-plague-no-yoru