片想い

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163198804

作品紹介・あらすじ

帝都大アメフト部のOB西脇哲朗は、十年ぶりにかつての女子マネージャー日浦美月に再会し、ある「秘密」を告白される。あの頃の未来にいるはずの自分たちは、変わってしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描く傑作ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの「片想い」からは予想もしていなかったジェンダー問題をメインに扱った作品です。

    LGBTQ、性の多様性
    これらを少しずつ認識しようという動きがある現代にも、声に出せずに悩み苦しんでいる方が大勢いる事を、本書を読んで改めて考えさせられました。

    東野圭吾さんが本作で訴えたかった事…
    今から20年以上前の作品にも関わらず、強烈なまでに心に響く作品でした。


    以下、本作より

    ・性同一性障害という病気は存在しないと考えています。治療すべきは、少数派を排除しようとする社会のほうなんです。

    ・人間は未知のものをおそれます。恐れて、排除しようとする。

    ・男と女はメビウスの帯の上にいる。多くの人間は自分がメビウスの帯の上に気づかず、片想いを続けている。

  • 帝都大アメフト部のOB西脇哲朗は、十年ぶりにかつての女子マネージャー日浦美月に再会し、ある「秘密」を告白される。あの頃の未来にいるはずの自分たちは、変わってしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描く傑作ミステリー。
    (2001年)

  • 主人公がさえない脳筋男、とにかくダメなやつ。いい年なのにQBとか呼ばれている。友人を助けたいとか言っているけど、友人だったらすきなようにさせてやれよと思うことでも、自己満足のために土足であらし回るやつ。あと味悪い。話は面白そうなのに全体的に苦手なキャラが多くて引き込まれなかった。

  • 性同一性障害をテーマに、熱き友情の物語。

    好きって言う気持ちがあれば、男も女も関係ないんじゃないかな。

  • 性同一障害がテーマ
    難しいと感じるけど結構身近にあると思う
    メビウスの帯に例えるのが素敵

  • WOWOWはかなり良かったです。

  • 元チームメイト以外の人間の口が軽すぎるという感じはしたけど、引き込まれて一気に読み終えた。爽やかさと重さの間を行き来する雰囲気。

  • 男性と女性、ジェンダーとセックス。
    理解しようとしたけれども、分からないことも多かった。黒か白か、二元論ではないし。何が正しいかも分からない。
    社会と自分との乖離に悩み、様々な手段で解決しようとする。戸籍交換という違法な行為まで。結末は悲しいなあ。それしか解決はなかったのか。アメフトの仲間が呑気に見えてしまった。そうではないかもしれないのに。

  • ジェンダーの問題と戸籍の入れ替わりを絡めたミステリー、性同一性障害と言っても体と性が合致しないと言った単純な問題でない場合もあるということ、また男と女とはメビウスの輪に存在すると言う解釈は中々なものだと思う。WOWOWでドラマ化され中谷美紀が美月役らしく、不思議なセクシャルな魅力が出せるかが楽しみだ。小出恵介みたいに事件を起こして放送中止にしないでくれよ。

  • 二段組の文章に驚きましたが、すらすらと読めました。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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