エデン

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163251707

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  • 五條瑛 『エデン』

    近未来の刑務所は自由で規則もほぼ緩く、自立した環境下での刑務を送るが…。 ⁡
    ⁡⁡
    ⁡何の為にこの施設を創ったのか、何かがおかしいと感じた暴走族の主人公が探りを入れてく話。

    中々面白い内容じゃったかな♪

    2014年読破

  • 再読。何故か政治思想犯専用の矯正施設に入れられたストリートギャングの主人公を中心にした連作短編集。
    終盤やや飛ばし気味に進んだため、テーマの割には軽い印象になってしまいました。

  • 刑務所ものが好きということもあるけど、楽しく読めた。
    他の作品も読んでみたい。

  • 半ばまでは、何となく短編連作集のような感じ。主人公が事件を解決していく、というような進め方でした。面白いけど、スッキリしない終わり方。

  • 近未来SFストリートギャングの惡宮は捕まって本来政治思想犯専用の刑務所である「K七号」施設に入れられる.そこはほとんどが長期や終身刑の政治犯やテロリストが自治圏を作って生活している風変わりなところだった.なぜ政治犯でもなく短期刑の惡宮がここに入れられたのか?どうやら20年前に起こった日比谷暴動が関係しているらしい.施設内では不可思議な事件やもめ事が次々と起こる.最後はちょっと期待はずれ.

  • 主人公の亞宮のカリスマ的な魅力と過去の日比谷暴動の首謀者宇賀神の謎が物語を引っぱる。それにしても所長の意図が分かるにしても中途半端で、悪賢さも中途半端な気がした。

  • テーマや題材は面白く、主人公も魅力的だったにもかかわらず、またしても広げた風呂敷を畳みきれずに尻すぼみな作品で終わってしまった。
    前半の掴みはいいんだから後半をもっとじっくりと書き込んで欲しい。
    なんだか前作の「瓦礫の矜持」や「赤い羊は肉を喰う」辺りからどんどん作品の質が落ちてきてる感じでがっかりです。

    思想・政治犯の矯正施設にもかかわらず施設は人種ごとに階分けされていたり、いざこざも思想うんぬんというよりもただの目先の利益優先的なものが多くせっかくの設定が生かされていないし、途中の展開も単調でなんとなく結末が読めてしまった。

    あと各所に思わせぶりな人物が配置されていたにもかかわらず結局何も起こらずに終わってしまったのも勿体ない。
    特にカウンセラーの宇津木なんかは何か裏がありそうで最後まで期待をしていただけになんだかな~~という気分。
    北所長にしても結局何がしたかったんだか。
    左遷された割には施設を我がもののように牛耳ってるし。

    どうせなら伝説の男、宇賀神を短編でも良いので読んでみたいです。

  • こういうの好きっぽぃ

  • 近未来もの好きじゃないけど、五條さんの本だし購入。
    いや、これ面白い!わーっ謎が謎でなんだこれー!?真相はなんだ?っておもって読み進めていくとなぜかもう殆ど読み終わり?一気に読めます。
    ストリートギャングの亞宮が入れられた刑務所は思想矯正施設で、収容者の人権や自治もそれなりに認められていて、皆お育ちのいい人たちばっかり。なんでここに入れられたのか、一緒に捕まった仲間はどうなったのか…。なるほどねぇ、そこで繋がるのか…。
    「見せてくれないか。信念とやらが造り上げた楽園とやらを」本文引用して帯に表記した一文もなにやらかっこいい感じ。

  • 思想や哲学や各々の信じる正義が、圧倒的な暴力の前でどんな意味を持つのか。K7号施設という矯正施設で囚人ならぬ生徒達の自治による生活。そこに放り込まれた異分子である亞宮の役割。所長のやってることは未必の故意、という感じで、確実性が無く曖昧である故に悪質な感じがする。それでいて、そこにあるのは純粋とも呼べる彼への憧憬なのだ。どこにも属さない、という自由さを武器に立ち回る亞宮は、彼にとても近づいてしまった。
    にしても、夢はちょっとご都合主義だったな。それしか手段がないとしても。全体的には面白い。しかし意味深な「世界の平和について考える」という文章は、実際どれだけの意味があったのか。あれこそがジョーク、とうことかな?

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著者プロフィール

大学時代は安全保障問題を専攻。大学卒業後、防衛庁に就職し、調査専門職として勤務。退職後、フリーライターを経て1999年に北朝鮮問題を題材とした『プラチナ・ビーズ』で作家デビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第3回大藪春彦賞を受賞。

「2018年 『焦土の鷲 イエロー・イーグル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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