逃亡者

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 263
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (518ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163284507

感想・レビュー・書評

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  • 福田和子の事件を彷彿とさせます。
    かなりインスパイアされたのでは…。

    しかしラストは全然違いますね。

    折原作品はパッパッと場面が変わるので
    普段読むのに疲れるのですが(笑)
    これは厚い本でしたがグイグイと読まされました。
    読みやすかった。

    しかし、
    異性を虜にすることが出来る魅力って顔とか体だけじゃ
    ないんだねぇ…としみじみ。

  • 「交換殺人」に素直に従ってしまった女が罠に嵌められ、捕まってしまう。

     取調べ中、倒れ、警察病院で逃亡をはかる。ここから始まった逃亡劇。

     果たして時効まで15年間逃げ切れるか? 捕まってしまうのか?

     最後には驚愕のラストが待っている

     個人的には厚すぎる本かと思ったが15年という逃亡劇、「何故か」インタビュー形式が組み込まれる。

     
     これ以上はネタバレになるのでいえません

  • 最後まで読み応えがありました。一度読んでしまえば世界観に引き込まれあっという間です。犯人を予想して途中まで当たっていたので最後の展開には驚きました。ぜひ読んでみてください!!

  • 頁数が多く、読み応えはある。
    1人の女性の逃亡劇が鬼気迫る様子で描かれており、感情移入してしまう。
    また、単なる逃亡物に終わらず、後半は謎解きも含めた意外な展開があり、飽きることがない。
    物語の切れ間に出てくる、脈絡のない場面が最後につながっていく様子が面白い。

  • 単なる逃亡記かなと思わせて、中盤辺りから インタビュアが現れ、徐々に雰囲気が変わりだし、最後にどんでん返し 複雑な展開に成って行く

  • 途中、ストーリーの流れがおかしいところがあって「?」と思いながら読んだが、最後の最後でこの仕掛けのためにあの違和感があったんだなあと納得。仕掛けのために省略されている部分があるせいで、読後すっきりと全体像がわかるという感じでないのでもう一度読んだほうがいいのかも…。重要なカギを握る人物の描写が不足していて、なんか説得力に欠ける感じもある。
    一部、同じことを繰り返し叙述している箇所があって、不要に思った。長い割にすぐ読めた。

  • 個人的にこの作家の作品は
    序盤ハラハラ→中盤伏線たっぷりで盛り上がり→ラストで脱力
    という王道のパターンができてて、今回もやはりその通り!w

    でも毎回新作が楽しみなんですよ、本当に。

  • 福田和子をモデルに描いた逃亡劇をメインに
    彼女に関わった人たちや彼女を追い続けた元刑事を描く。

    それだけでは終わらせないぞという思わせぶりな設定や伏線がちらばっていて
    確かに最後は意表をついたけれど
    その動機はナゾなままだし
    捨てネタっぽいのもあってちょっと消化不良。
    逃亡劇だけでも十分楽しめたし
    ラストに関わる人たちだけ、それを隠そうとしている分
    人物描写が薄くなっていまい残念。

    【図書館・初読・1/26読了】

  • 今回は今までのと違って、非常に読みやすく仕上がっていて、それはそれで満足。
    独自の世界観を確立している「叙述トリック」の神、折原一さんの作。

    「文章にトリックを仕掛ける」という辺りに「ずるい」と思うか「だまされた」と思うかで
    氏の作品の評価は180℃変わるかな?

    交換殺人を依頼され、実行するも簡単に捕まってしまいダメかと思ったところ
    警察の不手際と強烈な運によって脱走することが出来た。
    そこから、顔を変え、身分を偽り、様々な場所でひっそりと隠れた生活をしながら
    警察と暴力的な旦那から日本中を逃げながら旅をする。。。

    そんな感じのお話。
    後半の途中までは少しだけ、説明不足? と思うところもあるけど、そこは氏の罠の一つ。
    いつの間にか折原ワールドに引き込まれていきます。

    ホント途中までは逃避行、ってかんじで面白く見られます。
    何とか逃げようと、アレコレと見つからない様な工夫を凝らしていくさまが迫力あるタッチで描かれて
    物語に引き込まれます。

    毎度の事ながら、最後の20ページ辺りから急展開が続き、どんでん返しが起こるのは今回も健在。

    折原ワールド初心者にもお勧めです。 ・・・いつもと違って読みやすいから(笑)

  • 面白かった。結末のバタバタ感が今ひとつだが、この作者のお約束なので、仕方がないでしょう。ただ、分厚い内容にもかかわらず一気に読ませるプロットは評価。沈黙者よりはるかにいい。もう一作品、いってみますか・・という気にさせる。インタビュアーの動機がわからない・・。

著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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