光線

著者 :
  • 文藝春秋
3.32
  • (1)
  • (14)
  • (11)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 92
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163815503

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 村田喜代子 著「光線」2012.7発行、短編8話です。太陽は核融合する巨大な裸の原子炉、火山の噴火が示すように地球の深部は核分裂の火、地上では人間の手で造られた原発の炉(3.11で一大事に)また、がん細胞を自滅させる放射線治療・・・、最初の4話はこれらの関連作品です。「3.11」は国民全員に自然の驚異と放射線の脅威を見せつけ、そして多くの作家の創作活動に影響を与えましたね。

  • ガン患者だったら、もっと詳しい話を!と望むだろう。

  • 小説 
    ゲニウスロキとはまた少し趣の違う土地の力を感じる
    がんの治療と福島と 
    不安のちから

  • 村田喜代子『光線』文藝春秋、読了。とにかく読んで欲しいから外堀を埋める。連作の執筆中に著者は3.11を迎え、同時に癌を宣告された。放射能禍が人々を苦しめる中、放射線治療を受けるという矛盾。震災は多くの作家の「言葉」を奪うことになった。言葉を再び紡ぐ本書は一条の希望を照らす。

著者プロフィール

1945(昭和20)年、福岡県北九州市八幡生まれ。1987年「鍋の中」で芥川賞を受賞。1990年『白い山』で女流文学賞、1992年『真夜中の自転車』で平林たい子文学賞、1997年『蟹女』で紫式部文学賞、1998年「望潮」で川端康成文学賞、1999年『龍秘御天歌』で芸術選奨文部大臣賞、2010年『故郷のわが家』で野間文芸賞、2014年『ゆうじょこう』で読売文学賞、2019年『飛族』で谷崎潤一郎賞、2021年『姉の島』で泉鏡花文学賞をそれぞれ受賞。ほかに『蕨野行』『光線』『八幡炎炎記』『屋根屋』『火環』『エリザベスの友達』『偏愛ムラタ美術館 発掘篇』など著書多数。

「2022年 『耳の叔母』 で使われていた紹介文から引用しています。」

村田喜代子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×