スナックちどり

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 910
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163825106

感想・レビュー・書評

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  • 最近、ちょっとご無沙汰感のあったばななさんですが、改めてばななさんにしか出せないあったか(温か)ワールドを堪能させていただきました。40歳を目前に離婚した主人公と、育ててもらった祖父母を亡くし、身寄りのないいとこの「ちどり」の二人があてもなくイギリスのとある静かな田舎町を旅しながら、色んな想いを語り合うステキな物語です。たった5日間の出来事ですが、その語られる言葉、文章はなんとも言いがたい、温かく、優しい雰囲気に満たされています。離婚に傷つき、別れを受け止めていく主人公と「ちどり」のやりとりに癒されます。

  •  イギリスのコーンウォール地方のはじっこにほど近い、ペンザンスというその町……そこには特に見るべきものはほとんどないとされていた。

  • 2015/10/30 読了

    タイトルから想像していた話とまったく違ったけど、もわもわと日常を愛でる気持ちが湧いてきた。

  • ちどりやさっちゃんと同年代のせいか、わかるわかると頷きながらページをめくった。
    ばななさんの小説は、何気ないけれど胸にぐっと突き刺さる言葉が突然現れるので、読むときは少し緊張する。
    けれどこの本はそんな言葉が柔らかくオブラートに包まれて、そっと差し出されるようで、ばななさんも年齢を重ねたからかなぁと勝手に想像してしまった。
    そしてリハビリのような優しい性描写。こんなシーンを読んだのは初めてかもしれない。
    とにかく隅々までやさしいお話だった。
    ゲテモノの元オット君にもそれは注がれている。

  • 久しぶりに読んだばなな小説。今読むのにぴったりのお話だった。2015/10/10

  • 親しいものの死と離婚という、よしもとばななお得意の主題による中編小説。
    従姉妹2人の英国田舎旅行。沁みます。

  • 久しぶりによしもとばななさんの長編を読んだ。女の人2人の話だったせいか、他の作品を読んで感じたような、世を儚むような絶望的な雰囲気がなく、読みやすかった。
    旅先の寂しいような、清々しいところが、2人の異なる寂しさが染みてきて最後に昇華されていく読後感が好き。手元に欲しい。

  • はじめてよんだ、よしもとばななさん。
    ゆったりと言葉を紡ぐ人。
    この本のテンションがすごく好きだ。
    誰も悪くない、ただ時間が流れていくだけ。

    クリームティが食べたくなりました。

  • 好きやから一緒になったはずやのに、どうしてもうまくいかなくなるって悲しいなあ。

  • よしもとばななの本は体が欲した時にしか読まないから、逆に言うとハズレない、わたし的に。

    今回は育ての親をなくしたちどりと、離婚をしたさっちゃんの二人旅。
    特に大事件はないけど、イギリスの田舎町で過ごす。
    多分この雰囲気は好き嫌いが分かれると思うけど、今の私の体にはやっぱりあっていたなぁ。

    でもやっぱハワイとかとは違うなぁ。
    ハワイはもっと優しかった。イギリスの片田舎が醸し出す雰囲気は明るくなかったなぁ。
    イギリスにいるのに前向きになれたのは相方のおかげ。多分静かで落ち着いたところならイギリスでなくて良かったかも。
    ってことで星3つ。
    まぼろしハワイはハワイじゃないとダメだってすごい感じたけど、今回はそれがなかったので。

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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