後妻業

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900889

感想・レビュー・書評

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  • 2015 9/8

  • 暮らしづらい世の中になると、裕福な高齢者からなんとか金を取ろうと考える者が出てくる。

  • 69才の小夜子は結婚相談所に登録し、資産家の老人を捕まえて次々と殺害し、財産を根こそぎ奪っていく。
    結婚相談所の経営者柏木と組んで、ターゲットに食らいついたら公正証書を書かせる。
    生命保険がらみではないと警察も動かない。

    父の遺産を奪おうとする小夜子から財産を取り戻そうとする娘が、友人の弁護士に頼んで調べていくうちに恐ろしい犯罪の数々が明らかになる

    そっくりの事件が起こった時に話題になった本。
    欲深い人間の姿が恐ろしく、一気に読めた

  • 欲望の虜。卑近過ぎるが悪がそこにある感じが実にリアリティがあって、面白かった。

  • 後妻業についてもう少し詳しく書いてあるかと思ったら、後半はヤクザ物になってたのでちょっとガッカリ。
    初黒川作品。他も読んでみようかな。

  • 69歳の小夜子は結婚相談所の柏木と組んで後妻業をして食べている。結婚した相手と何らかの方法で殺し、相手の財産を奪い取る。しかし、保険金殺人では警察の捜査が入ってしまう。小夜子は戸籍は汚さない。次のターゲットに進めなくなるのと、疑われないように。ただし、内縁の妻となるなり「公正証書」(公正証書遺言)を書かせて自分の財産を確保するのだ。

    同様の事件のモデルとして騒がれた本書。表紙の騙された「爺」の顔なのか悔しさを黒い内容を彷彿した見事な装丁。友人に進められた本だが、これは当たり。

  • 後妻業
    公正証書遺言を書かせ、相手を殺す
    婚姻関係になくても
    遺産は全て遺言の通りになる

    69歳のババァが結婚詐欺を繰り返す。罪悪感の欠片もなく物語は進み、最期はサクッと終わった。

  • 黒川博行氏の著書
    新聞広告で見て気になってたのだが、買いそびれて失念。
    知人が貸してくれた。

    後妻業ってどんなビジネス?って思いながら読み進めると、こんな事件あったなぁと思い出した。
    でもニュースになった時もあまり関心を持たず、こんなことありえるのかなぁと不思議な感じがしたような記憶が。

    独り身のお年寄りは寂しくて、会話が出来るだけでも嬉しいと言う。だからヘルパーの方々のお力が非常に大事だったり、地域の人々のつながりが大事だったりする。

    裕福な独身老人を食い物にする結婚相談所を経営する男と、そこに登録して老人を騙す女。
    どんどんエスカレーションしていく様が、明らかにされていく過程にどんどん惹き込まれていく。

    ハードカバーだけど一気読み。
    自分はこんな風にはならんで~と思いながら、裕福でないから狙われることもないわなと一安心して読了。

  • 面白かった。
    テンポが良くてスラスラ読める。
    登場人物がいずれも曲者。被害者もただの善人ではない。
    腹に一物抱えている。
    後妻業の詐欺師と敵対しながら、同級生の弁護士を手玉に取ったり。姉妹でも確執が見え隠れ。
    詐欺師と元刑事の駆け引きも迫力があった。
    百万単位がやり取りされる。被害者の爺さんのカネが行き交う。死んでも死にきれんやろうなぁ。

  • 胸糞悪くなるだろうなぁと思いながら読んでみたら、やっぱり不快感が半端なかった。こんなのに引っかかる欲ボケ爺にはなりたくないけど、心配。あ、資産無いから狙われないか(笑)。

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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