- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163901169
作品紹介・あらすじ
ベストセラー『千年、働いてきました』の著者が放つ最新作100年以上つづく老舗企業が2万社以上もある日本の企業文化は、アジア圏のなかでも特異なシステムと精神性をもっています。渋柿の伝統技術から躍進を遂げたマンション・ビルの再生事業から、ロープ一筋の企業が開発した驚きの商品まで--本書では、知恵を絞ってどん底からV字回復を成し遂げた企業5社の秘密に迫ります。「ネーミングで起爆する」「〃お化け素材〃の可能性を活かしきる」「ドラッカーの不文律で弱点を突破」等、その目からウロコの手法には日本を元気にするヒントが満載。知恵と勇気にあふれた感動ルポ決定版!
感想・レビュー・書評
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前作が良かったのでこちらも。
新選組に縄を納めていた企業が現在も存続していることに驚いたり、普段使っている商品のキャップの技術に「すごい技術だと知らなかった」と感心したり、歴史ある企業の力を教えられました。
林原の黒字倒産の経緯は詳しく知らなかったのでこちらで読めて良かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んで元気になる本。こよ企業なら、就職したいという会社が目白押し。覚えておきたい事。日本の建て替えサイクルは、38年、アメリカ74年、イギリス131年。住居費かかり過ぎ。これが、商売になる。
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「千年」企業の意味は本書に書かれているが、5つの創業から100年を超えて存続している老舗企業を紹介している。そのテーマの根底には、著者のアジア経済圏に対する、経済だけではなく、文化や思想も含めた、復興への期待が込められている。世界の国々の中で、100年以上存続している企業は日本がダントツに多いという事実は以前聞いたことがあった。その理由に、戦争と内乱によるもの、と考察している。
それぞれの企業の歴史の中で、100年以上、時の試練に耐えて存続してきた秘訣には、企業としてのDNAの大切さを考察していて、なるほどと思わせる。ロープ、マンション住宅、ゼラチン、ペン先、プラスチックキャップ、どれもが普段あまり生活の中で強く意識はしていないが、世の中に広く、そして深く必要とされているものばかりで、興味深い話が多かった。特に、マンション住宅の例は、今の日本が抱える高齢化社会の問題に対して、大いに希望のある話で強く興味をそそられた。 -
老舗企業の老舗たるゆえんとは?
・近江屋ロープ
・ヤシマ工業
・新田ゼラチン
・テイボー
・三笠産業
の取材を通して見えてくるのは、時流とともに柔軟に変化していく企業のしなやかさだろうか?印象に残ったのは、こうして生きていく老舗企業の裏でひっそりと破綻した企業「林原」のくだり。同族企業故の強さと脆さが明確になっている。 -
長らくアジア物を手がけてきた著者が何故に日本の老舗企業物を? そんな疑問を持ちながら読み進めるうちに、著者も"千年企業"ならぬ"千年作家"を目指して変態中なのかと勘ぐったが、あとがきを読んで得心がいった。本書で紹介される"千年企業"に共通するのは根幹にある「本業力」で、素材や原料の用途を時代に応じて変えていく企業(フィルムからグミや薬のカプセルを生むゼラチン)と、無価値なものを価値のあるものに変えていく企業(老朽化マンションの改修や、廃棄された携帯電話から金の延べ棒を取り出す)に大きく二つに大別できる。
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【大ヒット『千年、働いてきました』の著者が放つ最新作】渋柿の伝統技術から躍進を遂げたマンション・ビルの再生事業から、ロープ一筋の企業が開発した驚きの商品まで、老舗のV字回復に学ぶ
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日本には創業200年以上の3000を越える老舗企業があり、ダントツの世界一だという。ちなみに、2位はドイツの800だとか。そんな中で5社を取材対象にして老舗企業の強さを読み取った本。
コラーゲンやペプチドで、コンビニのお弁当や惣菜になくてはならない新田ゼラチン。醤油や密封容器の蓋などのプルタブのキャップを開発した三笠産業。決して派手さはないが、生活に根差した企業ばかり。同族経営というと悪いイメージを持ちがちですが、経営のスピード、決断力など大手が真似できないタフネスさでここまで続いてきたパワーは侮れない。
老舗企業にとって一番の敵は戦争というのは印象的だったし、結局は人こそがすべてだと実感。 -
倒産の危機が目前にせまりながらも見事な起死回生を遂げた5社。経営を勉強中なのでとても参考になった。