ナナメの夕暮れ

著者 :
  • 文藝春秋
4.10
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感想 : 509
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908878

感想・レビュー・書評

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  • 考えすぎてしまう、生き方音痴という若林さんのエッセイです。

    “なぜかできる人は、なぜかできない人の気持ちがわからない。(p212)”という言葉が印象に残っています。生き辛さを感じている、うまく生きることができない人間だからこそ、できないのは私だけではないのだと勇気付けられました。
    また、歳をとることで“ネガティブは、あり余る体力だ。(p195)”と感じるようになるのかな、年齢が解決してくれることもあるのかなと、少し希望も持てました。

  • (2024/01/13 1h)

    若林のエッセイって大学生のオナニーって感じがする

  • 正直それまで若林さんという人はオードリーの人ということしか知らず..ドラマをみて興味を持ち、読みたくなりました。

    内面を正直に曝け出しているところがすごい。

    どこかしら共感できるところも。

    口に出してはいえないけど、実は自分もそうかも、と思う部分があるな。

  • 「この本良かった。若林さんの事すごい好きになる」と人に勧めたら、「どういうところが?」と言われて、私なりに面白かった所を説明してみたけど全然しっくりこなかった。
    若林さんの言葉の選び方が秀逸で、話の流れやオチなんかもやっぱり芸人さんだけあってスマートで面白くて、他人から概要を聞くより、自分で読んだ方が絶対良い。
    とにかく読んでいて、「それな!」と感じることがめちゃくちゃあった。

    以下、「それな!」ポイント。


    ・「一人で居てもあまり寂しくないのは、自分と話しているからなのだ。」(p22)

    これすごくわかる。私も頭の中で自分と会話してることよくある。一つの物事に対して、「Aじゃない?」「いや、Bかもよ?」と議論する癖があって、どちらが正しいか結論を出すことを目的としているわけじゃなくて、ただ色んな角度から物事を見るのが好きで、癖でやってしまう。たまにそれを他人と喋ってる時にもやってしまって、「結局どっちなの?」と聞かれるけど、別に結論なんて無い。人といる時は人と喋るようにしないとな。気をつけよ。


    ・「他人の正解に自分の言動や行動を置きに行くことを続けると、自分の正解がだんだんわからなくなる。」(p25)
    ・「自分の正直な意見は、使う当ての無いコンドームの様に財布にそっと忍ばせておけばいい。それは、いつかここぞという時に、行動を大胆にしてくれる。」(p26)

    昔から他人の目を気にしすぎる所がある。他人の反応を見て自分の言動が変わってしまうのがすごく嫌だ。いつでも自分を貫いている人を見ると憧れるし、自己嫌悪に陥る。
    ブクログでレビューを書き始めたのは、「自分の意見」が無い自分から脱却したかったからでもある。「あなたはどう思う?」と聞かれる事が何よりも苦手だから、他人の意見の延長ではない「自分の意見」を表す経験を積みたかった。
    ブクログは私にとっていざという時にコンドームを使う練習。笑


    ・「昔から言っているのだが、他人の目を気にする人は“おとなしくて奥手な人”などでは絶対にない。心の中で他人をバカにしまくっている、正真正銘のクソ野郎なのである。」(P147)

    その通り過ぎてぐうの音も出ない。ただ若林さんが自分自身もそうだったと認めた上でどうすればこの生き辛さを克服できるかを書いてくれてるのが救い。
    You Tuberに対して、素人が芸能人気取りして何が面白いんだろう?と思ってみたり、丁寧な生活をしている人を意識高wwwと冷笑してみたり、そうやって人をバカにする事で自分もバカにされないようにしなきゃと、勝手に生きる範囲を狭めてしまっているんだ。
    世の中の人全員を肯定するのは無理だけど、自分と合わない人は放っておけば良い。わざわざ否定する時間があれば、自分が好きな事で時間を満たしてしまった方がよっぽど健康的だ。
    自分が好きな事、もっともっと探していきたいなぁ。


    ・「俺はもうほとんど人生は“合う人に会う”ってことで良いんじゃないかって思った。」(p217)

    これはほんとスタンディングオベーション。いつも生き辛さは感じるし、これから先自分が憧れるような人間になれる気もしない。だけど、ひょんな事で出会った人と話が合うだけで、人生捨てたもんじゃないなって思える。私にとってこの本はある意味「合う人に会えた」感覚だった。
    直接知り合えるわけではないけれど、こうやって自分と合う人を見つけられる読書ってやっぱり好きだな。

  • 自分がこう思ってるってことは、これをするとこう思われるかもしれない。という感覚はとてもとても自分も苦しんだことがある…。自分に嘘をつく感覚になってしまうし、どこか後ろめたい…。自意識は徹底的にそこにつけ込んでくるから、そことの向き合い方はまだ探さないといけないなと思った。

    【以下、メモ】
    他人の目を気にする人は"おとなしくて奥手な人"などでは絶対にない。心の中で他人をバカにしまくっている、正真正銘のクソ野郎。
    価値下げによる自己肯定は楽だから癖になる。
    悩むって体力なんだな。

  • “他人の正解に自分の言動や行動を置きに行くことを続けると、自分の正解がだんだんわからなくなる”

    なんでこうやってるんだっけ?と立ち止まれたらまだいいが、そこに理由がなくなってしまう。

    世代論なんて人による、まさにそうだ。

    若林くんの書く言葉は、
    “なるほどそう考えるのか!”
    “なるほどそういうことだったのか!”
    が多く、どちらにせよ読んでいて心地が良い。

    話を聞いてくれる”理解者”に人生で何人に出会えるのだろう?と私も思う。
    そして、絶望に対するセイフティネットになってくれる”趣味”を常に持っていたい。

  • めちゃくちゃ面白かった。自分だけが感じてると思ってた少し苦手な自分の性格を言語化してくれてて、それ!それ!ってなって安心できた。生き辛さを知ってるから大切にすべき人を分かってる。本当にそう思って生きてるから本の先に理解者がいるんだなーと思えると嬉しかった!

  • 共感する部分が多くて気がついたら3周してました
    内容も面白いです

  • 若林さんの頭の中での自分との会話。
    あー私もそう思うーうんうん。と、すごく共感。

    私が考えていたこと、感じていたことをユニークに、やわらかく、でもあつかましくなく、、、とでもいうのかな。なんだか、肯定してくれてる感覚。

    元気がほしいときにまた読み返したいなあ。

  • 前作の社会人大学の時よりもひねくれ度合いが軽減されていて驚いた。あのネガティブが無くなってしまうと思うと寂しさすら感じるけど、幸せになってほしい気持ちもある。去年結婚した相手とはこの時まだ出会ってなかったのかな。

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著者プロフィール

1978年9月20日生まれ。テレビ朝日『しくじり先生 俺みたいになるな!!』、日本テレビ『スクール革命!』、NHK『マサカメTV』、ニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』等テレビ、ラジオで活躍中。ダ・ヴィンチの好評連載を単行本化した『社会人大学人見知り学部卒業見込』を2013年に刊行。

「2017年 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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