- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163914282
作品紹介・あらすじ
今、僕は自分自身と完全に一つになったような気がする。それ以上の平安がどこにあるだろうか。それが鳥であり、猫であり、虫じゃないか。地に足をつけるとは、このことを言うのではないか。土に聞くまでもない。僕が土になったのだから――。
有明海を臨み、雲仙岳を見晴らし、故郷の河内につながる熊本の地で、師匠ヒダカさんの背中を見ながら畑を始めた。日々畑に足を運び、成長する野菜たちと付き合うこと。それは生まれてこのかた、土から遠く離されていたことに気づき、生命を取り戻していく過程そのものだった。
「つくる」ための実践的哲学書。
ヘンリー・ソロー『森の生活』、現代版誕生!!
感想・レビュー・書評
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どんどん目についた事をされてるバイタリティに、こちらがパワー貰います。料理、編み物、農業、歌、絵、
繋がってるのが、よくみえます‥詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の躁うつ病の克服するまでの記録、常に危機感があるなかでどうやったら自分の思う普通になれるか、それには自然という昔からの当たり前を体感することで、人間という生き物の本来の姿と思われる状態がベストだという事。
そしてペットという他動物との関わり合いも非常に大切だという事が分かった。私自身そこまで物事を真剣に考えたり悩んだりしても、病気にまではならない。たぶん人間という動物の特質なのか時間が経つと忘れてしまう事が多いのがいいのか悪いのか、人によって違うので、このように病気と闘う方のエッセイは興味深い。 -
・鬱を経験された方が、「自分を自分で癒せている」と言い切れるのは本当にすごいことだと思う。
・(畑を)自分に手繰り寄せるのではなく、自分が変形することで対象物になる、という部分印象的である。しなやかでかっこいい。
・畑も、そこでご自身で作る野菜のことも愛してるのに、近くの旅館から「(坂口さんの)野菜をサプライズで提供したい」という依頼に対しては「謎な依頼」とさらっと1行で書かれていて、え?嬉しくないんかな?と思った。
・全体的に少し危うさを感じてしまった。弾けちゃいそうな躁というか。 -
色々な顔を持つ多才すぎる坂口氏。
なんと今回、農です。
躁鬱病と向き合いながら
執筆する
絵を描く
服を作る
自分にピタリの生き方を貫いてかっこいい
畑も土との向き合い方もまさしく手作り感にあふれ、人とのオーガニックなやりとりも、読んでて豪快だけどウラが無く気持ちいい。
いつかは食糧危機がくる!
と怯えるわたしに
即バイブルとしてお役立ち。
畑活動意欲がもくもく湧いてきた!
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去年の春、沈んでいた時に読んで救われた本です。
去年の感想を掘り出したので書き留めておきます。
ーー面白いというか心がすっきりする。シンとくる言葉がたくさん載ってて線を弾きたくなるんだけど文脈と余白の中にある言葉なので引くことすらもったいない。一緒に土に手を突っ込んでいる感覚で、遠くから畑の様子を見守りながら、唾を飲むように読み進めました。坂口さんの生活に、沖縄でヤギと畑に合わせ生活していたお爺を思い出します。
『土になる』、ずっと気になっていて先週絵本屋で手に取って、やっぱり読みたくて買いました。生身のヒトの書いた本だ。とても良かったです。 -
40代の坂口が畑を借りた話を中心としたエッセイ。文中にちょくちょく顔を出すヒダカさんが良いアドバイスをされていて存在感があった。
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読んでると、いつか畑やってみたいなぁと思っちゃいますねぇ。
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傑作。私たちは土から生まれたのだ。それをすっかり忘れている。
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畑をやりたくなる!
何か書きたくなる!
野良猫ノラジョーンズと坂口さんの言葉を
超える触れ合いがまたいい。
印象に残った言葉は、
今日なのに、永遠みたい