- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163918211
作品紹介・あらすじ
放送作家・鈴木おさむが引退と同時に贈る、覚悟の一冊。
これは「小説SMAP」である。
メンバーの脱退、トップアイドルのまさかの結婚、
東日本大震災発生10日後の生放送、誰にも言えなかった苦悩、戦い。
国民的スターとして沢山の夢や希望をもたらしてきた彼らの全てが、
たった一夜の「放送」で壊れていった。
そして日本中が悲しんだ解散――。
大ヒット番組「SMAP×SMAP」の放送作家として
20 年以上彼らと走ってきた著者にしか書けなかった、
奇跡の物語がここに完成した。
月刊「文藝春秋」に掲載され、
「小説SMAP」と呼ばれて大きな話題を呼んだ3篇に
新たな書き下ろしの章を大幅に加えた本作は、
2024年3月31日をもって放送作家を引退する著者が贈る、覚悟の一冊。
「明日」を望むすべての日本人に向けた作品となっている。
なお、本書の著者印税はすべて能登半島地震の義援金として寄付されます。
【鈴木おさむ氏からのメッセージ】
僕は2024年3月31日をもって、32年間やってきた放送作家を辞めます。
辞めると決めた後に、この「小説」を出そうと、書き切ろうと思いました。
誰かが記して残さないと、物語は消えていきます。だから僕が僕の目で見た真実を記して、放送作家を辞める時に刊行すると決めました。
このタイミングでしか、この小説を世に出すことは出来なかったと思います。
日本一有名な彼ら5人と、一緒に作り戦ってきた仲間たちとの物語を、自分の魂を削り、泣きながら書き上げました。
ずっとずっと読み継がれてほしい、
新たなテレビ文学が出来たと思っています。
感想・レビュー・書評
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あの頃、当たり前のようにトップで輝いていた彼らのあの日のことが知りたくて読みました。
特別ファンて訳じゃなかったけど、彼らのバラエティやドラマは当然見てたし、曲もほとんど分かる。
テレビの中の人の名前なんて全然覚えないうちのおばあちゃんがシンゴちゃんを推してた(笑)
それくらいすごい活躍だった。
だからこそ「あの日」のことは鮮明に覚えてる。
公開処刑だったよね。
そのイメージしかない。
そこに至るまでの詳細な流れが知りたかった。
結果、書かれていたのは期待していたものとは違ったかな。
あくまでも美談中心。
「あの日」のことも、少し辛い内容ではあったけどこれまで色々なところから出ている情報で推察できる範囲内のことしか書かれていなかった。
あくまでも「小説」ということらしいので、輝かしい時代を美しく刹那的に残したかったのかなと思いました。
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“素敵な夢をかなえておくれ“という第1章のタイトルを目にしてから、早速脳内でSMAPのデビュー曲が流れ始め、文章と共に土砂降りの中でデビューを果たしたメンバーの姿が思い浮かぶ。
著者とSMAPの出会い、
モリクンの脱退、
SMAPxSMAP番組の始まり、
リーダーの初紅白司会、
タクヤの結婚発表、
マイケル・ジャクソンの出演、
5人旅の企画(USJや旅館)、
東日本大震災後の対応、
解散生放送
などなどの裏話。
懐かしいと共に彼らの人間らしさが感じられ、SMAPに対する印象がまた少し変わったが、読んでよかった。
特別攻撃的な話なんかは全くないのだが、もしジャニーさんがご存命の頃だったらマネージャー絡みもあり、出版できなかっただろうなと思う。
特にあの解散生放送について、なぜ謝るのか?著者自身も疑問に思っていた。
満を持しての裏話公開だが、解散後のSMAPメンバーそれぞれを見るに、複雑な気持ちだ。
いつか再結成して欲しいなと夢見ていたが、全員がYoutuberにでもならないと無理な現状になってしまった。-
SMAPは、紅白でトリをつとめるほど、国民的アイドルでしたからね。
ただ中居くんの引退宣言でSMAP復活は大変難しくなってしまいました...SMAPは、紅白でトリをつとめるほど、国民的アイドルでしたからね。
ただ中居くんの引退宣言でSMAP復活は大変難しくなってしまいましたが…。2025/01/28 -
残念ですよね。やった事は悪いことではあるんですが長らく彼を見てきただけに、悪いことをやった昔なじみの友人を見ている感覚というか、捨てきれない...残念ですよね。やった事は悪いことではあるんですが長らく彼を見てきただけに、悪いことをやった昔なじみの友人を見ている感覚というか、捨てきれないというか。
当の、SMAPファンだった家族は中居くん推しではなかったのでボロクソ言ってるんですがね笑2025/02/01 -
そうそう。
特にオイラは、中居くんと木村くんとは同じ年の生まれなんです。
文字通り同世代のトップランナーだからね。
感情的になっち...そうそう。
特にオイラは、中居くんと木村くんとは同じ年の生まれなんです。
文字通り同世代のトップランナーだからね。
感情的になっちゃいます…。
あっ。
あと、オイラの本棚にまたまた「いいね」をありがとうございます♪2025/02/01
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明日(2024/3/31)で放送作家を引退する鈴木おさむさんの本。ご本人はこれは「小説」と言っているが、事実が書かれているのではないかと思った。なお、本書の印税は全て能登半島地震の被災地へ寄付されるとのこと。私は鈴木おさむさんのことを森三中大島さんと結婚したタイミングで知り、放送作家で色々人気の番組を手掛けているといった浅い知識しか持ち合わせていなかったが、こんなにSMAPと関係の深かった人だったことを初めて知った。
鈴木おさむさんのエッセイかと思ったが(ご自身の放送作家としてのこれまでや引退を決めた心境なども綴られているのではないかと漠然と思っていた)、テレビの裏方を担い、SMAPととても近い場所にいた放送作家から見たSMAP一色の話だった。引退直前を出版日として本書を出すことはどのような思いからだっただろうか。
紛れもない国民的アイドルのSMAPの結成時から解散までが綴られており、リアルタイムで見てきた色々なことの裏側が書かれているが、解散時の解せない思い、彼らが所属していてその後別の問題でもすっかり信頼を地に落とした某事務所の闇のようなものを感じ、解散のことが書かれている部分は某事務所に対し嫌な気分になった。
私はSMAPはデビュー時から順風満帆であれだけの人気アイドルになったと思ったが、最初はそうではなかったこと、SMAPがアイドルの位置付けを変えて行ったことを初めて知った。解散騒動をきっかけにテレビ業界全体の流れを変えたことも含め、やはり影響力の大きい唯一無二のグループだったのだなと実感した。強いスポットライトを浴びている人たちは、輝かしい世界にいるように見えるが、その分暗い苦悩の部分もきっとあるのだろう。メンバーそれぞれの人柄、表には見せない気遣いや能力を感じ、やはりなるべくして国民的スターになった5人(当初6人)だとつくづく思った。 -
SMAP解散の前後にSMAP本がたくさん出て、私もいくつか読んだけれど、本書がそれらと違うのは、一応「中の人」が書いたものだということ。何の中かって話ですが、スマスマというテレビ番組の中という意味においては、中だろう。
今さらびっくりするようなことは何も書いてなかったけれど、SMAP好きだし好きだったし、一応読んでおきたくて読んだ。全体的に、良いことも悪いことも「ほら、あのときのこと、覚えてるでしょ?」みたいな感じの書き方で、私は彼らの人気絶頂のころちょうどテレビっ子だったし、二〇一五〜二〇一六年の解散前後も注目していたからわかるけど、よく知らない人が読んでもきっとよくわからない本だと思う。そういう意味では、時間が経っても読み継がれるということはないだろうと思われ、本の立場になると(?)ちょっとさみしいけど、今、この書き手とこの読み手だから成立する本、そんな本もあるんだ。同じ時代に生きたんだなあ、という感慨もある。
いちばん「へえ〜」と思ったのは、バラエティ番組やライブの進行や台詞ってけっこう打ち合わせされてるもんなんだなあということ。「メンバーの思いを汲んで、僕が考えた言葉を、メンバーは何度も読み込んで自分の言葉にしていく」というような放送作家のお仕事シーンがたびたび出てくる。メディアの世界、ヨクワカラナイ。
とまあここまで冷静に感想を書いたが、わーーとかうーーとか言葉にならないいろんな思いが渦巻く読書だった。うーーーあーーー。『SMAPは終わらない』←二〇一六年の全く別の方の著書ですが、このタイトルが大好き。 -
鈴木おさむさんの某国民的アイドルグループとの出会いから終わりまでを著した小説。
放送作家引退するからこそ、事務所が代わる今だからこそ書けるというくらい、突っ込んだ内容です。終章はグロテスクで、怒りを感じます。
『ドラマは人気絶頂で終われるが、バラエティは人気が無くなって打ち切りという形にならないと終われない』
だからこそ、鈴木おさむさんは初めて打ち切りでない終わり方を自分で選んだのかなと勝手に思いました。
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SMAPは別格だったなあと思う。懐かしくて、哀しくて、泣けました。
いつかまた5人で活躍するところを見たいと思ってしまうな。 -
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挑戦、冒険、そして解散――。
20年以上、彼らに伴走してきた
放送作家にしか書けなかった奇跡の物語。
これは「小説SMAP」である。
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私は小学生の頃からずっとKinKiKidsが大好きで、
二人が「お兄さん」と慕っているSMAPとのやり取り
(スマスマに出た時や音楽番組で一緒になったとき)
と二人の笑顔が大好きでした。
KinKiの二人が全身から尊敬と大好きを醸し出すから、
SMAPのことも応援せずにはいられなかったです。
という個人的な事情の中、
YouTubeのおすすめに突如として出てきた、
鈴木おさむが出演しているチャンネル。
昔なつかしのSMAPエピソードを楽しそうに語り、
書籍を出版したことを宣伝していました。
それを見た先週末の私は急いで書店に。
小説と言っても、そこまで文字も多くなく、
描写も端的なので、すぐに読めました。
過去の記憶と、
本書のなかの出来事が重なり、
とても懐かしかったです。
アイドル冬の時代と呼ばれたなか、
SMAPは産声を上げ、
七転八倒、試行錯誤しながら、
アイドルの地位を確立し、
スターへの階段を駆け上がっていく。
本書に登場するイイジマさんは、
たたかう人と表現されているだけあり、
SMAPのメンバーも一緒にたたかっていました。
森くんの脱退、
木村くんの結婚、
そして東日本大震災。
側にいた人だけが見えた景色を見せてもらえて、
とても幸せな時間でした。
読みながらSMAPに思いを馳せて泣きました。苦笑
SMAP自身がSMAPを大好きで
大切にも守ってきてたんだな、って。
物語の最期はSMAPの解散と繋がっていきますが、
詳細は語られないものの、
当時の理不尽さや混乱が見えて、苦しくなりました。
キラキラ輝けば輝くほど、影は濃くなる。
放送作家引退、
そしてジャニーズ事務所が終わりを迎え、
転換期となった今だからこそ書ける話。
…時代が違えば、SMAPは解散せずに済んだのかなと。
思わずにはいられませんでした。
そして著者の鈴木おさむさんのSMAPへの愛情や感謝、
いろんな気持ちがぎゅっと詰まってる一冊です。
読めて良かったです。 -
『もう明日が待っている』
著者:鈴木おさむ
内容説明:
放送作家・鈴木おさむが、32年間続けた放送作家業を引退するとともに贈る一冊。この作品は、彼が20年以上手掛けた大ヒット番組「SMAP×SMAP」の裏側と、SMAP解散の真相に迫る小説です。彼の目線で語られる物語は、メンバー脱退や震災後の放送、そして国民的スターが一夜で崩壊していった過程を描き出しています。「明日」を望むすべての日本人に向けたメッセージが込められた一冊。なお、著者印税は能登半島地震の義援金として寄付されます。
感想:
SMAPが国民的な存在であり続けた時代に育った私にとって、解散はとても衝撃的な出来事でした。本書は、長年彼らとともに番組を作り上げてきた鈴木おさむ氏が語る、彼らの裏側の姿が丁寧に描かれています。
特に、SMAP×SMAPの制作裏話や、海外スターとの交渉場面は興味深く、番組制作の苦労や、タレントたちとの密接なやり取りが垣間見える部分に心を打たれました。また、解散までの経緯についても、ファンが感じていたこととはまた違う角度からの視点があり、感慨深いものがあります。
「世界で二番目にスキだと話そう」「とってもとっても僕のBEST FRIEND」など、SMAPの代表曲に絡めた章立ては、彼らの歴史を振り返りながら、未来に向けてのメッセージが込められているように感じます。鈴木おさむ氏が本書を通じて伝えたかった「愛」のメッセージが、SMAPのファンのみならず、多くの人々に届くことを願います。 -
特段のファンではないが、自分の10代、20代のアイドルとしての筆頭だったSMAPの軌跡を辿る。
改めて、色んなことがあったし、自分がハマった歌やドラマがあったことを思い出す。そして、メンバー達の人間としての強さや凄さを感じて、改めて国民的スターは伊達じゃないと知る。同時代のテレビの人達という観点でフォローしていたが、この書を読んで改めて、ファンになった。
言葉を大切に、人を大切にして、考えシミュレーションして、伝えていく姿勢は凄いと思う。緊張すらも、それを味わえることのできる自分がレアであるという視点から愉しみに変えてしまう。
そんな彼らですら、あの謝罪会見をせざるを得なかったというところに、事態の悲惨さと、業界の歪さがよくわかる。
そうしたマネジメントの強権性が、あの会見や性的虐待を産んでいたのだろうか。余りにも歪な闇を感じる。
そこから去り、夫々が活躍している今に感謝。
著者プロフィール
鈴木おさむの作品





