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- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166403103
作品紹介・あらすじ
中里恒子の筆でよみがえる小さきもの、忘れられがちなものの煌めき。時代と一線を画しながら学びを極め自然を愛惜した野上彌生子の人生の充実。
感想・レビュー・書評
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揺るぎない自分の生きる場所を持っていること。時代が新しさを求めていく中において、決してそれに流されることなく足元を固め自らの暮らしを育んでいく。2人の作家にはそんなところがありました。
とはいえ、文章からはお互いの性格の違いのようなものが見えてくるのが面白いなと感じました。
特にお互いの交友関係にある作家とのやりとりの文章にそれが顕れているように思います。
温かく丁寧に日々の営みに目を向ける恒子。時には流行の化粧のしかた、眉の描き方に辛辣な意見を持ち、アメリカに嫁いだ娘とのドライとも思える距離感に一本気な気質もあるのだと知りました。
山荘でたったひとり、淡々と日常生活を送りながら自然に身を任せる彌生子。何かとお騒がせな野上家の女中に関する文章はアクセントになっていて面白いです。
暮らしの手帖がお好みの方には中里恒子、クウネルとかお好みの方には野上彌生子かな、なんて勝手に想像してしまいました 笑
ごめんなさーい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙の可愛さに惹かれて手に取ったけども、有名女性作家の随筆が楽しめるのに加えて、他の作家についての記述が掲載されているのは、なかなかの収穫だった。
中里→横光利一や川端康成 について
野上→夏目漱石や芥川龍之介 について
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