象徴天皇の発見 (文春新書 32)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166600328

作品紹介・あらすじ

今や私たちの意識にすっかり根づいた象徴天皇制だが、戦後GHQによって押しつけられただけで、これほど定着するはずがない。その源流は歴史の中にあるのだ。古代から戦後に至る天皇家の続き方を考証して象徴化の道筋を探り、それがこの国の民族と風土に最もふさわしい制度であったことを明かす本書は、皇位継承をめぐる今日的な関心をはらみながら、歴史を読む楽しさを満喫させてくれる。

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  • 序章 象徴天皇制の成立
    第1章 王の誕生
    第2章 専制王の時代
    第3章 象徴化への契機
    第4章 幼帝出現
    第5章 君主押込め
    第6章 神器から詔宣へ
    第7章 不執政の天皇
    終章 むすびにかえて

    著者:今谷明(1942-、京都市、日本史)

  • この書籍では、古代の天皇からは天皇とはに書かれ、明治以降では天皇と国民との関係が書かれています。

  • 1999年刊。著者は横浜市立大学国際文化学部教授。象徴としての天皇の淵源につき、光仁・桓武擁立から薬子の変、承和の変を経て、幼帝たる清和天皇即位で完成した、つまり、この過程を経て執政家たる藤原北家の皇室家への完全優位が確立したと見る。逆に従前は臣下側の議政局が圧倒したことはないのだ。象徴の意味は、執政による天皇位のコントロールと「持ちつ持たれつ」関係とし、前半百頁位で解説。後半は執政、つまり上皇や武家(源氏・北条氏等)による天皇押込めの事実を、各時代毎に通時的に整理。この視点で纏めた書は余り見ず、特異か。

  • [ 内容 ]
    今や私たちの意識にすっかり根づいた象徴天皇制だが、戦後GHQによって押しつけられただけで、これほど定着するはずがない。
    その源流は歴史の中にあるのだ。
    古代から戦後に至る天皇家の続き方を考証して象徴化の道筋を探り、それがこの国の民族と風土に最もふさわしい制度であったことを明かす本書は、皇位継承をめぐる今日的な関心をはらみながら、歴史を読む楽しさを満喫させてくれる。

    [ 目次 ]
    序章 象徴天皇制の成立
    第1章 王の誕生
    第2章 専制王の時代
    第3章 象徴化への契機
    第4章 幼帝出現
    第5章 君主押込め
    第6章 神器から詔宣へ
    第7章 不執政の天皇
    終章 むすびにかえて

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著者プロフィール

今谷 明(いまたに・あきら)
1942年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得。文学博士。日本中世史専攻。横浜市立大学教授、国際日本文化研究センター教授を経て都留文科大学学長、現在、国際日本文化研究センター名誉教授。主著『室町の王権』(中公新書)、『武家と天皇』(岩波新書)、『象徴天皇の源流』(新人物往来社)、『近江から日本史を読み直す』(講談社現代新書)、『戦国期の室町幕府』(講談社学術文庫)、『日本中世の謎に挑む』(NTT出版)、『象徴天皇の発見』(文春新書)ほか多数。

「2019年 『文庫 中世奇人列伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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