- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166604845
感想・レビュー・書評
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学校の勉強がむちゃくちゃ嫌になったときに校舎の近くの古本屋で見つけて、一気に読みました。とっても楽しい本でした。小林恭治って新書も書いてたのかよ!と驚きました。心中って惨めなものだとばかり思っていたのですが、そもそもの心中というのは…というところから説起し、曽根崎心中の魅力をたっぷり解説しています。
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なぜか千代田区の図書館に「死」というおもーいテーマの特設コーナーがあって、そこに置かれていた一冊w
全体を通しての感想は、「おまえ近松門左衛門のなんなんだよ!」でしたw曽根崎心中を通して日本人の心中に対する考え方などを述べているのですが、「自分こそが近松門左衛門の唯一の理解者」みたいな書き方というか…。曽根崎心中が色々改変されていることに対して「それは近松が言いたかったことじゃない!」みたいな感じでちょくちょく書いてあるのですが、それはそれなりに意味があることなんじゃないのか?と違和感を覚えました。
あと、現代人を小馬鹿にしている感じももやっとしました。恋人に何度も手首を切ってみせるのを「甘ったれた考え」と書いてみたり、本に書くのならもうちょっとそのへん調べてから書けばいいのに~と思いました。
まあでも、曽根崎心中を分かりやすく解説してあったのは確か。
江戸では「粋(いき)」というのを大阪では「粋(すい)」という、というのもとても面白かったです。もうちょっと私情を排して書いてくれたら良かったのにな、というのが全体的な感想でした。
心中というのが耽美的である、という感覚がなんとなくあるというのはすごいことだと思います。宗教的に「罪」っていう感覚がないからっていうのも大きいだろうけど。 -
[ 内容 ]
日本の文化に深く根付く「心中」。
なぜ人はその最期を求めようとするのか…。
始祖、近松門左衛門「曽根崎心中」の本質を鋭く見抜き、究極の美の在り処を探る三島賞作家の問題作。
[ 目次 ]
第1章 元禄大坂発、日本初の心中ブーム
第2章 遊女・イン・ザ・グラマラスタウン
第3章 「粋人」徳兵衛
第4章 名作の癌
第5章 恋愛死に走る「男と女」
第6章 華麗なる道行
第7章 「はやくはやく、殺して殺して」
第8章 近松とシェイクスピア、恋は黄泉路へ
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
納得できる説明が多すぎて楽しかった。(笑)
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曽根崎心中を元に心中を考察をしています。文章自体も面白く、考察も元禄の大坂がどのようなものだったかや、実際の遊女の姿などを考えた上での「恋愛死」考となっていて面白い。