君がいる場所、そこがソニーだ ソニーを去った異端たちの夢 (文春新書 1068)
- 文藝春秋 (2016年3月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166610686
作品紹介・あらすじ
先日、あるジャーナリストがこんなことを言いました。「ホンダもいよいよ“ソニー化”してきましたよ」 戦後日本の象徴的企業であったソニーが、いまや、“ダメな会社”の代名詞として使われるようになったことには、驚きとともに、深い悲しみを覚えました。 筆者の立石泰則氏は、ベストセラーになった文春新書『さよなら!僕らのソニー』で、ソニーがいかにして凋落したのかを描ききりました。これで、ソニーに関する著作は終わりにしよう、そう考えていました。 ところが、ある日、井深大や盛田昭夫といった創業メンバーから薫陶を受けた、古手のOBがこんなことを言いました。「何物も恐れず、ひるまず、たとえ一人でも困難に立ち向かう姿勢こそが、ソニースピリット。そういう志を持った人たちが、OBであっても、現役であっても、肩書きや組織の大きさに関係なく集まるとき、その場所がソニーになるのです。さまざまな理由でソニーを離れて活躍する人たちに私はこう言いたい。『君がいる場所、そこがソニーなのだ』と。 この言葉に感銘を受けた立石氏は、ソニーを飛び出して活躍する“異端”たちを訪ね歩き、このOBの言葉が真実であることを確認します。 そこで、もう一度、「僕らのソニー」を探す旅に出たのです――。 SuicaやPASMOの技術を開発した日下部進(現Quadrac)、大ヒットシリーズ「WEGA」に搭載された高画質技術DRCを開発した近藤哲二郎(現アイキューブド研究所)を始め、技術からマネジメントまで5人の“異端たち”は今も第一線で活躍しています。そして彼らのいる場所は、たしかに「ソニー」でしだ。 誰もやらないことをやる――今のソニーが失ったソニースピリットがこんなところで花開いていました! 驚くべきソニーOBの五つの挑戦を紹介します。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685528 -
FeliCa部分は前著と同じ
映像、認証系はおもしろかった。
辞職者の現況が気になる。 -
この著者は、第3者でありながらソニーを愛しているのだなあと。前著『さよなら!僕のソニー』で、今のソニーにさよならを言って、そのソニーがどこに行ってしまったか、どこにソニーらしさが残っているかをソニーを去った人々の中に見出している。SONYというブランドから飛び出し、ブランドがない苦労も良くわかるし、ブランドを作るのは中の人だということもよくわかる。
-
僕は小さなころから本当にソニーファンだった。
家にはベータがあったし、親父はベータが壊れたら新しくベータを買いなおしたし、PCはVaioだったし、TVはベガからブラビアへ…
2000年の就職活動ではソニーに本当に入りたくてソニーの関連企業をいくつか受けた。自由闊達とした理想工場に寄与したかった。
その後、ソニーはすっかり変わってしまい、以下の状況である。。
<さらば僕らのソニー>
http://booklog.jp/users/244ohashi/archives/1/4166608320
その続編の形、で、ソニーを去ったソニーらしさの方々のお話。 フェリカの話や、生体認証の話、いくつか、やはりソニーらしさをもった方々の話。 最後の章がソニーファンのお店で終わるのが、(むなしさのある)少しうれしさ、か。
あとがきに、以下が再掲されていたことが、なんとも…
「SONY」ブランドが輝いていたかつてのソニーを知る者にとって、日に日にメーカー・マインドを失っていくソニーの姿を見るのは辛い。しかし、「グローバル企業」とは、こういうものなのだろうなとも思う。
グローバル経営を目指すストリンガー体制のソニーでは、地球市場を見渡しては儲かる場所をいち早くみつけ、その場所に出向いて利益が確保できるビジネスを展開し、その見返りに経営トップは莫大な報酬を得る、という企業を理想としているのだろう。
いまの私たちに出来ることは、未来への「希望」を与えてくれた「SONY」に感謝の言葉を捧げるとともに、こう言うだけである。「さよなら!僕らのソニー」 -
【もう一度「ぼくらのソニー」を探しに行こう】誰もやらないことをやる――今のソニーが失ったソニー・スピリットがこんなところで花開いていた! 驚くべきソニーOB五つの挑戦。