- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166611782
感想・レビュー・書評
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つまり熟女にならないと駄目なの詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019年7月14日読了。
●「神は水を造った。人は酒(ワイン)を造った」
ヴィクトール・ユーゴー
●ワインという飲み物が、どこで、いつ頃造り出されたか
という話になると、西欧文化の発祥地、メソポタミアに
なる。
↓
今日のワインの原型ともいうべきものを創り上げたのは
古代エジプト。「圧搾・搾汁」「貯蔵・熟成」という技
術を身に付けた。
↓
ギリシャで大衆のものに。
●「この杯はあなたがたのために流す私の契約の血であ
る」これが、決定的にワインとキリスト教との切っても
切れない関係の絆になった。→新約聖書
神に注ぐ供物→旧約聖書(モーゼ)
●ヨーロッパ文化の思想的源泉はギリシャである。
ユダヤ人の古代宗教に基礎を持つ崇神思想のヘブライズ
ムと、真実追求そして人間の理性を尊重するヘレニズム
とは、ヨーロッパの精神世界を二分する二つの底流であ
った。
●5世紀末、フランスの初祖クローヴィスが戦いに勝利し
妻のすすめでキリスト教に。ランスの大司教聖レミの
洗礼を受ける。その時のワインに霊感を受け、フランス
とワインの関係は切っても切れないものに。
●プラトン「飲酒論」
アルケストラトス 大叙事詩
「美食学(ガストロノミア)」
●中世のヴェルサイユ宮殿では、フランス国内および世界
各国の名酒が飲まれていたが、最も飲まれていたのはブ
ルゴーニュ・ワインだった。コート・ド・ニュイ地区の
シャンベルタンやロマネ・コンティが有名になる前は、
少し南のコート・ド・ボーヌ地区のヴォルネイ村のワイ
ンが宮廷御愛飲酒だった。
一方、ボルドー・ワインの方は、パリから遠くて運搬の
便が悪かったこともあるが、フランスの宿敵英国人の愛
飲酒だった。
●ブルゴーニュのブドウ栽培の改良を担ったのはシトー派
という修道院の僧侶たちだった。神へ捧げるべきワイン
造りについて純粋を追求した。
ボルドーはネゴシャン(酒を大量に売りさばく酒商)が
売りに出す大衆用の量産ワインと、貴族達が造った高級
シャトー・ワインとがはっきりと分かれていた。
●ブルゴーニュ→ワイン生産の民主的風潮を生み
優れた名酒を作る小生産者を輩出。
ボルドー→元々、貴族の領地で、自分たちの飲むワイン
を自分たちで造った。
●レストランの始まりはフランス革命に由来する。
ロマネ・コンティの持ち主でもあった美食家コンティ公
が国外に逃亡したため、失業した料理人ロベールが
レストランを開業したのがきっかけ。
●P118 「パリスの審判」カリフォルニアワインの台頭
●P142 インクの染みがある机の逸話
●シャンパンに対してのナポレオンの発言
「勝った時は飲む価値があり、負けた時は飲む必要があ
る」、そのナポレオンが大好きだったとされているのが
「シャンベルタン」
●フェルナン・ポワンと言えば、名声が鳴り響いたフラン
ス料理の巨匠で、ボキューズやトロワグロもその弟子で
ある。リヨン市の少し南にヴィエンヌという街がある
が、そこのレストラン「ピラミッド」はポワンの本拠で
ある。
●コート・デュ・ローヌ
「シャトー・ラヤス」先代のルイが変人・奇人の造り手
だったが、あとを継いだジャックも親譲りの頑固な男。
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