日本の分断 私たちの民主主義の未来について (文春新書 1298)
- 文藝春秋 (2021年2月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166612987
感想・レビュー・書評
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データに基づく日本の分断 民主主義 を問う。
分断イコール悪というステレオタイプに一石を投じ 何が日本 奇妙な政治的安定をもたらしているかを論じる。秀作だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
民主主義を機能させるために、言葉による競争が必要。多様な価値観・理念に基づく対立を政治に反映させる必要。
経済リベラル(分配重視)vs経済保守(成長重視)
社会リベラルvs社会保守
外交安保リベラルvs外交安保リアリズム
若者:他の年齢層より経済リベラル
若者:他の年齢層より社会リベラル
若者:他の年齢層より外交安保リベラル
若者:自民支持が多い
テロ対策の強化のために国による監視を強めるべきだ。賛成70%(全体)
韓国に対して歴史的問題で妥協すべきではない。賛成75%(全体)
中国は領土的野心を持っていると思う。賛成80%(全体) -
選挙の際何を基準に投票政党を選んでいるかを調査を用いて分析している。その結果、よく言われていた「今回の選挙の争点は、増税と年金2000万円問題です」という論述は間違いで、実際は外交安保が理由となっていたらしい。「あなたの価値観診断テスト」やってみたら社会リベラル、やや経済リアリズム寄りのリバタリアンだった。主観ではなくちゃんとしたファクトを基に分析しておられたので大変興味深い内容だったが、政治にさほど詳しくないので、用語などぼんやりとした理解しか持っていない物が多く、少し難しかった。
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まぁ、欧米で言われるところの分断とは全然違うので、政権交代なんて起きないってことですな。
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気鋭の政治学者による選挙行動におけるろんてんの分析。的確な分断があるのが真の民主主義。
自民党支持者や他の野党支持者の政治的なイシューに関する分析。保守、革新といえど日本では意見はほとんど変わりがない。結局、小選挙区制下でも二大政党制が実現せず自民が一人勝ちを続ける理由がよく分かる。
一方の野党。どのように政策テーマを掲げて国民を良い意味で分断できる。今の政治と官僚の不信感を煽るだけでは、政権奪取は不可能だろう。そもそも本人たちも諦めているだろうが。
現状の分析から健全な民主主義の実現へ。得るところは多い。 -
政治に疎いからかなり難解だった。
多分、内容の4割くらいしか理解できてない。
でも、日本の政治について理解するいい機会になった。もっと知識を蓄えてからまた読みたい。
《概要》
・日本の政党は経済的、社会的な保守と革新でさほど意見が別れてきない。
・日本の政党を分ける論点は憲法改正と日米関係。 -
この本お勧めしない。
一面的な分析しかしておらず、非常に薄っぺらいないように思えました。
ほぼ価値観診断テスト-山猫総合研究所の結果のみで1冊本を書いていますから。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/493487200.html -
日本の選挙権者は、米国のように、政治的保守リベラル、経済的保守リベラルで分かれているのではなく、防衛安保政策に対する意見により最も大きく分かれているため、他国のように、経済成長の行き詰まりによって、保守・リベラルの両方が先鋭化するという現象が起きていない。これは良いことでもあるが、野党が弱体化して政権を取れる見込みが無いことの原因でもある。野党が防衛安保について理想論にこだわっているために、自民党が、政治的リベラル層や経済的リベラル層まで取り込んでしまっているのだ。野党が政権奪取を目指すには、防衛安保政策に関して現実路線にカジを切って、政治的リベラル・経済的リベラルを打ち出す戦略に切り替える必要がある。
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日本の分断 私たちの民主主義の未来について。三浦 瑠麗先生の著書。政治の世界は難しくて閉鎖的だから政治に興味を持つ人はなかなか増えない。でも三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士は難しい政治の世界のお話を誰にでもわかりやすく解説してくれる。三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士のような政治学者の先生が増えれば政治の世界に興味を持つ人がもっと増えそう。日本に第二第三の三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士が出てくることに期待したいです。
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