八人との対話 (文春文庫 し 1-63)

著者 :
  • 文藝春秋
3.45
  • (7)
  • (10)
  • (36)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 238
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167105631

作品紹介・あらすじ

山本七平、大江健三郎、安岡章太郎、丸谷才一、永井路子、立花隆、西澤潤一、A・デーケンといった各界の錚々たる人びとと文化、教育、戦争、歴史等々を語りあう奥深い内容の対談集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著名人8名との対話。あらゆる話題にもついていける知識の豊富さに感銘。15年前の刊行だが、古さも感じない。11.8.17

  • 一番面白かったのは丸谷才一との対談かな、微妙に噛み合っていない感じがすごく良い、変な感想ですが。
    あと大正天皇に対する評価というかその捉え方がすごく良かった、今まで読んだ大正天皇もので頭一つ抜けてる、私個人的には。
    「うんと優秀な人間がああいうつまらない商売をさせれれば、おかしくなるのはあたりまえじゃないか」
    こんな面白い言ってなかなかないでしょ、菊池武一先生、凄いっす。

  • 司馬遼太郎と
    山本七平、大江健三郎、安岡章太郎、丸谷才一、永井路子、立花隆、西澤潤一、アルフォンスデーゲンとの対談。

    日本人とは何か?
    鎌倉幕府ができることで、はじめて 人間らしい生活ができるようになった。
    その前の歴史は 外国である という 司馬遼太郎がおもしろい。
    永井路子が 鎌倉幕府のみ方がしっかりしているのに
    驚いた。東方の 父系家族 そして 西方の母系家族。
    ふーむ。日本のわずかな多様性が 息づいている。

    その外国時代のことをかたる丸谷才一が 
    天皇が 恋の歌を歌わなくなった のが、
    明治11年であり、そこから 天皇の役割が大きく変わっている
    という 指摘が 凄いなぁ。
    そうやって、みてみると 天皇とは 神主だったという説が
    信憑性があって おもしろい。

    山本七平との 軍隊談義。
    兵器でないブリキの戦車から、
    日本軍の嘘ででき、精神力だけで乗り越えざるを得ない状況。
    統帥権と言うものが 一人歩きすることで歪んだ 日本ができていく。

    大江健三郎との 教育 というテーマで
    吉田松陰と正岡子規を語るのが、弟子の存在のしかたも
    大きく変わってくるんですね。
    どんな師匠になるのかが 大きなポイントとなる。

    安岡章太郎と 高知という 土地柄から
    日本人の 風土によって 違う 性質のものができ上がる。

    立花隆との 空海をめぐっての話が
    宇宙飛行士と つながっていく。
    確かに、空海と言う存在は まったくの天才的なひらめきが
    あったんですね。それを 宇宙飛行士につなげて
    話を運んでいくのが おもしろい。
    歴史の絡め方と味付けによって 料理することができる。

    デーケンとの ユーモア論議が 何となく、
    おもろい。なぜ日本人は ユーモアがたらないのだろうか。

    司馬遼太郎は 対談の達人と言われるが
    確かに、対談が 旨いねぇ。
    歴史を 深く掘り下げ 人間のカタチをまとう中で
    日本人とは何かを 明らかにしていく。

  •  著者と同年代の著名人たちの対談集である。一見して賢者の知識比べのような様子。

  • 著者の、山本七平、大江健三郎、安岡章太郎、丸谷才一、永井路子、立花隆、西澤潤一、アルフォンス・デーゲン、との対談。立花隆の宇宙飛行士のインタビューを綴ったという「宇宙からの帰還」、読んでみたくなった。

  • なんの話もできるだがしかし、それとなく歴史の話にもっていく司馬遼太郎が
    すごい。
    今回も感服しました。

  • 3月21日読了。司馬遼太郎と8人の名だたる論客たちとの対談集。日本人の奥底に潜むもの、本質に迫る、とあるが私にはそのようには読み取れなかった・・・。ただ司馬氏の日本史、古来よりの日本の来し方に関する知識の深さには敬服する。自分が日本人である以上、その歴史や深層にある考え方についてある程度の知識を得ることは最低限の教養として必要だよなあと思わされる。

  • 対話になっていないような感じも見受けられるが
    それはそういう世界なのだと受け止めた。
    あまり目新しさはない。

  • 081202(a 090109)
    090404(a 090505)

  • 司馬遼太郎

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

司馬遼太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
司馬 遼太郎
司馬遼太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×