- Amazon.co.jp ・本 (534ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167105938
感想・レビュー・書評
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幕末の変動期の「12」の暗殺を描いて、その暗部を照らし出す。終わり際の余韻がいいです。
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幕末の暗殺をテーマとした短編小説の力作。
桜田門外の変がいい。
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「想いを言葉に」へ。 -
暗殺者、田中顕助が主な短編集。
翔ぶが如くの後に読んだので物足りなさがあった。
田中顕助の人となりがわかったのは良かった。 -
本書は再読だ。
というのも以前読んだことがあるはずであるのに、ほとんど記憶に残っていなかったので、「も一度読みだしたら思い出すだろうか」という気持ちで再度手に取った。
司馬遼太郎の短編、全12編。あとがきを読んでわかったことだが、これは幕末の「暗殺」をテーマとしたショート小説集だ。たぶん、前回はあとがきを読まなかったのかもしれない。
その中で司馬遼太郎氏はこう語っている。「書き終わって、暗殺者という者が歴史に寄与したがどうかを考えてみた。」・・・「ない」と。
その中で著者が、これだけは例外という、歴史を躍進させた暗殺事件「桜田門外の変」から本書は始まる。そして新政府が誕生するまでの時代にあった暗殺事件を描いている。
本当に幕末史の好きな読者なら、ある意味史実の確認という意味でマニアックに面白いのかもしれないが、自分のようなサワリで満足するタイプの読者には、正直2度目も、それほど面白いとは感じませんでした。
やはり胸の底に信念を抱き、時代をぐいぐい変えていく人物にスポットが当てられた小説には、自身もぐいぐい引き込まれるが、「斬って時代を変えよう」という安直に走る暗殺者にいくら焦点を当てても、魅かれるものがないだろうなぁ。
桂小五郎が逃げ上手だったこと、井上馨がゾンビのような生命力の持ち主だったこと、そんなコマギレ情報が頭の片隅に少し加わりました(笑)。
でも、もう三度目はないだろうなぁ(笑)。 -
幕末期の暗殺者、歴史の授業では語られない、日本史を知ることが出来た。幕末の動乱はこうした日本の行く末を考える真剣な武士や町人達によって作ら揚げられたということが非常によく伝わってきた。
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幕末時に起こった暗殺集。
逃げの小五郎は司馬の創作の言葉だったとしたら、感服。
暗殺にくらさはつきものである。 -
幕末の暗殺に関する短編。書の中で一番印象だった言葉は(一流の人間は死んで残ったのは三流の人間だった。)くだり。多くの歴史小説を読んだか本当にそうだとうなづけた。司馬遼太郎はきちんと取材してあるので話に重みがある。
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新選組のマイブーム経由で読んでみた。
自分はまだ幕末の知識が浅いので、背景はうっすらしか分からず本作を十分に楽しめなかった。
また歴史の知識を身につけた後、再読してみようと思ふ。 -
春の雪を血で染めた大老井伊直弼襲撃から始まる幕末狂瀾の時代を、十二の暗殺事件で描く連作小説。
歴史はときに血を欲す。
暗殺者も凶刃に倒れた死骸も、共に我々の歴史的遺産である。
これも何度も読んでます。ww -
幕末の始まりとされる「桜田門外の変」から、鳥羽伏見後の「最後の攘夷志士」までの短編集全12編。