秘密 (文春文庫 ひ 13-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.96
  • (4608)
  • (4344)
  • (3985)
  • (456)
  • (101)
本棚登録 : 41972
感想 : 3304
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167110062

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東野圭吾のいつものミステリー感とはまた違った印象の作品。

    ミステリー?ファンタジー?というよりヒューマンドラマって感じ。

    最後泣けたなぁ。刺激は少なめだけど心温まった。
    読んだ後に登場人物たちの気持ちに想い馳せてみるのも楽しい。


  • バス事故で平介の妻直子が亡くなる直前に娘の藻奈美と手を握った時、直子の意識が藻奈美に移り、藻奈美の意識を追い出してしまった事で、体は藻奈美その意識は直子となってしまいます。
    退院後、平介と直子だけの秘密として、直子が藻奈美として新たな人生を歩んでいく過程の中で、其々の思いや言動等、両方の気持ちが共感出来る所が沢山ありました。
    直子さんは考え方や言動が大人だと思いました。
    先に進むためにそれぞれ決断を下すその姿は、感動させられたと共に、特に終盤の展開には、心が熱くなりました。また平介さんには幸せになって欲しいと思いました。
    様々なストーリー展開や内容をタイトルである「秘密」の漢字2文字で表現される事も、また東野圭吾さんの凄い所だと改めて感じました。

  • 良かった

  • 夫、狂いすぎてて別れたらいいのにーと思ってしまっていた
    束縛の描写、素直に引いた
    結局妻がうまく懐柔した感じで、ハピエン?
    サクサク読んだ

  • 個人的に微妙だった。ここで感動ポイント!というのが結構わかる感じで、読めば読むほど冷めていった。父が娘を性的に見るという描写も苦手。東野圭吾の小説はだいぶ前も読んだけど、その時も設定はよかったけど、なんか出オチ感があるとおうか、う〜ん、という感じ。東野圭吾をめっちゃ読む友達から薦められた作品だったような気がするけど、一旦離れて、別の作家の本もよんでみようかな。実写化のほうがいいのかな、どうなんだろう。

  • 切ない。本来なら悲惨な事故から前向きに生きていくことになるのだろうが、奇妙な現象のおかげで悲しみが和らぐ反面、複雑で前へ進んでいくことができない気がする。誰も幸せになれない悲しい話かな・・・

  • 名作だけど悲しい…
    体は娘だからしょうがないのかもしれないけど、2人とも失ったお父さんがかわいそうすぎる
    とはいえ娘と懇ろになるのはアウトだし
    やっぱりただただ悲しい

  • 「予感めいたものなど、何ひとつなかった」
    美しい一文として取り上げられていたから興味を持った作品。ブックオフで購入して3年くらい積読で、もう読まないなと思って売った作品。売ったら売ったで再び読みたくなって新刊で購入し直した作品。
    読み終えるのに1ヶ月くらいかかった。多忙なのもあったけれど、予想に反したグロテスクな男の性愛が散らばっていて、ちょっと気持ち悪かった。
    もっと綺麗で純愛に近い話だと思ってた。
    平介の気持ちも分かるけど、女側からしたらだいぶ気持ち悪い。でもこれがリアルなのかなーと思った。

    「藻奈美」と娘の名前を呼んでからの展開が素晴らしかった。私はあれをハッピーエンドと呼ぶ。

  • 主人公の思想や行動に一貫性が無いように感じて、そして行動が全般的にストーカーじみていて、終盤まで不快な気持ちで読んでいた。

    それなのに結末が切なすぎて、"終わりよければすべてよし"を体現したような作品だった。
    ☆3.7

  • 最後まで結論を明かさない東野圭吾のスタイルが良い。

  • 初、東野圭吾。
    ラストがとても良い。
    「秘密」がこれだったとは。

    途中の平助の気持ち悪さゆえに、
    ラストの「秘密」のおかげで
    直子が解放された気がして、
    ある意味ハッピーエンドだと思えた。
    私は感動した。

    直子好きだな。
    私も頭はこのまま肉体若くしてやり直したいな。
    とか思ったり。

  • 再読。
    うーーーん、昔読んだ時はめちゃくちゃ感動したはずなんだけどなぁ。
    結末を知ってるから、そこに感動出来ない分、他のところが気になってしまったのが原因かな。

    なんというか、リアリティに欠ける。
    設定がぶっ飛んでるからそこは当たり前として、妻が亡くなって、娘の中身が妻であるとわかった時、図書館行って脳医学の本なんて探すかなぁ。
    私なら、元に戻るんですかって医者に詰め寄るわ。
    こんなことが起きたら、自分なら親としてどう動いて、夫婦でどういう会話をするだろうかと想像すると、この夫婦の会話には全くリアリティがないと思った。
    親なら、どうにかして娘の心を取り戻そうとするんじゃないの?
    二人の会話があまりにも子供っぽいのも、性描写がやたらと多いのも気持ち悪い。
    娘の身体なんだし、藻奈美が戻ってくる可能性だってあるのに、性的なことを考えるだけでもちょっとありえないなぁと思う。
    平介の嫉妬深さも気持ち悪かったし、小6にお酒飲ませる平介も、飲んじゃう直子もどうかしてる。

    あと、序盤で身体は藻奈美であることに慣れない直子が、藻奈美のフリをするのが下手すぎるのも、わざとらしくてイライラした。
    そんなわけないじゃん、馬鹿なの?
    最後の方の藻奈美と入れ替わったりする時期はめちゃくちゃ演技上手いのにさ。
    セリフそのままに映画化されてるんだとしたら微妙だろうなぁと思ってしまった。

    設定は面白いし、話はよくできていてラストはうまくまとまっていたけど、ずーっとうっすら気持ち悪くて、なんかダメだった。

  • 『秘密』全てが秘密なんですね。秘密を抱えて生きていく夫婦(?)
    バス事故だけでは終わらない辛さ。
    最後はハッピーエンドだけれども最後の秘密が一番切ない。本当に素敵なお話しでした。

  • 現実では有り得ない話だけどリアルさがあり話にのめりこめた。とても切なく感情移入してしまった。

  • 東野圭吾さんの本、初読了。
    推理小説のイメージが強かったが、この話は笑える要素が結構あって面白かった。
    最後のデートでは、感動でくるかとハンカチまで用意したがあっさりと終わった。
    衝撃の事実がラストに来て、展開が激しかった。

  • 何年かぶりに再読。
    オチはなんとなく覚えていたけど、
    映画の内容とちょっとごっちゃになってる部分もあったので、全体的に新鮮に読めた。

    分かりながら読んでたので、
    最後の秘密の所での衝撃は、そりゃなかったけど。

    それでも、東野圭吾の中では、
    1番好きな作品かな。

    どうしようもないことって、あるよね。
    それは、自分の中での納得できる結論を
    決心するしかないよな。
    決めたら
    それは意外にもスッキリするんだろう。
    平介にも直子にも。
    私も笑。

  • 身体は事故で亡くなった娘藻奈美、人格記憶は妻直子。
    そこから夫平介との秘密の生活が始まる。

    現実ではありえないけどとてもリアルに描かれていてすごいなぁと
    2人の視点になると切なくなるが共感もしてしまう。

    最後まさかの展開となり「秘密」の意味を考えさせられた。感動と悲しみの感情でいっぱい。

  • 読む手が止まらなかった!最後まで飽きずに楽しめた。
    死んだ娘の体に妻の意識が宿るという、現実ではあり得ない設定が面白くて、すぐに物語に引き込まれた。

    ラストの〈秘密〉に痺れた!
    一体、何が真実なのか想像や考察が膨らむ。

  • 「秘密」というタイトルは最後まで読んでようやく意味が理解できる。
     現実世界ではあり得ないようなあり得るようなことが描かれている。
     自然と物語に自分が吸いつかれてしまうくらい読み入る事ができる本。

  • 自分の中では現時点で1番好きな小説。
    読みながらもモヤモヤしたりとウルっときたりと感情をとても揺さぶられた。読み終わった後しばらくなんとも言えない気持ちだった。

全3304件中 101 - 120件を表示

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

東野圭吾の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
宮部 みゆき
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×