裸婦の中の裸婦 (文春文庫 し 21-3)

  • 文藝春秋
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167140045

作品紹介・あらすじ

ベラスケスからヘルムート・ニュートンまで。古今東西12の裸体画をめぐる対話集。

感想・レビュー・書評

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  • 古今東西の裸婦画・像12作について述べた対話形式のエッセー集。美術史にさほど詳しくはない自分にとってはほとんどが初見の作品だったが、含蓄がありながらも軽やかな文章に裸婦にとどまらない裸婦の姿を見たような気がする。

  • 12作品の裸婦について対話形式で語る本。そのうち後半3作品は病に倒れた澁澤氏に代わり巌谷氏が書かれていますがあまり違和感を感じずに読めました。
    この本は紙の質が良く、カラー写真の色が綺麗に出ていて良かったです。

  • 河出文庫版よりもこっちのほうが絵が大きくて、紙質もいいし、それぞれのエッセイの前に絵が挿入されているので読み易いんだけど、河出から出てるってことはもうこっちは絶版なのかな。

    バルテュス:スカ-フを持つ裸婦/クラナッハ:ウェヌスとアモル/ブロンツィーノ:愛と時のアレゴリー/フェリックス・ヴァロットン:女と海/ベラスケス:鏡を見るウェヌス/百武兼行:裸婦/ワットー:パリスの審判/ヘルムート・ニュートン:裸婦/眠るヘルマフロディトス/デルヴォー:民衆の声/四谷シモン:少女の人形/アングル:トルコ風呂

  • 12の裸婦を取り上げ賛美した批評本。

    各々の裸婦が持っている雰囲気が見ているものに個性となって伝わってくる。

    澁澤、巌谷両者による知識の補強を受けながら何度も繰り返し彼女らを見ていくと何とも言えぬ蠱惑的な魅力が感じられ楽しい一時を過ごすことができた。

  • 澁澤独特の感性が面白い。
    これが、『高丘親王航海記』と同時期に書かれた作品とはとても思えないくらい。
    生き生きした文章で、美学・芸術を語ってくれています。

  • 澁澤テイストがいかんなく発揮されている。対話形式というのもなかなか澁澤作品としては珍しくおもしろく読めました。でも、この手のものとしては、澁澤龍彦の「空想美術館」という豪華本を持っていますが、そちらの素晴らしさと比べちゃうとちょっと…ですが、まあ気軽に読めるという点ではよかったかも。(そもそも雑誌のコラムだったようだし) (1999 Nov)

  • とにかくキレイ。
    テーマのある画集として持っておきたい。
    文章も軽妙でいつ読んでも楽しい。

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著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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