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- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167144029
感想・レビュー・書評
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芥川賞受賞作「蟹」が読みたいのだけれど
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中世イタリアを舞台にした純文学。余韻の残るラストシーンと、そこに至る伏線はなかなか秀逸。芥川賞とった短編『蟹』も読んでみたいね。
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静かで淡々とした、対象から常に一定の距離を取った文体なのに、ときどき変拍子が入るようなひねった感じ。17世紀イタリアが舞台、豪商の娘が主人公なので、山尾悠子の「竈の秋」を連想したけれど、あれほどひんやりはしていなくて、もっと皮肉が効いている。
不思議ちゃんがあっさりと平凡な恋をして貞淑な妻になり、「事件」を経て一口では言い表せない魅力を持った女性へと発酵していく過程から目を離せない。でもそこには鍾乳石のように育っていく狂気が伴わないわけにはいかず、その狂気の発現の仕方も独特で、なるほどねぇーと唸らされた。
とても奇妙な話なのに、わき役たちが地味にいい人たちばかりなのが好バランス。モンティさんと友達になりたい。 -
初河野多恵子。
解説川上弘美!
死刑囚の夫に鼻をかじられた妻の話。
ものすごく上品な文章を書く人。
情景の描写が美しく、イタリアの風景は現地人が描いているような細やかさ。
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