朱の丸御用船 (文春文庫 よ 1-35)

著者 :
  • 文藝春秋
3.94
  • (10)
  • (26)
  • (11)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 145
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167169350

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 破滅への物語。

  • 2012.5.27(日)¥200。
    2012.6.29(金)。

  • 「沖合に座礁した船の積荷は村のものとしてよい」。この慣例に従い、座礁した幕府御用船の米を奪った波切村の悲劇。積荷の略取、隠匿がバレて、村人数百人が捕縛・詮議され、村役ら十数人が死罪となった。

    江戸時代にあった実話を、架空の主人公・弥吉の目を通して描く。
    完璧なはずだった村の隠蔽体質と利益共有が、異分子の排除によって小さなほころびを見せ、ついには破滅的な事態を招く。

  • いろんなものが満足に買える今からすると
    だましてものを取るなんて、と思いますが
    自分が生きるために、家族を食べさせるために
    このように皆生きてきたんだと、人間臭さを感じます。

    でもやはりお天道様はみているんだなということですね。

  • 江戸末期に本当に起こった話。幕府の御用船から米を奪った村人たちの破滅が、途中でやめられない緊迫感をもって描かれている。

全17件中 11 - 17件を表示

著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉村昭の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×