朱の丸御用船 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2000年7月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167169350

みんなの感想まとめ

実際の歴史を基にした物語が淡々と描かれ、ノンフィクションのような印象を与える作品です。大王崎の波切を舞台に、物語は静かに進行しながらも、ひたひたと忍び寄る恐怖感が漂います。特に、結末に至るまでの筆致は...

感想・レビュー・書評

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  • 実際にあった史実として、貴重な物語だと思いました。大王崎の波切に行ってみたいと思います。

  • ある歴史書の一部にあったものを手がかりに、淡々と物語を進める。
    似た作品に同氏は『破船』を描いているが、個人的には『破船』の方が、切迫感・緊張感があり、読み応えがあった。

    しかし、こちらの『朱の丸御用船』は、淡々と物語を描いているので、それだけ、ノンフィクションの歴史物語を読んでいる印象を受けた。

    結末も淡々とした筆致で素晴らしい。

  • ひたひたと忍び寄る恐怖。歴史小説なのにミステリのようだ。面白い。

  • 2025/11/7 読了
     御用船から御城米を盗み出す船頭も相当なワルだが、難破船から村ぐるみで米を掠め取る漁師たちもワル。こういう悪事があったんだ、と知る。疑惑の追及、発覚後の処罰は相当過酷だが多分に見せしめの意味合いが濃いのかな。

  • 破船の次に読むと良いと思う。
    江戸時代当時の漁村の暮らしが分かって面白い。
    吉村昭は、あまりメジャーではない歴史上の事件を切り取って、当時の様子を鮮明に描くセンスが相変わらず絶妙。

  • 前半は淡々と事実を正確な筆致で書かれていく文脈から、後半の一気に問題解決に向けて、読者の興味を引く描き方は、吉村作品らしいと思う。
    人間の心理からポピュリズムを感じる後半と、登場人物の最後の姿まで描き抜く姿勢は感服させられる。

  • つらい話。

    ・江戸の海運行政を身近に感じることができる。
    ・参考文献を読んでみる。

  • やはり吉村昭は面白い。

  • 20190514

  • まさに記録を現代語訳で読んでいる臨場感。とはいえ、もちろん記録を現代文に直したからといって事物の本質がわかるわけではなく、そこには吉村昭のあてたフォーカスがあるということだろう。そのフォーカスを明らかにするレンズを通して歴史を読ませる。

  • 吉村昭の本は古本屋さんで見かけたら買うようにしている。
    それくらいハズレがない。
    今回も面白かった。
    幕府のお米をせどりした村にかかる厄災。
    転売でいうせどりはたぶんこの言葉が起源。
    またひとつ勉強になった笑

  • 徐々に忍び寄る恐怖…
    下手な装飾がないのが逆に臨場感を盛り上げる。まさしく、この著者の真骨頂か?

  • 破滅への物語。

  • 2012.5.27(日)¥200。
    2012.6.29(金)。

  • 「沖合に座礁した船の積荷は村のものとしてよい」。この慣例に従い、座礁した幕府御用船の米を奪った波切村の悲劇。積荷の略取、隠匿がバレて、村人数百人が捕縛・詮議され、村役ら十数人が死罪となった。

    江戸時代にあった実話を、架空の主人公・弥吉の目を通して描く。
    完璧なはずだった村の隠蔽体質と利益共有が、異分子の排除によって小さなほころびを見せ、ついには破滅的な事態を招く。

  • いろんなものが満足に買える今からすると
    だましてものを取るなんて、と思いますが
    自分が生きるために、家族を食べさせるために
    このように皆生きてきたんだと、人間臭さを感じます。

    でもやはりお天道様はみているんだなということですね。

  • 江戸末期に本当に起こった話。幕府の御用船から米を奪った村人たちの破滅が、途中でやめられない緊迫感をもって描かれている。

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著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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