よろずや平四郎活人剣 下 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2003年12月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784167192372

感想・レビュー・書評

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  • 時代物は相変わらず苦手ではあるが、大分世界観に慣れてきた。
    貨幣価値も自分なりに今の価値に置き換えて読み進めることもできるようになった。

    この話は、用心棒でも岡っ引きでもない、仲裁屋さんの物語。
    弁口とまぁ剣術も武器にするわけだが、戦っても峰打ちで実に平和的だった。

    藤沢周平先生の作品は、どれも大筋が一本あって、短編が続くパターンのようだ。
    勧善懲悪でハッピーエンドは日本人には大いに受けるだろう。

  •  藤沢周平「よろずや平四郎活人剣(下)」、2003.12発行。短編連作12話、全486頁。いくつかは上巻からの続編。平四郎のよろずもめごと仲裁も堂に入ってきました。平四郎の許嫁で、家の借金のため高利貸しに買われてた早苗が平四郎の元で一緒に暮らすことができるようになったラストに大拍手です。

  • 読み終えた後に、人情の温かみがほっこりと心に残る本です。

    浪人 神名平四郎はよろずもめごとの仲裁を生業とし、
    武士や町人など様々な人々の悩みを解決していきます。

    平四郎や依頼人など、全ての登場人物がかもし出す人間臭さに
    野暮ったさを感じる反面、愛着を抱いてしまうのは、自分以外の
    誰かを思いやる人々の心の優しさが伝わってくるからでしょう。

    剣の名手である平四郎は仲裁業を営む一方、旗本である
    実家の兄に借り出され、天保年間の政治闘争に巻き込まれて
    しまいます。

    敵と剣を交える下りは痛快でスカッとします。

    とにかく、本全体を包む情の温かさに心和らぎました。

  • 元許嫁の早苗との行く末は?剣術道場の債権は?水野老中の改革の抜く末は?
    いろいろと期待する結果はあるが、果たして?

  • 腕の立つ武士が訳ありで長屋暮らし、どうにか生計を立てていく連作集。前巻はやや物足りなかったが、後半登場人物に親しみを持てるようになると、俄然キャラが動き出す。
    市井の人々とのつながり、武士社会と二つのストーリーが絡み合うことで次の展開が予想外に進み楽しめる。

  • おもしろく読みごたえもありました

  • 2024/12/3読了予定。時代は江戸末期に差し掛かる天保の改革で江戸市中には鬱屈感が漂っていた。(政治的背景と主人公の立ち位置:老中主座水野忠邦、奉行鳥居耀蔵らの改革体制派と批判的勢力の老中堀田正睦がいた。平四郎は幕臣で堀田方につながる目付で知行千石の旗本神名監物の末弟で部屋住。そもそも平四郎は父親が台所方の女中に手をつけて生まれた経緯があるだけに肩身が狭く兄に頭が上がらない。平四郎には早苗と言う養子縁組を直前にした貧乏旗本の許嫁がいたが、その縁組先の家が突然に取り潰させられ縁組が破談になった過去を抱える。つまり浪人)平四郎の時代認識は、彼の言葉で言えば「武家が武家であることだけであがめられた時代が、徐々に過ぎつつあるのを平四郎は感じている。」そんな平四郎は村松町与助店に仲裁屋「よろずもめごと仲裁つかまつり候」の看板を掲げた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    世に揉め事の種はつきぬとはいえ、依頼主のもち込む話は多彩を極める。中年夫婦の離縁話、勘当息子の連れ戻し、駆け落ち娘の探索等々。武家と違い、万事気侭な裏店にも、悲哀にみちた人生絵図がある。円熟期にあるこの作家の代表的連作シリーズ、愈々佳境。人の姿、世の姿の哀切な陰影を端正に写し出す話題作。

  • 緩み具合といえば、友人(?)明石半太夫。
    詐欺漢まがいのこの人物の造形もさることながら、主人公とのつきあいぶりが、いかにも古き良き江戸の、人と人との関わりを彷彿とさせる――もちろんそれは創作された世界ではあるが、そういう緩さもありえたのだろうと思わせてくれる――

    もう一人の友人、朴訥な人柄の北見十蔵、そして主人公である神名平四郎、この三人の掛け合いぶりは目が離せない。

    といってもそれは、この長編を構成する背景の一つに過ぎない。
    連作短編という形式で、さまざまな事件を織り込みながら、作者の練達の筆は、物語を絞めたり緩めたり思うがままに、われわれに読むことの楽しさを提供してくれる。

  • 解説にある表現力の凄さ、自然な肩肘張らない言葉の並べ方、読んでいる時は殆ど気づかずに過ごしてしまった。ただ、独特の雰囲気に引き込まれて、次を読みたいという感覚に支配されて一気に読んだことは事実。日常生活を淡々と送るような文章が藤沢の真骨頂なのであろう。新しく珍しい知識や斬新な視点といった刺激を求めて読書をするのではなく、たただ日常のなかで時間を楽しむために読むものであろう。ストーリー構成もいくつかの次元を輻輳させ立体的にし重厚感を出している。大人の読み物である。

  • 世に揉め事の種はつきぬとはいえ、依頼主のもち込む話は多彩を極める。中年夫婦の離縁話、勘当息子の連れ戻し、駆け落ち娘の探索等々。武家と違い、万事気侭な裏店にも、悲哀にみちた人生絵図がある。円熟期にあるこの作家の代表的連作シリーズ、愈々佳境。人の姿、世の姿の哀切な陰影を端正に写し出す話題作。

  • 下巻。
    主人公が商売として、よろずもめ事をおさめるわけだけども、おとしどころがなかなか良いのよね。キレイゴトじゃなく、人間臭くて。

  • 下巻は、平四郎がよろずもめごと仲裁を行いながら、平四郎の兄で目付の神名監物の用心棒などを、無理やり引き受けさせられながら、許嫁であった早苗を親の借金のかたに菱沼の妻としていた惣兵衛が、南町奉行鳥居耀蔵にこれまでの行状をとがめられ、捜索を受けているのを兄と目撃する。明石、北見と共に新しく道場を開設するという計画が再び実現にむけ前進し、早苗の離縁状を菱沼惣兵衛から取り、鳥居耀蔵の裏切りで老中水野忠邦失脚するまでを描く。天保の改革が行われた時代の流れとその影響を受けた江戸長屋情景が見事に描かれた名作。

  • 食べ物を食べる描写はひらがなで!

    読ませて食べさせる!!というメモ。

    from解説より。

    久しぶりに藤沢周平さん読みましたが、

    改革と、その改革がもたらす日常の揺れの表現がうまい。。。

    どういう想像力なのだろうか・・・・・。

  • 2013/04/10完讀

    (8/10)

    平四郎繼續做著他的仲裁工作,同時也一邊擔任兄長的護衛,窺見天保改革的內情與政治鬥爭,並且也和宿敵一決生死。同時,隨著劇情的進展,得知北見的身世,開設道場的夢想也開始具體化;早苗也離開惣沼來到他身邊,兩人並一起入住新道場,可謂皆大歡喜。

    配角伊部其實是個很有趣的小角色,其實蠻希望他戲份多一點~。

  • 最後は,自分のもめ事もきっちり収めて,お見事!

  • とにかく面白い!早苗とのほのぼのしたラストも良い。

  • なんども繰り返し読んでいる本。
    藤沢周平さんの小説はなんでも好きだが、特に好きな1作。

  • 最終章「燃える落日」での、平四郎と早苗さんのやりとり(ここで何してる→米といでた)が好きです。いい夫婦になりそう。

  • 【所有】【未読】

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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