「乗ってきた馬」亭の再会 (文春文庫 ク 1-13 警視リチャード・ジュリー)
- 文藝春秋 (1996年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167527242
作品紹介・あらすじ
休暇を取って転職先を探すジュリーに、旧知の貴婦人からお呼び出しがかかった。知人の甥がアメリカで殺された事件を調べてほしいという。レディに弱い警視、渋々大西洋を渡り、ボルティモアへ。E・A・ポーゆかりの地で起こった三つの殺人事件を結ぶものは。勝手の違う土地柄にとまどいつつも、いつもの仲間が名推理を披露。
感想・レビュー・書評
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スコットランドヤードのジュリー警視の第十二弾。
前作の登場人物、引き金を引いた犯人たちの一人、レディ・グレイに
捜査をお願いされて、
アメリカに渡ることになるジュリー警視とメルローズ。
メルローズはさらに前の作品に登場した女流作家と再会する。
今回は文学がテーマのせいか、それがポーのせいか、
アメリカが舞台のせいか、あまり面白くなかった。
今話題のジョン・ホプキンス大学が出てきたのに、
有名な図書館が登場しなかったし。
メルローズがホームレスたちに聞き込みしたり、
殺されたホームレスの壊れたカートをひいて
シェルターに行ったり、
ホームレスとコートを交換したりと大活躍。
そして、ヴィヴィアンはまだロング・ピドルトンにいるらしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おや、「老いぼれ腰抜け」亭の純情からのレディ・クレイ再出演。
冒頭で亡くなった女性の友人がレディ・クレイだったとはね。奇縁。
それにしても第一作から12年…作中でもちゃんと12年の月日が流れて…、ということはメルローズさんやジュリーさんも53~4付近なんじゃないでしょうか!?
そしてヴィヴィアンさんや、いつまで婚約しっぱなしなの(笑。
年齢も40越えましたよね。お相手もよく待ってることですよ。
キャロル=アンも下手したら30近くになるのかしらん。
今回は微妙にメルローズさんのコメディ色強めだったような。
ホームズ紛いのことまでやりますし、小説書きにはまっちゃうし。しかも意外と面白そうなのがまた。
まぁ頑張ってはいるんだけど、報われてない感も強かったかも。
ポーのお墓に毎年花とお酒を供えに来る謎の人って本当にいたんですねぇ。
ポー・トースター
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC
2009年で途絶えたそうですが。結構最近まで(代替わりがあったにせよ)続いてたのに吃驚。