天使はモップを持って (文春文庫 こ 34-1)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167716011

感想・レビュー・書評

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  • 「タルト・タタンの夢」で知った近藤史恵さんの小説。“本格ミステリー”と煽られているけれど、ハードなものではなく、どちらかというとライトミステリ。あっという間に読み終わりました。軽過ぎるということではなく、面白くてやめられない止まらない。後味も良好。この方の文章や切り口はワタシの好みなのだな、と思いました。

    書籍紹介などでは、「清掃人探偵・キリコシリーズ」などと書かれていてたので、「家政婦は見た!」みたいな(<よく知らないのだけれど)、おせっかいなおばちゃん掃除婦が事件に首を突っ込む…という話なのだと思っていたのだけれど、意外にも1人称は新入社員の男性。「タルトタタンの夢」では、レストラン、パ・マルのギャルソンである(ちょっと情けない感じの)男性(高槻くん)が1人称(主人公)だったけれど、それと似た感じ。

    新入社員として、とある会社に入社した、ちょっと情けない感じの男の子が、7階建ての会社ビルの掃除を一手に引受けている、ちょっとコギャル風の掃除婦キリコに出会い、社内のちょっとした事件に振り回され、キリコの機転で乗り切っていく、というようなお話。

    東野圭吾でいえば、しのぶ先生シリーズみたいな、ちょっと爽快な物語。で、恋心を抱いていると思われる主人公くんが、それを言い出せないのも、しのぶ先生シリーズみたい(笑)。

    シリーズはさらに続いているようなので、続きも読んでみよう〜と思わさせられた1作。ちょっと知的で可愛い女の子に引っ張られながら、サラッと爽やかな人間ドラマのミステリを軽く読みたい人におすすめ〜。

    ちなみに、朗読劇で「タルトタタンの夢」を知ったワタシは、主人公の梶本大介くんを、タルトタタンの朗読劇で高槻くん役をやっていた声優の菅沼久義くんに置き換えて読んでました。いや〜、ピッタリな配役でした(笑)。

  • 読みやすい!
    1話毎に話の区切りがあるし。
    事件自体が普通と違う
    会社のあるあるのような事件で
    斬新な切り口な気がする

    最後の話には結構驚いたかな☆

    え?だよね?え?え?・・・あー、ね!

    みたいな感じ☆

  • ライトミステリ。

    明るいし、ヒロインにも好感がもてるんだが、なぜか読み終わると口直しというか、別の本が読みたくなる。
    語り手がきらいなタイプなのか?
    私には合わないようです。
    lib

  • 女の園みたいな部署に配属になって戸惑うばかりの大介
    男子には分からないだろうけど、そういう事って分かる!分かる!・・と
    共感出来る所があり親近感が湧きました。

    ちょっと頼りない大介を助けてくれるのが
    お掃除スタッフのキリコちゃんでとってもお洒落なうえにお掃除の天才
    さばさばした性格でとってもかわいい♪

    そんなキリコちゃんがお掃除を通して事件の真相を
    解き明かしていく過程はお見事!


    最終話に意外な展開があり
    大介もキリコちゃんもとても優しくて心温まりました。





  • 就職氷河期を乗り切って、晴れて新入社員となったやる気満々の大介は、早朝出勤した日に、お洒落な格好をした清掃作業員の少女に出会う。
    まったく清掃作業に似合わないミニスカートやモヘアのセーターを身に着けた少女キリコは、凄腕の清掃作業員であると同時に、頭の切れる名探偵でもあった。
    大介のまわりで起きる不可解なオフィスの謎を、キリコは鮮やかに解き明かす。
    さっくり小気味いい日常ミステリー。

  • 2010年5月24日読了。
    「みんなのタグ」にあるような「日常の謎」という感じで、推理ではなく、カンのいい女の子が答えに気付く、そんなストーリー。難しく考えずにスラスラと読んだ。最後のトラップに引っかかったけど嬉しくなった。

  •  ビルの清掃員、キリコが解く謎の数々。

     近藤史恵にしちゃ、えらくかわいい作品だと思ってたら、しっかり毒はあります。それも、やんわりとしっかり効いてくる毒。
     やっぱ、一番怖いのは人間です。
     
     最後のところで、ちょっとびっくり。
     先に解説ちらっと見てたから、このシリーズ続きがあるのしってたから。でも、余計に続きが読みたくなった。
     あれから、どーやって、どーするんですか??

     早く文庫にならないかな。

  • /?day=20070528

  • 090523

  • なんだか物足りない。

    でも、最後の章がいきなりな感じでびっくりした。

  • 赤茶色の髪をポニーテールにし 18歳くらいの清掃員キリコと新入社員の大介が 会社内の事件を解決して行くお話

    お話それぞれのテーマがダイエットとかセクハラ、不倫など会社の中で起こりそうな話しをテンポよく書けていてとても面白かった
    「史上最悪のヒーロー」はちょっと トーンが違い重さがあったかな
    二人の関係をそのままで続編が続いて欲しかったかな


  • うん、いい!

    爽やかで気持ちよく楽しめる。
    夏にあう、一作!

  • 新入社員・大介が配属された女性ばかりの職場オペレーター・ルーム。
    その社内で起こる様々な日常の謎事件を、
    若くて可愛い女性清掃員・キリコが解決する。

    どこにでもあるオフィスのちょっとした事件。それを解決するのが掃除のおばちゃん・・・ではなくギャル風ファッションに身を包んだ女の子、というところが面白い。そして、大介とキリコの関係がだんだん親密になっていくところも微笑ましい。
    派手な見かけとは逆に、オフィスの掃除というあまり人が進んでやらないような地味な仕事に誇りを持っていて、その仕事ぶりもプロフェッショナルなキリコが、この物語を面白くさせている。自分が掃除が苦手で、ついつい腰が重くなってしまうことを思うとなおさら。
    内容も題材が身近で解り易く、誰でもさくさく読めること請け合い。ドラマ化しても面白いだろうと思う。
    汚れた所が、キリコによって綺麗に磨きあげられていく。読んでいて気持ちいい。

  • 会社に勤めている主人公と、その会社の掃除人。
    謎を持ってくる主人公と、それを解く掃除人、なのですが
    掃除人が一体どういう人物なのかまったくもって謎です。
    掃除が好きで若い、という事以外、まったくヒントなし。

    8つの短編になっていて、少しずつ読み進めやすかったです。
    会社においての謎ばかりで、ありそうな話だな〜と。
    悪徳商法の話だけはいらっと来ましたが。
    こういう人いるな〜と、違う所で関心してしまいましたw

  • 2009/04/16読了

  • 最後以外は良い!

  • 短編とし読んでも、
    連作として読んでも読んでいいかな。
    最後も意外性があって良かったです。

  • オフィスの掃除お姉ちゃん、キリコちゃんが独特の視点から謎解きしていくミステリー。こういうオフィス内のいざこざは、ちょっと身につまされるところもあって読んでいて頷くところも…少し悪意が混じり合う会社の人間関係が掃除やゴミ箱から見えてくるというのが思わず納得してしまった。一見ほのぼの、中身ちょっとドロッとした感じのミステリー。こういうのも悪くないけれど、後味が少しモヤモヤする…

  •  読了。

  • ジャケット&タイトルで衝動買いした一冊。正解でした。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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