魔 (文春文庫 か 36-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167717186

感想・レビュー・書評

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  • 私立探偵・飛鳥井が、セラピスト・鷺沼晶子の依頼を受ける。
    複雑に入り組んだストーカー事件と、拒食症の女性の父親が死亡した事件の真相を追っていく。
    硬派なミステリ。

  • 名前だけはなんとなく知っていたんですけれどもね…もっとオタク的な小説を書く人だと勝手ながら思っていたんですけれども、意外と社会派と言いますか…現実に起きている事件、社会病理などを参照して作品を書かれているようだと感じました!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    僕には割と難しかったんですけれども…でも、楽しめた気がします!(?)

    個人的にはこういう、名探偵がアレコレ解決するタイプの作品ではなく、一介の探偵が黙々と事件を解決する…みたいな作風のが好みですね。つまり、この作品は僕の好みと合致していました!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    シリーズものとなっているようで、これが三作目なんだとか…一作目も機会があれば読んでみましょうか…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 再読。現代社会の病理をテーマにしたミステリ中篇「追跡の魔」と「痩身の魔」収録。
    どちらの物語でも扱われている問題は、心の問題でもあり社会の問題でもあること。いつ自分の身に降りかかってもおかしくない、と思えば恐ろしい話。いつ誰が被害者になるのか、あるいは加害者になるのか。わかりませんよね。

  • ハードボイルド短編。
    2編収録。
    テーマは暗いが本文は短かくまとまっている。

  •  この作者の作品は、矢吹駆シリーズしか読んでいなかったので、もろにロス・マクドナルドのこの作風には驚いた。最後の解説を見ると、意図的に選んだトーンであるわけで、相変わらず「策が多い」作者である。

     探偵役の透明感と、描かれる事件の救いようのなさが「もろにロス・マクドナルド」と思うわけだけど、現代日本のそこここに転がっている「救いようのなさ」を描いていくためには、確かにこのアプローチが一番なのだろう。暗い。

     方法論としてもミステリとしてもとってもよくできている作品だけど、そしてとてもおもしろいけど、暗さの中に「知的スポーツ」といった側面をもみせる矢吹駆シリーズの方が好きである。
    2007/8/17

  • 2007年3月15日読了

  • 私立探偵もの。臨床心理士のクライアントが事件に巻き込まれる設定。疲れていない40男の探偵を見習うべし。自分のポジションを作るのも重要。

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著者プロフィール

作家・評論家。1948年東京生まれ。
79年『バイバイ、エンジェル』でデビュー。98年編著『本格ミステリの現在』で第51回日本推理作家協会賞評論その他の部門を受賞。2003年『オイディプス症候群』と『探偵小説論序論』で第3回本格ミステリ大賞小説部門と評論・研究部門を受賞。主な著作に『哲学者の密室』『例外社会』『例外状態の道化師ジョーカー』他多数。

「2024年 『自伝的革命論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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