弥勒の掌 (文春文庫 あ 46-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.27
  • (56)
  • (219)
  • (379)
  • (89)
  • (17)
本棚登録 : 1907
感想 : 276
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167717674

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 新興宗教の闇を暴く物語。いやはや男女の情事か。
    オチは「えぇ?」と笑ってしまいそうな展開。

    以下、ネタバレ有り(備忘録)。

    2人の主人公。辻と蛯原。
    互いの視点から描かれる物語。

    辻は教師だが、妻があったが教え子と浮気。それから妻とは家庭内別居状態が続いていた。ある日、妻が姿を消す。
    同じマンションに住む知人女性が辻を訪ね、不審に感じ通報。妻の失踪の容疑者に。無実を晴らすため、知人女性を訪ね、妻の行き先を聞くがハッキリとしたことはわからない。ただ、その女性が新興宗教の会員であり、辻の妻を体験入会に連れていっていたことが判明する。

    蛯原は妻を殺され失意の中、自宅クローゼットに弥勒像を発見する。妻がおかしな新興宗教に入れ込んでトラブルに巻き込まれてしまった可能性を探る。

    辻と蛯原はタッグを組み調査を開始。間もなく、辻の妻も遺体で発見された。
    新興宗教の正体を暴き、犯人に迫るため、教団内部へ足を踏み入れることになった2人。弥勒を目の前に動揺することになる。

    全ては盗聴器で知られており、辻と蛯原の知られざる行為が明らかになる。

    辻は蛯原の妻を殺した。蛯原は辻の妻を殺していた。
    それを知っている教団に脅され、会員幹部とし暗躍することになった。

    互いの視点で、殺人の事実を伏せながら進めることは難しいのでは?と個人的には感じた。
    オチのところで「何でもありやん」とつい呟いてしまった。主観とは言えない描き方と言えど、オチを知るとかなり無理があったな、と思う。読者に伏せて成り立つことにも限度があるし、後出しするにも、主人公の描き方があまりにも違和感があることが、後からわかるので、少し白けたかも……

    途中までは面白かった!
    最後の10ページが惜しかった。

    読了。

  • バッドエンドで終わった。変な名前つけられて。

  • ミスリードも特になく、キャラも薄いし、つまらなかった。オチは読めなかったけど道中が弱すぎる。「殺戮に至る病」ほどの衝撃は無かった。なぜ背景を新興宗教にしたのか全く理解不能。

  • あの、名作ゲーム『かまいたちの夜』の!
    あの、我孫子武丸氏!
    文藝春秋企画による"本格ミステリ・マスターズ"シリーズの一篇として制作されたもののようですが、締め切りに追い詰められ、他の先生方の脱稿に脅かされ、ようやくにして「終わらせなきゃ」と書き上げられた模様があとがきに記されています。
    言わなくてもよいことを…。
    内容はお粗末で、どうにか一冊のミステリを仕上げましたよという体のもの。ひとたび名を成せば看板で仕事が回り自動的にお金も入ってくるなんて良い業界サイクルですね、なんて皮肉な思いもよぎります。残念です。

  • どんでん返し系です。
    そして結末はある意味驚きです。
    でも登場人物誰も好きになれなかったなぁ。

  • どうにもこうにも登場人物を愛せない(笑)。
    最後のオチは少し驚いたが、なにか釈然としない。
    何かこう、動機が弱いというか、無理やり感というか。。
    妻を殺されて、自分の手で復讐を誓うような刑事が、 ふつう調査に協力している人の妻を殺すか?! ありえない。

  • 意図しない交換殺人には驚いたけど、バタバタ解決するので余韻もない。「ぼくの考えた最強のハッキング集団」みたいでなんか恥ずかしかった。

  • なに、この展開!?って感じです。

  • 2017/01/26

  • 特になんも思わなかったかな。ふつう。
    でも真実を聞くとぞわってきた。
    そんなこともあるんですね。
    結果この人たちは救われたんだね。

    2013.07.29-08.01

著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

我孫子武丸の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×