- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167732011
作品紹介・あらすじ
僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説-と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
感想・レビュー・書評
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乾くるみさんの有名な作品「イニシエーションラブ」
今回読むにあたって男性だと知った、勝手に名前のニュアンスからの先入観で女性が描く恋愛物だと思っていた。作者名からもトリック噛ましているのかな?
作品はサイドAとサイドBの2部構成。
時代背景は1980年代と思われる、「バブル期」の初期だろう。そこもこの作品の重要で物語の主眼点。
皆さん書いていると思うが非常にトリックの多い作品であり、所謂叙述トリック満載の作品。
特に主人公「鈴木」目線でサイドAを読まされるからトリックにはまる。作者の手のひらの上で読まされてしまった。すっかりはめられた。
特に人物像と時系列に最大のトリックを仕掛けられており、これは最後まで読まないと分からない。
帯に「必ず二回読みたくなる」とあったがその通りの結果になった。読後に答えを自分で探すという推理小説。古い作品なのに新しく感じた。
マユ目線で見てみると分かりやすく、関わってくるイベント(デートや電話やプレゼント等)の時系列とをサイドAとサイドBで合わせて考えて見ると解きやすい。
非常に面白い作品。
トリックはめちゃくちゃ素晴らしいのだが、登場人物はというと何か好きになれないタイプの人ばかり。作品背景、重要な要所の80年代の若者のステータスやトレンドも相まって、登場人物の人柄に虫が好かない。物語の内容も薄く感じた。
一度読んでおきたかった本だったので読めてよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主な登場人物が静岡大学の学生さん設定で、静岡周辺が彼らの遊びのスポット。土地勘があるので、わくっとした。乾さんも静大出身なんですね。
私は、残念ながら違います。
一人の小悪魔的な女性の恋愛生活が、A面B面の両サイドで書かれています。「男女7人」世代は、うるっとしますでしょう。
A面では、当時の学生の恋愛生活感が、ぐっと懐かしく読めます。
B面では、コロナ前の転勤族会社員の遠距離恋愛が、ずしっと読めます。
Bに入った時、違和感が数箇所あったんですけど、きちんと騙されて、めでたくラスト2行にたどり着きました。あーもー、そうでしたかー。とびっくりしましたけど、どっちもどっちという事で。
最後に、この作品の用語集が掲載されているのですが、無くても理解しちゃう世代でした。-
これは映画で観たけど、懐かしい曲がてんこもりだったな~♪
( 一一)トオイメ
もちろん映画でも騙されましたとも!!これは映画で観たけど、懐かしい曲がてんこもりだったな~♪
( 一一)トオイメ
もちろん映画でも騙されましたとも!!2023/03/13 -
2023/03/13
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2023/03/13
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私にはまったく合わなかった。
学生の頃の、あまり親しくない人の恋愛話をずっと聞いている感覚。
さらにラストは嫌悪感しかない。
残念ながら☆ナシです。
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ラストに向けて鳥肌が止まらなくなり、読み終えてからしばらく心臓がバクバクでした。
他の方の感想や考察を読み、時系列で改めて把握して、なるほど〜と満足。ショックの大きい読み心地でした。 -
有名な作品なので、今さらながら読んでみた。映画になったらしいが、これどうやって映像化したんだろうかと興味がわいた。小説でしか表現不可能だろうと思わせる大きな仕掛けがあり、逆にいえば、それを上手く再現できなきゃ物語として破綻する内容。ラストがとにかくゾッとした。
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自分もこの作品を読み終わった後に、どう映像化したかが気になってすぐ見ちゃいました(笑)
映画は映画でよかったのでぜひ!!自分もこの作品を読み終わった後に、どう映像化したかが気になってすぐ見ちゃいました(笑)
映画は映画でよかったのでぜひ!!2024/04/29
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乾くるみさんの有名作を読了。
よくある恋愛小説の類かと思ったら…。
登場人物とその関係性。そして主人公の視点と様々なミスリード。
読んでいて「あれ?」となる多くの場面。
こういうミステリーも面白いですね。
おそらく1回読んだだけでは全容解明は難しいかも。
2度目は別の視点でも読めそう。
気軽に読めて、かつミステリーにハマる事も出来る。
いい作品でした。 -
まず、カセットテープのA面とB面というのが、かなり大きなキーワードです。
そして、章のタイトルが全て曲のタイトル!笑
80年代後半の自分は小・中学生でしたので「男女7人夏物語」は大人のドラマの認識で内容が全く分からなかった為、観ておけばよかったとちょっとだけ後悔しました。
実は映画を先に観てしまっていたので、思い出しながら読みました。
先に小説を読んだ方がもっと楽しめたと思います。
私はどちらかと言うと、小説の方が好きです。
ラストのどんでん返しの1ページ、知らなければ鳥肌だったのかもと思うと悔やまれます。
ちょこちょこヒントが見え隠れしているので、2度目に読むとまた面白いと思います。
ラストの1ページ以外は全てラブストーリーなので、知らないで読んでたら辛いのかなぁ。
それにしてもミヤコのイニシエーションラブの言い分は、言葉にすると反吐が出ます。
男女関係はそんな理屈で成り立つものなのかと思うような、切り捨てるような言い方に憤慨しつつ、まんまと丸め込まれました。笑
これがなければ成り立たないストーリーだと分かっていたのに! -
噂通りのイヤミスであった。再読する気力はなさそうなほど、恋愛色が強い内容であった。
しかし、確かに当時は人気になったであろうジャンルのミステリ作品とも思えた。まさか最後の名前に混乱するとは。
時代を感じさせることと、やや刺激的な表現もあるため、今の時代だと読む人を選びそうな作品だが、読破できた自分をまずは褒めてあげたい。
いやぁ〜、恋愛って難しくて怖い。