プリンセス・トヨトミ (文春文庫 ま 24-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167788025

作品紹介・あらすじ

このことは誰も知らない-四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。秘密の扉が開くとき、大阪が全停止する!?万城目ワールド真骨頂、驚天動地のエンターテインメント、ついに始動。特別エッセイ「なんだ坂、こんな坂、ときどき大阪」も巻末収録。

感想・レビュー・書評

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  • 一言で言えば、奇想天外。
    序盤はその状況把握に時間がかかる。

    いやーぶっ飛んでます。でもそれでいいんです。
    作中、大阪の地名はそのままなので、全部本当の話に思えてきて「大阪国って本当にあったのか?」とググる始末...。おいおい(*´-`)

    作者の大きな大阪への愛、感じましたよ。
    大阪人への愛も。親子愛も。これからの時代の変化に対する考え方も。
    万城目さんの後書きエッセイも、とても面白かったです。

    「鹿男...」に出てくる南場先生もちらっと出てきて、嬉しくなりました。熱い男ですからね。やっぱりここで登場しないとね。

    • へぶたんさん
      是非私の買った本にさらっとひょうたんを...(笑)
      是非私の買った本にさらっとひょうたんを...(笑)
      2024/03/16
    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      お任せくださいましദ്ദി^._.^)
      へふたんさん、特別ですよ…
      お任せくださいましദ്ദി^._.^)
      へふたんさん、特別ですよ…
      2024/03/16
    • へぶたんさん
      \(//∇//)\
      \(//∇//)\
      2024/03/16
  • 再読です。この本は、万城目学さんの作品が割と好きで、結構色々と読んできた中でも、私が好きな本で、一度読んだ後、いつか再読しようと、本棚に収めることにした数少ない本のひとつなのです。(本棚行きの本が少ないのはスペースの問題です。)その「いつか再読しよう」がやっと来たのです!近くの図書館が少し長めに休館したためなのですが、たまには本棚から物色するというのも楽しいものですね。それで、前回いつ読んだのか調べてみてビックリです。私は読書記録を2011年1月後半からつけていたようなのですが、記録にない!つまり、もう10年以上も前に、おそらくこの本が発行された2009年にすぐに読んで、気に入って、「いつか再読しよう」と10年以上も思い続けていたということです。いや~、10年って結構長いです。頭の片隅で思い続けていることは叶うもんですね(そんな大したことじゃない)。

    再読の感想。やっぱり面白い。
    奇想天外な万城目ワールド。そして荒唐無稽。いいじゃないですか、万城目ワールドだもの。小説だもの。そして何より面白いんだもの。

    5月31日木曜日午後4時。大阪全停止。(ないやろ~。)
    大阪国の約2百万人(しかも男性のみ)が大阪城に集結。(んな、アホな~。)
    豊臣家の末裔を守るために脈々と続く父から息子へ語られる伝統。(無理があるやろ~。)
    副長とはいえ、会計検査院の調査官である松平に総理からじきじきに電話。(え?そんなこと、普通なん?)

    と若干冷めた目で読んでしまう自分が悲しかったのですが、それでも楽しかったです。
    会計検査院の調査官3名に、茶子、大輔。みんなキャラが濃すぎて面白い。

    でも、ふと気づくと、どうやら私、映画も観ていたらしく、記憶の中で映画版の方で上書きされているようで、「あれ、あのシーンないな」と思うことが何度かありました。映画版ではミラクル鳥居が女性になり、綾瀬はるかが配役されている時点で「う~ん・・・」と思ってしまいますが、もはや映画版の記憶もあやふやなので、そこは放っておこう。(堤真一はいいですね。)

    関西には避けられてるんじゃないかと思うほど縁のない私ですが、久々に大阪に行きたくなりました。空堀商店街が実在すると知って俄然行きたくなりました。こんなにぶっ飛んだお話なのに、地理的にはかなり現実に即して書かれているというギャップもまた良いです。
    全然根拠のないことですが、大阪の人ってパワーと人情がある気がして、そんな気がしてくるとますます、この奇妙奇天烈なお話は大阪城や豊臣家という前提がなかったとしても、大阪を舞台とするほかない、大阪じゃないと成り立たないような気もしました。
    そして、「とっぴんぱらりんの風太郎」のラストがここにつながってくると知って、こちらも再読したくなってきました。風太郎も私の本棚に鎮座しております!

    私にとっては大変楽しい再読でしたが、ダメな人はダメなタイプの小説かなとも思います。
    万城目ワールドに浸れる人がひとりでも増えると個人的には嬉しいです。

    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      URIKOさん

      こんばんは、初めまして(^O^)
      私も万城目学さんの世界が大好きです
      良いですよね〜
      まだまだ読んでいない作品が沢山あるの...
      URIKOさん

      こんばんは、初めまして(^O^)
      私も万城目学さんの世界が大好きです
      良いですよね〜
      まだまだ読んでいない作品が沢山あるのですが、URIKOさんの熱いレビュー読んでいたらあの世界に浸りたくなってきました笑
      近いうちに「八月の御所グランド」を読みたいと思っています
      2024/03/08
    • URIKOさん
      >ハッピーアワーをキメたK村さん

      コメントありがとうございます!
      いいですよね~、万城目学さん。
      次は「鹿男」の再読に取りかかろう...
      >ハッピーアワーをキメたK村さん

      コメントありがとうございます!
      いいですよね~、万城目学さん。
      次は「鹿男」の再読に取りかかろうとしているところです。
      「八月の御所グランド」!!レビュー楽しみにしています♪
      私は図書館で予約したら3桁予約が入っていたので、読めるのはいつになるやら・・・
      2024/03/11
    • ハッピーアワーをキメたK村さん
      URIKOさん、こんばんは♪
      お返事ありがとうございます(⁎˃ᴗ˂⁎)
      今度は「鹿男あをによし」の再読ですか?!
      あれいいですよね〜、メチャ...
      URIKOさん、こんばんは♪
      お返事ありがとうございます(⁎˃ᴗ˂⁎)
      今度は「鹿男あをによし」の再読ですか?!
      あれいいですよね〜、メチャクチャ好きです
      ٩(៸៸›ᴗ‹៸៸)۶
      私、それまで奈良に行った事がなかったのですが、あの本読んで奈良に行きましたよ笑
      URIKOさんの再読のレビュー、楽しみにしていますね!
      2024/03/11
  • 好きじゃないな。
    読んでる最中は面白いんだけど、やっぱりフィクション強すぎて、ダメでした。

  • 戦国時代を体感できる作品。ホルモー、鹿男に続いての作品。独特の世界観と飽きの来ないストーリー展開で最後まで楽しめた。会計検査院、松平、旭、鳥居が大阪国への毎年5億円補助金支出の謎に巻き込まれる。豊臣家の末裔茶子を大阪の男が守ってゆくという400年間受け継がれてきた掟。熱い大阪魂。しかし一番の立役者は大阪の女性で、妻は賢く強い存在。大阪府警で旭が鳥居を引き取る母の役を演じ、左右の往復ビンタに片言の日本語に大爆笑。蜂須賀組長が茶子・大輔への土下座、大阪の陣の名将の末裔が多々出てきて勉強になりました。

  • 会計検査院、セーラー服の少年、大阪国総理大臣
    思考、想像は不要です。ただただ頭の中を空っぽにして楽しみましょう!

  • 大阪の秘密を明らかにするのはタブーなんだってば。しかもこんな小説にして、ましてや映画化までしちゃうなんて…!あの存在については隠し続けなきゃいけないのにー。

    出鱈目のような真実がここにある。大阪の男たちが累々と繋ぎ、守ってきたもの。父から息子へ語り継がれてきたもの。女たちが見守ってきた歴史。

  • 友人のおすすめで読みました。
    タイトルと
    会計検査院の主人公で 
    私は勝手に タイムスリップでもするのかしら??
    とか 想像して 読み始めました。

    すると 
    あれ? どうして中学校?

    はてはて??

    と 場面が変わり
    日にちも少し前後していくので
    頭使いました。

    なかなか 面白いテンポのお話でした。

  • 『五月末日、午後4時、大阪が全停止した』

    ほいっ、そんで?
    って感じだったなぁ~。あまりのめり込めなかった。会計調査院とセーラー服を着た中学生の2つのストーリーで物語が進み、最後に絡んでくるんだけど、正直、セーラー服のストーリーが…、どうでもよくなってくる。なので、途中で別の本を読んでしまったりで、余計物語が…。文庫と映画とでは配役が若干違うようですが、見るべきか迷うね。発想的には今まで読んだことがない奇抜な感じだったけど。


  • 会計監査院側と、大阪中学生側の2つのストーリーがだんだん絡み合いながら、クライマックスに向かって行く感じが、どういうラストになるんだろうとワクワクしながら読ませてくれた。

    物語の登場人物一人一人の生き方・生き様の描き方が上手く、非常に印象に残った。

    最後に、読んでて印象に残った一文を引用したい
    結論とは、客観的な真偽を判断することではない。それを踏まえ、自分が何をすべきか決めることにある。(281p)

  • 面白かった!本、読んでから映画版見たけど、やっぱりなんでも原作のほうが面白い。プリンセス・トヨトミの場合も、本のほうが面白かった。

    映画版では鳥居調査官が綾瀬はるかで、ゲーンズブール調査官が岡田将生。男と女が入れ替わってる。適役がいなかったのかな?男と女入れ替えたら、話がつながらなくなっちゃうよ。

    大阪に行きたくなる。大阪城・空堀商店街・・・、お好み焼き屋さん!冨紗家(ふさや)っていうお好み焼き屋さんがモデルだったみたい。行かなくっちゃ♪

    • 円軌道の外さん

      クリームさん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      遅くなりましたがリフ...

      クリームさん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      遅くなりましたがリフォローありがとうございました(^o^)

      この作品面白いしよく考えてますよね。

      お好み焼き屋さんの冨紗家は
      大阪や兵庫では有名店で
      オリジナルの創作お好み焼きが本当に美味しいし、
      店員さんがみな美人でイケメン揃いで
      お客さんへの対応がホンマにいい店なので
      一度行けば必ずリピーターになりますよ(笑)

      またオススメ本ありましたら
      教えていただけると嬉しいです(笑)

      ではでは、これからも末永くよろしくお願いします!

      あっ、コメントや花丸ポチいただければ
      必ずお返しに伺います。
      (仕事の都合によってかなり遅くなったりもしますが…汗)

      2015/06/20
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著者プロフィール

万城目学(まきめ・まなぶ)
1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。
2006年、『鴨川ホルモー』(第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞)でデビュー。主な作品に『鹿男あをによし』、『プリンセス・トヨトミ』、『偉大なる、しゅららぼん』などがあり、いずれも文学賞ノミネート、映像化等など、大きな話題を呼ぶ。また、エッセイ集に『ザ・万歩計』、『ザ・万遊記』、対談本に『ぼくらの近代建築デラックス!』がある。

「2013年 『ザ・万字固め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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