- Amazon.co.jp ・本 (668ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167812218
感想・レビュー・書評
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リンカーンシリーズのディーヴァーの短編集。
帯に「これぞ、だまされる快感! ドンデン返し16連発!!」ってあったんだけど、やられましたww
ドンデン返しくるかぁって結構構えて読んだんだけど、こっちの想像の上というか斜めをいく展開ですごかった。さすが、ディーヴァーです。
にしてもどの作品に出てくるキャラも、魅力的なのだ。
うん。悪人でも、ただ無慈悲ではなく(狂っている、どこかネジがとんでる、っていうのはあるけど)へんな話、悪事にプライドを持ってる感じなのだ。そして、犠牲者も無力で可愛そうな不運な人というのではなく、どこか居心地の悪さがある。
人は、そんな風に善も悪も、常にその二つのバランスのせめぎ合いで生きている、ということなのかもしれないと、ぼんやり思う。
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16編の短編集。短編なのにすべてがドンデン返し。
短編でドンデン返しって分からせるってスゴいことだよな〜。
短い文章で人間関係や状況を把握させる文章力ってスゴいな〜。
長編小説引き込まれるのも分かる。
「一時不再理」はちょっと前に読んだ伊坂さんの「死神の浮力」と同じようなテーマだったけど、ホント短いのに上手くまとめてるな、って思った。
日常での些細な出来事が破滅を招く「通勤列車」はホント怖い。
拘置所にいる殺人犯との面会で見事?に騙された警部を描いた「 動機」。
リンカーン・ライムが出てくる「ロカールの定理」…
どれも面白かったな〜 -
どちらかと言えば短編より長編の方が好きなんだけど、これはこれで面白く読めました。
リンカーン・ライムも登場したし、短くても十分満足できるものばかりでした。
しかし、作家さんてすごいなぁ~と思いますね。
その都度感心してしまいます。
文字だけでこれだけどっぷりと別世界へ誘ってしまうのだから・・・ -
さすがディーヴァー&池田真紀子。でもどうして邦訳の出版がこんなに遅れるの?何とかしてもらいたい。児玉清さんが亡くなってから、出版社や書店のディーヴァー作品への注力が弱くなったような気がするのは私だけだろうか?
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まんまと騙されたり、予想通りの展開になったり、どんでん返しに定評のある作者らしい短編集二冊目です。リンカーン・ライムやシャーロック・ホームズ(!)の登場する一編もあって、最後まで飽きずに読めました。Jディーヴァは長編も良いですが、短編もほんと、いろんなテイストがあって面白いですよ。
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「クリスマスプレゼント」に続く短編第二集。原題は「More Twisted」ということで「」もっと、どんでん返し」。16の短編はいずれも無駄がなく、どんでん返しの連発。久しぶりに面白い本に出会った。お薦め。
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どんでん返しがあるとわかっていても、さらなる展開が襲い掛かってくるので、我々に出来るのはただ身を委ねることだけである。
だまされる快感というものにたっぷり酔いしれました。
「通勤列車」「ウェストファーレンの指輪」「生まれついての悪人」「一事不再理」「冷めてこそ美味」あたりが特にお気に入り。 -
もはや巨匠と呼ぶしかないジェフリー・ディーヴァーの第二短編集。しかも、今回はドンデン返しの16編、600ページを超える文庫オリジナルという気前の良さ。
個人的には『通勤列車』『生まれついての悪人』『ローカルの原理』『ポーカー・レッスン』が良かった。中でも、リンカーン・ライムが登場する『ローカルの原理』は安定感、安心感がある面白い作品になっている。