- Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167818012
作品紹介・あらすじ
財務大臣が刺殺された。犯人は完全黙秘。身元不明のまま起訴される。特命の極秘捜査にあたる警視庁公安部警部・青山望が突き当たったのは、政治家と暴力団、芸能界が絡み合う壮大な「戦後の闇」だった。捜査手法、情報戦の実態など公安出身者にしか書けない圧倒的なリアリティで描く、インテリジェンス警察小説の新シリーズ。
感想・レビュー・書評
-
警視庁公安部・青山望シリーズ第1弾。
以前、濱嘉之さんの「警視庁情報官」という作品を読んだときは難しい印象だったけれど、懲りずに挑戦。
公安出身者だからこそ書ける細部が興味深かったし、物語も面白くて今回はサクサク読めた。ただ、目次の次ページに主な登場人物紹介があるのだけれど、そこに載っていない人も結構出てくるから人物を把握するのが大変だったかな。
主人公の公安部:青山と各部署に散らばる優秀な同期たちが協力しあって、1つの殺人事件から政治家と暴力団、芸能界が絡む大きな事件の真相を突き止めていくのが面白くてページをめくる手が止まらなかった。
青山と同期たちの他にも優秀な刑事がいて、着眼点だったり人間関係だったり、うまい具合に情報を集められるのがすごい。仕事ができる人はカッコイイな。
他の警察小説では、警察内部の争いがメインになったりもするけれど、本作はどちらかというと内部で見栄を張っている人には目も触れず、どのように捜査が進められているか実際の流れを見ているようでワクワクした。
特に最終8章で青山や同期の大和田らが先頭に立って政治家や暴力団を追い込む姿が爽快だった!
次作も楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
登場人物が男性らしい思考をし、
特段の心理描写が無く事件と操作が進み、
警察モノらしい単語や役職が並ぶ本
たぶんドラマだったら面白いんだろうなぁ
日本統一、みたいにシリーズものでやってそう(真逆) -
久々に一気に読み切る面白い本に出会った。
捜査のやり方の描写がすごいリアリティ。麻生幾氏よりも内情に迫っている気がした。 -
青山望ではなく警察組織そのものが主人公
視点がいろいろ変わる
全てが淡々と進む捜査についてはリアルと取るか、地味と取るかで評価が変わると思う -
後半、胸のすくような展開に興奮した。
政治家、やくざ、芸能プロダクションのことはフィクションであって欲しい。 -
テンポの速い展開でハマりました。次を読みたくなりました
-
警察の階級名称が難しすぎて、話の内容が頭に入ってこないことが多々あり。
-
初めて公安警察が題材の小説! 聞き覚えのない役職や階級が部署がたくさん出てきて大変だった(๑ ˊ͈ ᐞ ˋ͈ )ƅ̋
頭の回転が早い人というか、情報の扱い方が上手い人が多いというか、出てくる人ほとんど凄い人ばかりで受け入れるだけで精一杯ww でも読みにくくはなく、引き込まれて最後まで一気に読んでしまった。続編も読もう。 -
完黙で身元不詳のまま結審した人間の謎を軸にした作品。
同じように身元不詳のまま逮捕され、完黙を通した人物を取り上げた作品が他の作家にもある。
現職大臣の衆人の中での刺殺事件。
拡大していく事件のつながりをひとつひとつ追っていく。
何でもありの公安の捜査手法も知らない世界だけに興味深く、より早く情報を手にし分析していく捜査の流れが面白かった。
リアリティあふれる描写、「公安は国家のため」と言い切る捜査員。
世間に知られることなくひっそりと、しかし強く結びついている政治と闇の世界。
小説だとわかっていても、何やら薄ら寒くなるような内容で怖くもあった。
やはりこの人の作品は好みだ。