ある町の高い煙突 (文春文庫 に 1-45)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167910365

感想・レビュー・書評

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  • 日立グループとのお取引があり、小平記念館をご案内頂いた際に映画化されると紹介された。自らはまず選ばないタイトルと表紙の本。でも読んでみたら本当に感動しました。馬に乗って学校に通うなど時代背景が今とずいぶん違うが、読んでるうちにその時代と場所に自然と入り込めます。恋愛小説としても面白かったです。

  • 久しぶりの新田次郎作品。かつて日本で起こった銅精錬の煙害事件の実話を基にして昨年映画化。日立グループ社員は全員読むべきである。一農村と企業とが誠意を持って公害に立ち向かった歴史。近年あの煙突は取り壊されたが、日立市の歴史象徴だったことがよくわかる。

  • 煙害問題解決の象徴ともいうべき「大煙突」。環境問題解決の先駆者というだけでなく、当時「世界一の高さ」「日本人だけで建設」というオプション肩書まで付いてるから市民の大煙突愛もハンパない。でも自分は田中正造愛がハンバないし、足尾銅山鉱毒事件がどうしても重なってしまい、手放しで美談化できない。正の歴史と負の歴史。どちらも煙害。史実を知れば知るほど深みにはまっていく。

著者プロフィール

新田次郎
一九一二年、長野県上諏訪生まれ。無線電信講習所(現在の電気通信大学)を卒業後、中央気象台に就職し、富士山測候所勤務等を経験する。五六年『強力伝』で直木賞を受賞。『縦走路』『孤高の人』『八甲田山死の彷徨』など山岳小説の分野を拓く。次いで歴史小説にも力を注ぎ、七四年『武田信玄』等で吉川英治文学賞を受ける。八〇年、死去。その遺志により新田次郎文学賞が設けられた。

「2022年 『まぼろしの軍師 新田次郎歴史短篇選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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