- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167910631
感想・レビュー・書評
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少年Aをモチーフにした作品
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神戸の連続殺人事件を題材にした小説。
モデルとはしているけれど、少年Aの生い立ちや背景は概ねフィクションかと。
被害にあった子の家族のその後が切なくて切なくて。
突然重い十字架を背負わされた家族。
どうしてこんな事が起きてしまうのかと、始終やり切れない気持ちで読み終えました。
タイトルと内容がいまいちマッチしていない印象。 -
読後の、ぐちゃぐちゃした感情。
さすが窪美澄さんです。
この作品に、窪さんの覚悟を見ました。 -
元の事件が起きた当時は被害者の方より年下で、事件について理解したのはもっと後になってから。他にも色んな凶悪な事件があり、その度に目を背けたいと思いながらもこの手の類いの話を読んでしまうのは、やはり人の中身が知りたいと思うからなんだろうな。重々しい話ではあったけれど、加害者ばかりに焦点をあてられがちな現代において、被害者側、さらに彼らの周りの人物を描いているのは興味深かった。
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ある事件をきっかけに人生を変えられた人達がそれぞれの方法で物語を動かしていき、絡み合っていく。なぜ、こうなってしまったのか。なぜ、こうならなければならなかったのか。ぜひ読んでみてください。
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2018.09.30.読了
重くてグロくて悲しい。
はじめての窪作品。
文体は読みやすく一気に入り込んでしまった。
少年Aについてはフィクションノンフィクション問わず多くの作品になってきたし、私も何冊か読んだ。
その中でもこの作品は本当にあった話なんじゃないだろうか?と思わせるチカラを持っていると思う。
少年A、莢、なっちゃん、そして今日子。
それぞれの結末は曖昧に表現されている。
読了後、ああ、いい作品だったなと思って文庫を手にとって帯も含めてマジマジと眺めた。そこで気がついた
そうか、この作品は、それぞれの地獄を描いていたんだと。。。
地獄という言葉がピタリとハマった。
それにしてもなっちゃんが悲しい。
ほんの少しでもいい、なっちゃんに光を与えてほしいと心から願う。 -
すごかった。窪さんの物語は中毒性があって抜けたと思うのに数年経つとまた彼女の味を求めてしまうんだよなぁ。
それぞれの地獄を生きる覚悟の物語というのは言い得て妙だ。
死ぬよりずっとしんどい道を選んだ彼女はこれからどう生きていくんだろう。