東京會舘とわたし 上 旧館 (文春文庫 つ 18-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167913427

感想・レビュー・書評

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  • 大正11年に創業したものの、10ヶ月後には関東大震災、更には空襲やGHQの接収なども乗り越えて生き残った東京會舘。そこで働く人たちの気概が素晴らしい。激動の時代であっても自分の仕事に情熱と誇りを持っていて、東京會舘を大切に思っている様子が伝わってきました。

    結婚式当日まで花婿の顔もよくわからずに結婚した花嫁の話は今では信じられませんね。でも大正から昭和へ移り変わる時代好きなんです〜。

    今井さんの作るカクテルも勝目さんの作るお菓子も味わってみたい。そしてコレニア大理石を見たい!と思った私です。それでは下巻に〜。

  • 東京会館の歴史がオープンから戦後すぐまで、それぞれの主人公の立場から記されている。
    1つの話の主人公が次の話にちょこっと出てきたりするタイプ。
    大正時代にオープンし、その10ヶ月後に関東大震災で被災し、東京大空襲からも従業員の手で守られ、戦後新たな象徴となっていく。
    淡々としてて、実はちょっと苦手なタイプの話でした…

  • 全てのお話が繋がっていて、邪魔しない。
    そんな不思議な繋がりが身の回りにもあるのかなとふと考えてしまう。

    日本史をもっと学んでおけば良かった。歴史ってすごい。

    下巻が楽しみ。

  • 東京會舘の歴史と、様々な人の短編からなる小説。
    あまり物語に動きがなく、東京會舘に縁もゆかりも無い人間のため少し退屈に「へ〜」と思いながら淡々と読みました。
    新館(下)ではどんな展開になるかな。

  • 時代の流れに翻弄されつつ、現在も存続する東京會舘。前編では、この東京會舘が創設された大正期から昭和の東京オリンピック頃まで、東京會舘にまつわる5編の連作短編が時代変遷順に収められている。

  • 派手な事件が起こるわけでもないし、エキセントリックな主人公とかイケメンが活躍するわけでもない。東京會舘を舞台にした人間模様が粛々と描き出されているだけなのだけど、こんなにぐいぐい読み進めてしまう。さすがです。

  • 東京會舘という建物の歴史の深さと格式の高さが伝わってきたとともに、読んでいてどの話も引き込まれました。
    堅苦し過ぎず安易過ぎない文章及び説明でとても読みやすかったです。読後には東京會舘が自分の中で尊い存在となり、いつか足を運びたいと思えました。

  •  東京會舘に入りたいんです。特にこの本を読んでしまったし!でもね、実際、入口まで近づけないの。敷居が高いの。畏れ多い。だれか勇気をください!!

  • 名前だけは知っているけど、まだまだ自分には分不相応な場所だと思っている場所の、産まれたときからの歴史を繋ぐ物語を読んで、勝手に親近感が湧いてしまった。

    自分は仕事=生活のため だけど、登場する人達はなにかしらの情熱を持っていてかっこよかった

    自分と同じく憧れをもっている登場人物を通して、自分もその場所に行ったような気になった

    いつか、料理か、お菓子だけでも買って食べてみたい

  • 2022/1/12
    これは私の涙腺をぐいぐい押してくる。
    誠実にやってる人ダメなんです。すぐ泣いちゃうんです。
    まごころみたいなやつ。
    戦時中の「不謹慎」とかの締め付けが戦争を描くものの中で一番苦手で息苦しい中、精一杯のまごころとか誠意とか見せられたら泣いてしまうわ。
    戦後の締め付けが解かれた時のがまたさらに来るし。
    下巻楽しみ。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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