- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167914950
作品紹介・あらすじ
読んで得るもの特にナシ!500枚超の楽しいことだけ詰まった大ボリュームエッセイ集。対決!レンタル彼氏/ポンコツ!会社員日記/冒険!朝井家、ハワイへ/諦観!衣服と私失態!初ホームステイ/本気!税理士の結婚式で余興/阿鼻叫喚!痔瘻手術、その全貌等・ダヴィンチBOOK OF THE YEAR 2017 2位・ブクログ大賞2018 ノミネート・読書メーター OF THE YEAR 2018 3位多くの読者に愛された、戦後最年少直木賞作家のユーモアあふれるエッセイ集が待望の文庫化。日経新聞「プロムナード」連載エッセイや、壮絶な痔瘻手術の体験をつづった「肛門記」を収録。また、その顛末が読める「肛門記~Eternal~」書き下ろし!
感想・レビュー・書評
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作家のエッセイをはじめて読む
語彙・感受性が豊富なのか惹き込まれる
得るものは何もないと豪語するがそんなことはない
作家は(やっぱ)凄いと再認識
↓抜粋 本を読む目的として使わせてもらおう
「本は、言葉とともに、視点を与えてくれる。世界を見つめる視点を増やすことは、今あなたを苦しめている相手を倒す武器にはならないかもしれない。だけど、あなたの心がある一点からの圧力によって押し潰されそうになったとき、目には見えない盾を構築する要素にはなってくれるはずだ。」
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普段はエッセイはほとんど読まない。
なんとなく本屋さんで手に取ってしまった。
でも、面白かった。。。
3部構成。
第一部は15P前後のしっかりとしたエッセイ。
中でも眼科医とのやりとりと、柚木麻子さんとのものが面白かった。
柚木さんがそんな方とは。
第2部は日本経済新聞に寄せたコラム21編。
一編2P。
第3部は朝井氏の痔瘻についての患者さん目線でのお話。
随所に面白い目線で語られる文章が面白くも、そんな感じで捉えるんだと勉強にもなる。
ゆとり世代ということもあり、かなりジェネレーションギャップは感じるものの、文章はかなり面白い。
「時をかけるゆとり」という前編があるらしく、そちらもよんでみたいと思いました。 -
今回も大爆笑でした。
特に「バレーボールと私」と「肛門記」が面白かったです!
続く「そして誰も〜」も楽しみたいと思います。 -
直木賞作家であることは知っていたが、いつも横目で見ながら通過していたが、「ひたすら楽しいだけの読書体験をあなたに」、「1冊で100回笑える、腹筋崩壊エッセイ」のポップに立ち止まってしまった。
たしかに、「直木賞受賞作家なの?」と思ってしまうほど、砕けていて、しかも自虐を交えたエピソードには笑える。このエピソードが嘘ではないとしても、誇張しているのでないのだろうか?と思ってもしまうほどの作者の対人思考に途中(そう思っても心の中に留め、本という活字を世間に放つとは…)、読み進めるほどに戸惑うことも多々あり。
特に、柚木麻子さんとの結婚式余興の章は、笑えた。同時に流石作家と(ご自身でも、そのように感じている記載もあり)思う。こんなにポンポンと面白おかしく替え歌の作詞ができるなんて、やっぱり直木賞を受賞するくらいの大物なんだと変なところで納得してしまった。
第三部の「肛門記」においては、普通なら隠しておきたい痔の話であった。当然ながら痔にまつわる病気の説明もあり、素人には分かりやすい。作者の深刻さも伝わってはくるが、それでもやっぱりその描写には笑えた。日々の出来事、深刻な状況をこんなふうに伝えることができるのもやっぱり才能だと感心する。
その感じたのは、第二部のプロムナードであった。かの「日本経済新聞」で半年間連載されたコラムだけあって、この限られたスペースに詰まっている話題性と表現に圧巻させられてしまう。
第一部で読者の近くまで降りて来て、第二部で突き放す、そして第三部でまた、近づくという…30階建てのビルの差から10階建てのビルの差に少しだけ、近づいたような感覚で終わった。 -
平成生まれの直木賞作家の本心を知れた。周りの人からオススメされて手に取ったのだが、小説は読んだことがあったのだが、エッセイは初めてで、より深く著者の気持ちを知れました。兼業作家時代の話や、高校時代のホームステイ、アルバイトの話など、読んでて自分と共感できる部分が多くありました。エッセイという著者の思ったことを日記のような風により深くパーソナルな部分を描く作品は、とても、小説みたいに、構えて臨まずに気楽に読める文学のジャンルだと個人的に私は感じました。
とくに印象に残ったのが、痔瘻手術を描いた「肛門紀」、読む場所を考えないといけません。電車の中とか、とくに読まない方がいいかもしれません。笑い注意です。朝井さんのユニークで、芯の通った文章を気軽に読んでほしいです。 -
「時をかけるゆとり」が面白かったので続けてこれを読んだ。
コレは、他人の目に触れる場所で読んではいけない。
特に羞恥心というものを持ち合わせている人には要注意な本だ。
現れた瞬間に隠さなくてはならない、誰かに見られたら恥ずかしい
「尿道カテーテル。」
の、大フォント文字!
この文字しか目に入らないほど、とても目立つ。
しかも、2回現れる。
その時の朝井リョウさんの頭の中をいっぱいにしていた言葉だ。
おしりの病気の手術なのに、こんな所まで関わって来るのか。
私は(ウン良く)この病気のお世話にはなっていないが、具体的に検査・手術・入院の様子がよくわかりました。
お腹がゆるくて、通勤で使う電車の各駅のトイレの場所を覚えておくのは当たり前のことだったり、
服装に無頓着だったり、高校の時はバレー部だったり、手土産を選ぶのに考えすぎたり、と自分と似ている部分があるので親近感を覚えます。
特別心に刺さるようなこともなく、単純に馬鹿馬鹿しい話題で時間を潰すだけの本と言えばそれまでですが、それが「ゆとり」なんですね。
2冊で600ページほどを立て続けに読んでしまったので、第3弾のエッセイ『そして誰もゆとらなくなった』は、来年以降の楽しみにします。 -
朝井リョウさん初読み。直木賞作家で数々の有名な作品を世に出しているが、私は、以前読んだオードリー若林さんの作家さん2名との鼎談集『ご本出しときますね?』で何度も登場し印象に残っていた。本作はエッセイ(3部作のうちの第2作を最初に読んでしまった。第3作は最近出版された)で、朝井さんの日常が面白おかしく書かれており、疲れた1日の終わりに軽く読めるのがとても良かった。日経新聞の連載などもその後のコメントとともに収録されていて、かなり盛りだくさん。若林さんと少し似ていて、自意識過剰なところがある。今後、どんな作家さんに進化していくのか楽しみな方だなと思った。
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朝井リョウ恐るべし笑笑笑
面白いなぁ〜。今後真面目な作品を読もうとした時に、この作者がこれ!?みたいになっちゃいそうなくらい飛んだ作品でした。おおらかで明るくて正直で周りに気遣いが出来るとても素晴らしい方ですね。これはファンになっちゃいますよ。