オクトーバー・リスト (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2021年3月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784167916688

作品紹介・あらすじ

ドンデン返しの魔術師が技巧のかぎりを凝らした
前人未踏&驚愕連続の “逆行” ミステリー!

本書は最終章ではじまり、第1章へとさかのぼる。

娘を誘拐され、秘密のリストの引き渡しを要求された女ガブリエラ。隠れ家にひそみ、誘拐犯との交渉に向かった友人の帰りを待っていた。しかし玄関にあらわれたのは誘拐犯だった。その手には銃。それを掲げ、誘拐犯は皮肉に笑った……。

だが読者よご用心。全ては見かけ通りではない。章ごとに物語は時間軸をさかのぼり、あなたの知らなかった「事実」が次々に明かされ、白は黒に、黒は白に反転をくりかえす。謎のオクトーバー・リスト。それを狙う者たち。迷路のようなニューヨークの街で展開される人狩り。正解最強のサプライズの魔術師ディーヴァーが繰り出すサスペンスとサプライズ。そして全ての真相が明かされるのはラスト2章!

『ボーン・コレクター』『ウォッチメイカー』などでミステリー・ファンを狂喜させてきたベスト・ミステリー作家の神髄がここにある。

みんなの感想まとめ

時間を遡る独特の構成が魅力の本作は、驚愕のどんでん返しが随所に織り込まれたサスペンスミステリーです。物語は最終章から始まり、短い章を経て真相へと向かいます。読者は、誘拐された娘を救うために奮闘する主人...

感想・レビュー・書評

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  • 終わりから始まるミステリー。娘の誘拐、そしてオクトーバーリストの謎とは? #オクトーバー・リスト

    ■あらすじ
    怪しい男から娘を誘拐したと脅迫されている女性。タイムリミットは迫っていた。この事件には「オクトーバーリスト」と言われる情報が関係しているらしい。彼女はアパートで娘が無事もどってくるのを待っている、そして身を案じる仲間たちが娘を連れ戻しに行ったのだが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    終わりから始まるミステリー。

    なかなかのパワーワード、どんな物語なんだ?と思われるかもしれませんが、実はそのまんまです。最終章である「第36章」から時間が巻き戻るように物語が綴られていき、ラストは「第1章」で幕を閉じるという作品。私が大好きな映画「メメント」に近い進行ですね。

    本作、漫然と読み進めてしまうと混乱しがちなので、ノートに人物と関係性を書くのがオススメです。人物は多くないので手間がかかるほどでもないですし、人間関係を理解できたほうが絶対楽しめますよ。

    さて物語ですが、とにかく分からないことばっかりなのに、常に差し迫った状況なんです。しかもさらに不安を掻き立てるような情報が交錯してくるから、さらに胸騒ぎが大きくなっていく。

    こいつ何者なの?何故こんなことするの?オクトーバーリストって一体なんなのよ?

    先に気になってしょうがないので読み進めるのですが、そうです本作は逆進行。読めば読むほど、むしろ気になることが増えてくるという恐ろしい展開。でも気になるから読み進めちゃう…そしてまた分からないことが増える…助けて。

    ただすべてが分からないわけではなく、先に戻ることによって判明することも出てくる。場面も人物も次々切り替わったり、細かい展開もスピーディでストーリーテリングが上手いのよ。めっちゃ楽しく読み進められました。

    そして本作は登場人物の距離感が素晴らしいんです。特にメインの男女二人の関係性が見ものなんですよね~ 物語が進行する(遡る)ことによって、気持ちが少しずつ変化して(戻って)いく様子が面白いのよ。

    そしてなんといっても物語の終盤(というか序盤)。そもそもどういう事件だったのか、娘の誘拐は何故おこったのか、オクトーバーリストとは何なのか… ついに謎が明らかになった時、あまりに綺麗な真相と収束に、とりあえず目ん玉が飛び出ました。

    あっという間に「最初まで」読んでしまった、ドエンタメなサスペンスミステリーでした。

    ■ぜっさん推しポイント
    全て読み終わって、あらためて最初の「第36章」や、各章を飛ばし読みをしてみる。あのシーンはどうだったのか、奴はどうなったんだ…なるほど、そういうことだったのかと唸ること請け合い。

    そして本書は、各章の冒頭に関連する写真が添えられているんです。部屋に飾りたくなるような写真ばかりで大好き。私のイチ推しは「第10章 土曜日午前10時30分 45分まえ」の写真。皆さんはどの写真がお気に入りですか?

  • とてつもない「どんでん返し」だと思う

    絶対面白くないと思ったんです

    時間を遡っていくサスペンスだって言うんだもの
    まぁ、実験的な内容なんだろうなって思うじゃない
    「完成度はイマイチだけど、こういのも書き切ることで経験値が積み重なりディーヴァーの他の作品に生かされるわけだよね」なんて偉そうなレビューを書いてる自分を想像しながら読んでたんですよ実際

    読んでみたらすげー面白かったー

    さすがっす

    絶対面白くねーって思いながら(ディーヴァーコンブのために)読み始めたけど、すげー面白かった
    これ以上の「どんでん返し」ありますか?ってね

    でまぁね、実はわいくらいのミステリー巧者になるとね正直結末は見えてたのよ
    時系列を遡って最後(物語としては最初)に読者をびっくりさせるにはこのオチしかないやろうなーって
    んでそれはまぁほぼ読み通りだったのよ
    まぁ、せやろなーって

    でもねディーヴァー好きなら分かってもらえると思うんだけど、その時点でまだがっつりページが残ってるのよね

    いやまだ終わらないんかい!っていうね

    わいの読みなんかあっさりと超えてくるさらなる「どんでん返し」がちゃんと用意されてました

    さすが魔術師ディーヴァー!

    • 1Q84O1さん
      そーいうことですか
      見たのはタコツボだったんですね
      なので記憶が曖昧だったんですね
      納得!
      そーいうことですか
      見たのはタコツボだったんですね
      なので記憶が曖昧だったんですね
      納得!
      2024/10/03
    • bmakiさん
      ひま師匠ほとの読書家をびっくりさせようと思ったら難しいですよね。
      大抵どっかの本でその方法は知ってる!ってことになりそうで。

      ひま師...
      ひま師匠ほとの読書家をびっくりさせようと思ったら難しいですよね。
      大抵どっかの本でその方法は知ってる!ってことになりそうで。

      ひま師匠か面白くなさそうと思っていたものを面白いにびっくり返せるの凄いっ!
      2024/10/03
    • ひまわりめろんさん
      まきちゃ

      そうなんです
      わいをびっくりさせられるのは今やジェフリー・ディーヴァーかタコツボくらいです
      まきちゃ

      そうなんです
      わいをびっくりさせられるのは今やジェフリー・ディーヴァーかタコツボくらいです
      2024/10/03
  • リンカーン・ライムシリーズを続けて読み終えた後、更にシリーズ続編を読もうと思っていたにもかかわらず気になっていた本書に手をつけました。

    なぜシリーズ続編ではなく、本書なのか?

    それは下記説明にもある通り、本書は最終章から始まり、ページが進むにつれて章を遡っていく(時間が過去へと巻き戻される)という異質な作品であるからです。

    しかも著者はジェフリー・ディーヴァー、そうです、大どんでん返しの魔術師が書いたミステリー作品だからです。

    最終章から始まるということは、時間軸としての結論はわかっているんです。

    しかし、時間を遡ることで、そこに仕込まれていたプロットが明らかになり、読者を驚愕させる。
    (私もまさかの筋書き(台本)に驚かされた著者の思うツボの読者です)

    しかし、まだまだ私の力不足。

    最初から最後まで時間を遡っていく本書の構成が読みづらい。

    ゆえに☆3つと厳しい評価となりました。

    ドハマリしてりいるリンカーン・ライムシリーズ程のどんでん返しに次ぐどんでん返しみたいな楽しみ方は出来ませんでしたが、著者の作品は今後も楽しみに読み進めていきます。


    説明
    ドンデン返しの魔術師が技巧のかぎりを凝らした
    前人未踏&驚愕連続の “逆行” ミステリー!

    本書は最終章ではじまり、第1章へとさかのぼる。

    娘を誘拐され、秘密のリストの引き渡しを要求された女ガブリエラ。隠れ家にひそみ、誘拐犯との交渉に向かった友人の帰りを待っていた。しかし玄関にあらわれたのは誘拐犯だった。その手には銃。それを掲げ、誘拐犯は皮肉に笑った……。

    だが読者よご用心。全ては見かけ通りではない。章ごとに物語は時間軸をさかのぼり、あなたの知らなかった「事実」が次々に明かされ、白は黒に、黒は白に反転をくりかえす。謎のオクトーバー・リスト。それを狙う者たち。迷路のようなニューヨークの街で展開される人狩り。世界最強のサプライズの魔術師ディーヴァーが繰り出すサスペンスとサプライズ。そして全ての真相が明かされるのはラスト2章!

    『ボーン・コレクター』『ウォッチメイカー』などでミステリー・ファンを狂喜させてきたベスト・ミステリー作家の神髄がここにある。

  • 最終的にすごい小説だったなと圧倒されたけど、読み始めはしんどかった。
    状況がよくわからないまま話が過去に遡っていき、頭を整理しながら読むのを、楽しいというよりめんどくさく思ってしまって、普通の時系列の方が自分には好み。
    後半では一気に話の印象が変わってきて、予想もつかないどんでん返しと見事な伏線全回収。
    巻末に「あとがき」ならぬ、「まえがき」があり、目次が登場するのもおもしろい。
    オチは新鮮でこんなのもありだと思うけど、好みの問題で気分は良くなかった^^;
    圧倒的な構成力のエンターテイメント作品。

  • 娘のサラを誘拐されたガブリエラ。
    犯人からは身代金50万ドルと共に勤め先の投資会社の上司が残した”オクトーバーリスト”なる謎めいた書類を要求される。
    知人のダニエルとアンドルーが犯人との交渉に向かい、ダニエルの仕事上のパートナー、サムとホテルでその交渉結果を待っていたところ、結果を携え扉を開けて入ってきたと思ったのはダニエルではなく犯人だった。。。

    から始まる完全なる時間逆行物語。

    フラッシュバックを巧みに取り入れるものや、衝撃的な結末から始まり”過去に遡る”作品には時として出会うのだが、ここまでストイックに過去方向にしか時間が流れていかない物語は初めて。

    いかんせん構成上の企みの縛りがきつすぎて、巻末こそディーヴァーらしさが現れるが、9割方は結末(始まりにして真相)までの余興感が否めない。
    それでも、細かなつなぎで途中放棄の念を覚えさせられることなく最後までたどり着けたし、何といってもこの試み自体が感嘆に値する。

    本筋の感想ではないが、恥ずかしながら、「マクガフィン」なる演出上の用語を初めて知った。
    ことばを知るのも読書の楽しみのひとつ。

  • 好きな著者だったので。

    最後からはじまり、最初へと遡っていくミステリー。
    悪人と善人が二転三転するんだろうと予想はついたし、
    シリーズものではないので、全ての人物を疑わないといけないし、
    なんといってもジェフリー・ディーバーだし、
    と期待満帆で読み始めた。

    主人公は女性らしい。
    娘が誘拐されて、正体不明の「オクトーバーリスト」と交換だと脅されているらしい。
    犯罪を犯し、警察に追われているらしい。
    彼女を助けてくれる男性がいて、人質交換に向かったらしい。

    かなり危機的でスリリングな状況だ。
    でも、彼女がちらりと携帯を見て「べつに」と言ったのが、ひっかかる。

    面白くなかった。
    いや、面白かったけど、楽しめなかった。
    時間を遡るのに頭がついていかなかったというか、
    手がかりを読み落とさないように必死になりすぎたというか。
    例えば、誘拐犯が飲んでいたスペシャル・ブルーとはどんな飲み物なんだろう、
    何か今後、いや今前に関係しているんだろうか、とか。

    とても美味しいお店に行ったのに、
    接待なので緊張して美味しさがわからなかった感じ、
    といえばわかってもらえるだろうか。

  • 久しぶりに痛快なミステリを読んだ。
    「著者による写真を添えた逆向きに語られる長編小説」と最初に書かれているとおり、時系列の最後の場面からスタートする。
    短い章で続き、それはどうしてそうなった?をたどっていくようで、自然と引き込まれてしまう。
    最後の2章ーつまり、時系列でいうと事の発端ーですべてが明らかになる。
    そして、もちろん、また最初に戻って読み直してしまう。
    カバーの砂時計が象徴的だし、各章のはじめの著者による写真も意味深。
    思わぬところでこの本が話題に上り、それだけインパクトのある作品なのだと知った。

  • 「逆向きに語られる長編小説」「どんでん返しの衝撃度では、史上トップクラス」と言われる本書。そうなんです!まるで、ジェットコースターが後ろ向きに走っているかのようなストーリー仕立て。構成に頭がついて行かない!ラスト2章の超ド級のどんでん返し。まさに、ジェットコースター宙返り。お試しあれ。

  • ジェフリー・ディーヴァー『オクトーバー・リスト』文春文庫。

    いきなり最終章の第36章から始まるという奇妙な構成の逆行ミステリー小説。巻末に序文と目次、まえがきが収録されるという念の入れよう。

    最終章が完結編という訳でもなく、ややこしい章立てに苦戦した。逆行ミステリーというのが、読み手にはかなりのプレッシャーとなるのだ。

    謎のリスト『オクトーバー・リスト』を巡り、ガブリエラの娘サラを誘拐した犯人ジョゼフ、ガブリエラを手助けするダニエル、ガブリエラの行方を追う警察とFBIが入り乱れる。読み始めると何が何やら。

    たった1つの大仕掛けのために、ここまでやるかという感じの作品。仕掛けが解れば何ということもないのだが。

    本体価格950円
    ★★★★

  • しばらく読んでなかったジェフリー・ディーヴァー。未だにベストは『沈黙の叫び』と信じてるくらいで。ところが、ここへきて、こんな物を出してくるとは。やー、面白かった❗️逆行サスペンスという大技。メメントやテネット好きにはたまりません。しかもラストこう来たかという。。。ディーヴァー恐るべし。

  •  オクトーバー・リスト? ミュンヘンの有名なオクトーバー・フェストではないのだね。そう思ってしまったタイトルなのだが、著者のあとがき(おっと! まえがきでした)でも、少しだけこのことに触れているから、ははーん、と納得。さて、それはともかく……。

     ディーヴァー作品をしばし読まなくなってしまったのにどういう理由があったのか、自分でもよくわからない。多分ノンシリーズの最後に読んだ長編『限界点』が、ぼくのディーヴァーのそれこそ限界点になってしまっていたのだと思う。当該作品のマイレビュー(https://w.atwiki.jp/fadv/pages/2038.html)でも、ディーヴァー離れを起こそうとしている自分に触れているので、なるほどと納得。

     しかし、本書の噂を聴き知って、これは読まねばと急速に改心したのである。

     何しろ、本書は最終章から序章に向けて遡る記述による、逆さまに書かれた作品だと言うのだ。

     目次まで最後に載っているとの噂なのだ。

     それはやばい! 読まねば! しかもディーヴァーの仕掛けなんだぜ。

     というわけでディーヴァーとは約5年ぶりの再会とあいなる。そして見事にはまりなおしました。ディーヴァーという作家に。よく見るとこの作品は2013年の作品だから、今のディーヴァーというよりも、あの頃別れたばかりのディーヴァー、といったほうが良いのかもしれない。良かったよ、時間を遡って再会することができて。

     とにかく時の経過が、逆向きに書かれているのだ。章を進める毎に戻ってゆくお話なのである。とは言えこれが最終章? と疑問に思うくらいに終わっていない感が強いのは事実。これがどのように一冊の作品として収まるのだろうかと心配になるくらい、読者としては相当の不安定感をベースに読み進めることになる。実に誠に不思議読書体験のスタートなのだ。

     章ごとに白黒写真が挟まる。その意味も最後まで取って置きたい。実は最後の最後にある目次には、写真の説明が記されているのだが、そこには一部重要なネタバレとなる部分もあるので、最後まで目次は開かないほうが良い。不思議でしょう? でも信じて頂いたほうがよいはず。

     時間を遡るので、フーダニット(Who done it)もある以上に、ホワットダニット(What done it)なミステリーなのだと、解説者が最後に(あとがきなのだが、まえがきで)書いている通り、最初のうちは起こっていることや登場人物の意味がわからないかもしれない。しかしこれは、ある程度無視して読み進めて頂いてOKである。徐々に全体像は明らかになるし、最後にはしっかりと素晴らしいミステリーの仕掛けを楽しめてしまう構成なのである。

     もちろん後になってパラパラと振り返ってみる楽しみも残っている。一冊で二度楽しめる。いわゆるハイコストパフォーマンスというやつです(笑)。

     何よりもこのアクロバティックな執筆作業をこなしてしまうディーヴァーという作家とは、完全な再会を果たせた感が強く、やっぱりこの作家の本はこれからでも全部読もうと、ぼくの怠惰を改心させてくれる。特に、この一、二年はディーヴァー新作が再人気となっているようである。

     お疑いの方は、ぼく同様、本作をまずは紐解いて頂いては如何? おそらくディーヴァーにしかできないテクニック満載の、見事なイリュージョンに感嘆させられることと思う。

     喝采の一作。

  • ストーリーが逆行しているとの情報は前もって分かっていたけれど、途中でのあ~!がひとつひとつ面白い。

    ただ、ディーヴァーのどんでん返しはもう把握済みなので最終章(物語の発端)は想定内のオチだった。 

    一気読み必須ときいていたけれど、そういう意味での一気、ではなく、一気に読まないとストーリー展開があれ?って感じですり抜けてしまうからなんですね…。

  • 【あらすじ】
    本書は最終章で始まる。(中略)真相が明かされるのはラスト2章!前人未踏の超絶技巧サスペンス。

    なるほど、真相がこうならばこれは最終章から始めないといかんよね。第2章で「ああ、ガブリエルの正体ってこういう……」と納得しつつ第1章を読むと「ああ、あのシーンは全部仕組まれたことだったのか……」と納得。解説で阿津川辰海氏が言っていたように徐々にズームアウトしていき、物語全体が見えるようになっていく手法がすごかった。
    イメージとしては『カメラを止めるな!』が近いかな、違うかも……。一気読み必須のサスペンス。

  • 最終章から始まる逆行ミステリー。まえがきや目次すら最後に配置するという徹底ぶり。阿津川辰海氏の序文(解説)までもが逆なんで脳がバグる。ラストまで読んだら最初に戻りたくなるし、一章から普通に読みたくなる。とにかくすごい

    答え合わせ感覚でパラパラ読み直したけど、ちゃんとそれぞれが繋がってるし、ほんますごい本やな……。
    第1章読んでから第36章読むと「うわぁぁ!!」ってなる(笑)
    あんまりいうとネタバレになるんでアレですが、ジェフリー・ディーヴァー、天才じゃね?

  • 2021年3月文春文庫刊。最初に、あっ目次が無い!と思いましたが、36章から逆順に話が始まり、最後の1章の後に目次が収録されているという逆順ミステリーでした。逆順であっても、どんでん返しは有効で、よくぞ、こんなトリッキーなお話を書くもんだと、いたく感動しました。ただ、技巧が過ぎるというか、いたずらに複雑な構成は、しんどいだけのようにも思え、ありがたみは少ないです。

  • 読み始めて途中まではかなり退屈でした。
    今まで何冊か読んでいた作家なのであれ?と思いましたが、最後150ページくらいから引き込まれました。
    オクトーバーOctober.には興味深い言葉が隠されている。再起動reboot.起動boot.核、core.盗むrob。
    だが脈絡がないし、結局分からない。30ページ引用

  • 「あなたの力が必要になる」
    「もちろんよ」
    「言っておくけど、エレナ、これは…極端なことよ」
    「ねえ、わたし、なんでもするって言ったでしょ」

    「わかった。あなたには車に轢かれてもらいたい」
    「えっ?」
    これは作中のなかでいちばん好きなやりとり。
    そのあとの、
    「なんでもって言ったのは、ほんとは徹夜してファイルを読むみたいなことなんだけど」のセリフもかわいらしくて素敵で使ってみたい。
    誰かの力になりたくて名乗り出たあと無茶ぶりを要求されたら言おうと思う。

    お気に入りのやりとりがひとつでも発見できると、
    その話を読んでよかったなという気持ちがいっきに芽生えて安心する。
    なにしろそういう発見を自分で拾っていかないと、この話は読むのがとてつもなく大変だったのだ。

    この小説は最後のシーンから始まってページが進むごとに時系列をさかのぼっていく変わった方法で書かれていて、つまり最初のページがこの物語の最後のシーンになるというのだ。不安すぎる。
    しかもそのシーンがまた中途半端というか、相棒元日スペシャルでいったら22時30分、クライマックス直前の長めのCMが入るあたりで終わっているのでもうテレビならクレームものだよ!と慌ててしまうほどである。

    5章目まで読んで「これは私の脳で理解できるものなのか?」というまた別の不安に駆られだす。
    「最後の章から逆に読んでいったら普通の話として読めるんだぞ」、という悪魔のささやきを何度も振り払いながら読んだ。
    結果→原因の流れで読んでいることは分かっていても脳みそは勝手に原因→結果で理解しようとしてしまって、常に激流に逆らって歩いていく努力が必要だった。

    それでもなお頑張っていると、脳が少しずつ登場人物を覚えていくからこれがまた不思議のなんのって、オリンピック開会式で適当に眺めていた国や選手たちが、閉会式となると「ああ、あの金メダルの子か」とか「やたらテンション高いコーチがいた国だな」とか分かっていく感覚に近い。

    小さな伏線回収の繰り返しが気持ちいいので、その原料となるごく小さな違和感を忘れないためにも、いっきに読むのがおすすめだ。

  • さすが、ジェフリー・ディーヴァー。
    読み終わったあと、バック トゥー ザ フューチャー方式でおさらい。楽しかったわ!

  • 時系列が逆行するつくりのサスペンスミステリー文庫本。

    第36章から始まって第1章で終わるのだが、前半は何で追われているかがわからないイライラ感、中盤から終盤は前半に至るまでの理由解明が当たり前すぎての中だる感、最後の2章ですべてがどんでん返しされてしまう恍惚感を得ました。
    シリーズ外でもこんな長編が書ける著者は凄過ぎます。

  • 最後から時間を遡って物語が進む形式は斬新で新しかったけど、最後まで物語の流れがよくわからないまま進むのは自分にとっては少し読み心地が悪かった。自分は時系列通りに少しずつ全体像が明らかになっていく構成の方が好き。

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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