異変ありや 空也十番勝負(六) (文春文庫 さ 63-168 空也十番勝負 6)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167918088

作品紹介・あらすじ

3年ぶりの書き下ろし新作!

武者修行中の嫡子・空也の身を案じる
江戸の坂崎磐音のもとに、
長崎会所の高木麻衣から文が届く。

薩摩の酒匂一派最後の刺客、太郎兵衛との勝負の末、
瀕死の重傷を負った空也は、
出島で異人医師の手当てを受けたものの、
いまだ意識が回復しないという。

懸命の介護を続ける麻衣のもとを高麗の剣術家が訪れ、
二日間、空也とふたりだけにしてほしいと願い出るが……。

目覚めた空也は何をなすのか!?

空也の武者修行が再び動き出す!

感想・レビュー・書評

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  • 江戸は神保小路の直心影流尚武館道場十代目道場主、坂崎磐音の嫡男、空也の武者修行の物語です。

    薩摩示現流の高弟である酒匂兵衛入道の嫡男太郎兵衛と真剣勝負をして、身に太郎兵衛の太刀を受けた直後、坂崎空也の意識が途絶えた。と、物語は終了したかに思えた物語を著者は、3年ぶりに書きだしました。

    寛政11年(1799)、空也20才。
    長崎会所の高木籐左衛門の姪である高木麻衣の献身的な看病により奇跡的に回復した空也は、長崎奉行の密偵鵜飼寅吉と高木麻衣と一緒にイギリス東インド会社の設立メンバーであるグレン・スチュワートの娘アンナを助け出すために中国の上海へ向かい見事助け出します。

    【読後】
    字も大きく、読みやすく、長年(2002年から)読み続けている坂崎磐音シリーズは、とうとう著者は、磐音の息子空也の物語を書き出しました。それも10番勝負と設定したが5番勝負で一旦筆をおいたのを、此度3年ぶりに再開しました。空也が九州から上海へ、そして次はどこで武者修行するか楽しみです。なお、著者も80才と高齢のためにいつまで書けるか危ぶまれますが長く続けてほしいです。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    異変ありや ー 空也十番勝負(六)シリーズの8作目
    2022.01発行。字の大きさは…大。2022.09.13~16読了。★★★☆☆
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  • 六番目の勝負だが上下を入れて8冊目。前作では相手を退けるが、自身も傷を負った所で終わってから3年も待たされた。数ヶ月も意識が戻らず、江戸で待ち侘びる人々を思い、意識が戻った時の感動は大きい。だが、その後の展開は異国での戦い。まさに「交代寄合」の座光寺での戦いを彷彿とさせ感激が薄れる。次作はどこで戦うのだろうか?

  • 2022年1月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ8作目。6番勝負。3年ぶりの復活で、あの空也が帰ってきた。江戸で心配する人々の気持ちがわかるなぁ。大丈夫だとは思いますが、はらはらなところもあって、気を揉みました。次の七番が楽しみです。

  • 久しぶりの『空也十番勝負』である。折り返し地点の前巻の最後の続きから幕を開けるが、今回は江戸の様子が意外と長く描かれている。磐音やおこんも随分と久しぶり。長いシリーズ物は、間が空いてもすぐに元の世界観に浸れるところがいい。後半は、まるで『交代寄合伊那衆異聞』シリーズの最後のような感じで新しき時代への光が見えたかの如く。このシリーズもそろそろ店じまいが見えてきて決着しそうな雰囲気になってきた。あと4冊早く読んでみたいような、勿体ないような、複雑な気持ちではあるが・・・

  • 【3年ぶりの書き下ろし新作! 】酒匂太郎兵衛との勝負で瀕死の重傷を負った空也は、異人外科医の手当てをうけるも意識が回復しない。江戸では磐音らが案じるが……。

  • 「空也十番勝負」の6巻は、五番勝負での中断後、3年ぶりの新作です。

     薩摩示現流の武芸者酒匂太郎兵衛との勝負で、空也は瀕死の重傷を負い、意識を失ってしまいました。そんな空也の世話を懸命に続ける長崎会所の高木麻衣のもとに、高麗人の剣術家李遜督が訪ねてきます。二日間空也と二人だけにしてほしいと言われ、不安を抱きつつも受け入れた麻衣。いったい部屋で何が行われるのか。

     いやはやこれは、シリーズ再開一発目にふさわしい、驚きの展開。空也のセリフを借りれば、「なんとなんと」ですよ。後半は、まるで映画を見ているようでした。いろいろと語りたい感想はあるのですが、グッとこらえて書かずにおきます。

    「終章」と「あとがき」もとても良いので、星5つにしようか迷いましたが、もうちょっと先にとっておくことにします。

  • 物足りなかった空也のシリーズ、今回は楽しかったです
    江戸の人たちの話が少し多かったからかも

  • 前回で終わってしまったと思っていたら、本屋さんに並んであってびっくり。

    あわてて図書館へ予約しました。(そこは本屋で買わないという)

    前回、かなり大きな負傷をし、2ヶ月ぐらい目を覚まさなかった空也ですが、目を覚ましたら覚ましたでまた忙しい日々が。

    しかも、初国外へ。空也は大きく成長したのではないかと。(もう一つ読んでいる、交代寄合伊那衆異聞と話が混ざりそう)

  • 坂崎空也死す、と江戸の磐音一統は再び焦る
    2ヶ月も意識が戻らぬ重傷を剣術家の気を受け
    甦ってから誘拐されたイギリス東インド会社
    幹部の娘を救いだす・・・素晴らしく突飛な
    物語を楽しめるのは佐伯先生存命の間だけ

  • 何度も死線を乗り越える空也。

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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