風に訊け 空也十番勝負(七) (文春文庫 さ 63-169)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167918705

作品紹介・あらすじ

七番勝負は新たな武者修行者の登場で幕を開ける。
老爺、愛鷹とともに旅を続けるひとりの武芸者。
安芸広島藩の重臣の息子で、間宮一刀流の達人でもあるその男は、江戸を訪れた折に、自ら同様に命を賭して武者修行の旅を続ける空也の存在を知る。
己と空也はいつの日か相まみえると確信し、旅を続けるが……。

一方、異国での戦いを終えた空也は、船に乗りこみ、数年にわたった修行の地である西国をはなれる。下船したのは長州萩。ここが新たな修行の地となった。
稽古の場を求め、萩の道場を訪れた空也は、ひょんなことから藩主派、家老派による萩藩の対立に巻き込まれるが、家老派と自らの因縁を知り、藩主派に力を貸すことに。
金も力もない藩主派の同年代の仲間たちと共に家老派を倒すための策略を巡らせる空也たちは目的を達することができるのか?

十六歳から四年を過ごした西国をついに離れ、新たな武者修行者が登場するなど、空也の新たな冒険が始まり、驚きに満ちた七番勝負の行方は――。

感想・レビュー・書評

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  • 江戸は神保小路の直心影流尚武館道場十代目道場主、坂崎磐音の嫡男、空也の武者修行の物語です。

    空也は、長崎会所の密偵・高木麻衣と一緒に中国上海でイギリス東インド会社の重役で武器商人ミスター・スチュワートの娘アンナを盗賊から救い出します。その帰りに長州萩城下に立ち寄り、長州藩毛利家の御家騒動に巻き込まれます。
    空也は、若き長州藩士と藩主・毛利斉房を助けて、国家老・毛利佐久兵衛と御用商人の浜中屋七左衛門の悪事を暴きますが。国家老派の凄腕の剣客・東郷四万之助の恨みをかい。東郷と果し合いをする事となります。見事に勝ち。これにて七番勝負。

    【読後】
    字が大きく、読みやすいです。空也が剣術だけでなく、人柄も丸みをおびてきます。今後の空也の活躍が楽しみです。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    風に訊け ー 空也十番勝負(七)シリーズの9作目
    2022.05発行。字の大きさは…大。2022.10.10~11読了。★★★☆☆
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 七番勝負だけど、・・?
    長崎で対立した因縁の長州藩に到着。最初は偽名で対応するが、即藩主に会い、実名で対応となる。この辺のやりとりが毎度なだけになんとかならないものか?偽名で通す意味が途中から無くなってくる。七番勝負の相手とは最後に対戦。これもギリギリのように見えて簡単に退ける。ライバルのような凄腕の相手が最初から出てくるが、微妙に掛け違う。これも、これからの続編に出て来るのだろうと思うと引っ張りすぎなようにも思うのだが。

  • 2022年5月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。修行の旅は長州藩へ。まだ二人の邂逅はないものの空也の十番勝負相手となるかもしれない剣豪が登場。面白くて次も楽しみです。

  • #3287ー16ー110

  • 坂崎空也十番勝負の7番勝負目。あまり変わり映えがしない。早く武者修行を終えて江戸の面々との再会のシーンを描いてほしいと思ってしまう。本作で言えば、久しぶりに剣術シーンが面白かったが、全体からしてみればほんの少しで残念。長崎篇は周りのキャラクタも良かったので、秋が来なかったが、短期滞在の萩では周りのキャラが今一つ生きていないので、代わり映えのなさが目立ってしまったのかもしれない。次に期待する。

  • 居眠り磐音シリーズは自分が小説を読むようになった本で大好きです。圧倒的に読みやすくて一気に読めてしまいます。続編を楽しみにしています。

  • やはり、時代物は国内に限りますね。お家騒動にまで首を突っ込むとは、蛙の子は蛙かな?いよいよラストスパートに向けて目が離せなくなってきましたね。

  • 「空也十番勝負」、七番勝負です。

     冒頭から突如、安芸広島藩浅野家の重臣佐伯家の次男、彦次郎という武者修行者が登場。佐伯家の小者伴作と愛鷹千代丸とともに、武者修行の旅をしています。空也の修行旅とはかなり違う様式での旅ですが、どうやら空也と出会うために旅立ったもよう。果たして、空也とどこでどのように出会うのか、そもそも出会えるのか⁉︎

     そんなこととは露知らず、当の空也は相変わらずです。奈良尾の治助が主船頭を務める肥後丸が〈山陰路長州萩〉に近づいたとき、長崎で出会ったある男が長州藩毛利家の家臣であったことを思い出し、とっさに降り立ちます。が、ここで萩藩内の藩主派対家老派の対立による騒動に巻き込まれることに!

     この7巻、めっちゃおもしろい! これまでの空也シリーズでは一番好きな話。平櫛道場で出会った仲間たちがみんないい子で、私大っ好きです。空也の修行も、まだ長州にいるけど終わりに近づいてきているらしく、江戸にいる磐音たちのシーンも増えてきてるし、本巻から登場した佐伯彦次郎一行の旅も、千代丸のおかげでなんだかのどかな雰囲気があって悪くないし、空也の物語もまだまだこれから! な感じがしてうれしくなりました。

     ということで、やっと出版に追いつきました。次巻は9月発売とのこと、楽しみです!

  • 佐伯作品はこうでなくっちゃ!近年の佐伯作品にはない面白さ。

  • 空也が九州をやっと離れ、萩藩で政にかかわり、最後七番勝負へ
    本筋の話と離れますが、長年父磐音と寄り添ってきた私は、鰻割きの浪人から始まった自分を振り返り、空也の成長を誇らしく思いつつ、それとは別に感傷に浸る父磐音の想いに胸が熱くなりました。坂崎磐音が浪人磐音に戻った瞬間。久々会えて嬉しかったわぁ

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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